小川たまかのレビュー一覧
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過去の福岡高裁で「男性側が、女性が性行為を拒否していることを認知できなかった、相手の心情に共感したりできないような無神経な人間だから無罪」という謎の判決があったと知ってびっくり。「無神経」って判決文に書いてあると。なんだそれ、全然知らなかった。
こういうのを目の当たりにしてきた人たちにとって、
合意がないと性犯罪になるという改正はやっと、本当にやっと勝ち取ったものだったんだな。
本書は、読むのが辛い箇所もあるけど(ずっと性犯罪とか不快な言動についての話を読むのはそれだけで疲れる)、読破してよかった。
女性としての生きづらさを訴えると、「そんなことで?」とか「クソフェミ」と言われる、だから著者 -
Posted by ブクログ
3章までは星5つの本だなあと思って読んでいた。
多くの足を運んで書いた事例がよくぞ書いてくれた!というものだったし、耳にしたことのある事件でも、初めて知ることも多く、作者と一緒に怒りを感じたり膝を打ったりして共感できた。
それにしてもはらわたが煮え繰り返るような事件の多さよ!被害者のズタボロな胸の内を想像すると胸が潰れそうになる。このシスターフッド的共感はきっと広がっていくと信じたい。
「日本のレイシストは恐ろしいがしょぼい。しょぼいが恐ろしい」と言う梁英聖さんの言葉が引用されていたが、最近映画化された森達也の「福知山事件」を思い出した。普通の人の怖さ。世間という共同幻想が支配する社会。
そ -
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セクハラに遭った。
人によってはそれは全然セクハラではないし、笑い飛ばせる人もいるのだろう。
たった一瞬、偶然エレベーターに乗り合わせた一瞬だった。
その一瞬、わたしは不躾なことを言われ、ものすごく混乱した。
その後に、怒りと悲しみと、自責に襲われた。
上司(男性)は力になってくれようとした。
でもわたしは、自分が話をしたあとの上司の言葉や反応が怖くなって、結局「大丈夫です」と言って、詳細は話さなかった。
その後上司からはなんの反応もなかった。
それもそれでショックだった。
結局、わたしはどうしてほしかったのだ。
話を聴くと言われたら拒否するし、上司はわたしの言葉をそのまま受け取ってそれ以上 -
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様々な立場の人が読み、「ほとんどない」とされてきたことを知ることで、ほんの少しでも社会が良くなって欲しいと思う。
ただ、最も知ってほしい、加害者側に近い精神を持った男性がまずこの本を手に取らないであろうことが残念でならない。タイムマシンで時代を改変するチャンスがあったとしても、石器時代にさかのぼらない限り、いやそこまで戻っても、弱い立場の女性に対する性暴力被害をゼロにするのは困難と感じる。
弱い立場の人に優しく。みたいなフワッとした綺麗事ではなく、加害者を増やさないための具体的な取り組みが必要。幼少期からの教育と、被害者をださないために危険人物の監視、取締り強化。さらに女性を守るためにできるこ -
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性暴力の取材を続けている著者がnoteへの投稿した記事を、加筆修正・一部書き下ろししたもの。時系列にも沿っていて、その時々の時事も絡めた内容になっている。
学術的ではなくあくまでもエッセイ的なもので、だからこそ日常に『ほとんどない』とされてきたことについて、しっかりと眼差しが向けられていると思った。見方が変わったり視点が増える内容で、読んでよかった。男性でシスでヘテロの自分として、それらをどう受け止めてどう振る舞うかをこれから継続的に考えていかなくちゃならないと思った。
「痴漢」とか「レイプ」での検索結果は当時(2016年)から変わっているかもしれないけど、アダルトビデオでは相変わらず痴漢や -
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19人各人のフェミニズムがどこから始まったのかを綴ったリレーエッセイ。
フェミニズムが様々な差別を社会構造の問題として認識しているということを初めて知って、目からウロコの気分。
女性と男性、マジョリティとマイノリティ、そんな対立構造や、個人としての問題と考えていたが、この本で見方が変わった。
これまで味わった対応に理不尽だと感じても言語化できていなかったものが、フェミニズムという言葉を理解したことによって言語化できた。
時代が変われば立場も変わる。
誰であれ、自分が他者の権利を不当に奪っていないか?を考え続ける必要があると思う。
もっとフェミニズムについて知りたいと思った。 -
Posted by ブクログ
様々な分野の19人のフェミニストによるエッセイ。自分がフェミニズムに目覚めたきっかけについて語っています。
はっきりとコレ!というきっかけがあるひともいれば、子どもの頃からなんとなく世界に違和感があった…という人まで、きっかけは様々だ。
自分には理解が及ばないような苦しみからフェミニズムに辿り着いた方もいれば、自分の感覚と近くて分かる分かる!と思いながら読んだ方もいるのですが、鴻巣麻里香さんのエッセイは特に自分の感覚を言語化してくれたような感覚になりました。
若いときは「女性として抑圧を受けているという文脈が内面化されていなかった」という鴻上さんが、子どもを産んで仕事をしているときに、子育 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の無意識さ、に気付かされた本だった。無意識とも言えるし、考えてもどうせ何も変わらないし、と諦めというか、考えようともしていなかったんなあと。フェミニズムって女性の不平等をなくそうっていうことだろうという浅い知識だけだったけれど、そうではなく、男性やあらゆるマイノリティの人も含め全ての社会の問題なんだなあと思った。男とか女とか、いろんなラベリングで人を評価したり判断せずに、ただの人間、として個人が見られる社会だったらいちばんいいけど。果たして自分はそれが出来ているか?他人を色んな物差しで測っていないか?偏見はないか?と問われたら自信がない。でもちょっと意識を持つだけでも、それだけで何か変わる
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