デイヴィッド・ウォルトンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上下巻
アルツハイマーを患い引退した父にあこがれ、国家安全保障局(NSA)局員として働き始めたニール・ジョーンズは、数学と暗号解読に絶対の自信を持っていた。
南米から発せられた謎の通信を持ち前のひらめきで解読したニールは、NSA長官とともにブラジルへと赴くことになる。そこで目にしたのは、異常に高まった環境保全意識と、反政府組織の不自然な協力関係、そして突如として天才的な知能を発揮し始める人々だった。
神経伝達を向上され、自らの拡散を生存戦略とする未知の菌類に感染していたのだ
これはほとんど瀬名秀明「パラサイト・イヴ」ですね
人類の知能を高める菌類vs人類、果たして共生か戦争か。
ストーリーテリングが魅力たっぷりで次々と読ませますけど菌類の性能を考えるとオチはこうだろうか、という想像そのまま。
普通だったら想像通りのオチかい!とガックリ来るのですが、展開がとても面白かったのでそんなのは正直どうでも良かった
設定から考えられる人類の動きを堪能出来る、アカデミックに進行しすぎないで娯楽として考えさせられるものでした
リアルにこんな菌類が存在したとしても、けっこう真面目に考えたけれど人類、厳しいのではないだろうか。発覚、観測、発見地点で相手のアドバンテージが大きすぎる。そう考えるとホラーとしても楽しめそうです。映像化したらそこそこヒットしそうですねぇこれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直、上巻の興奮は下巻のラストまで持たず、尻すぼみ感はあった。最後はどう話が終わるのだろうかと色々想像してワクワクしてたんだけど、無難な感じでの着地になった印象。まあ現実路線では仕方ないかな、と。
途中、主人公がとうとう感染してしまい、まさかの発症からのNSAに戻っての裏切り。その辺りはワクドキで読み進められた。ただ、そこからの怒涛の核爆弾の流れがちょいついてけなかったかも。
オリジナル菌を遺伝子操作して、人→人への指令を優先させる菌を作ったのはありきたりかもだけどやっぱ面白かった。やっぱラストだよなぁ。もうちょい突飛な感じでも個人的には全然okだった気もする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「天才感染症(下)」
脅威が世界規模へ。
南米の異常事態(もはや間違いなく戦争)に加え、家族の失踪、更に菌類は人類をコントロールし、菌類本来の生存本能によって拡大を続け、遂にはアメリカ全土を支配しようとする。ニール達は、誰が味方かは分からない中、菌類の支配を止める策を見出そうとする。が、その策は菌類を更に支配する菌類を投入することだった。感染した者から国を守る為には、菌類と同じことをしなければならないのかと苦悩するニール。しかし、苦難はそれだけでは終わらない。
怒涛の展開に加え、スリリング。下巻はそんな印象だ。ニール達の果敢な闘い、アメリカ上層部の混沌、菌類に支配されたポール達の暗躍。これだけ詰まって尻すぼみになっては困るくらいだ。
これに加えて、随所にはさみ込まれるチャールズとニールの親子愛がぐっとくる。アルツハイマー病が菌類によって回復したが、元に戻るには菌類を抑えねばならない。チャールズは、支配されていない自我の中でそれを感じ、また家族を忘れていくことを悲しむ。ニールは何もしてやれないのだ。しかし、そんな悲しみの中でニールに残す父の言葉がぐっとくる。
また、ポールも同様だ。ニールからすれば、菌類に乗っ取られたが、中身はポールなのだ。しかし、菌類の猛威と止めるにはポールを止めるしかない。
ニールと兄、父、そして母との人間模様がしっかりと描かれていて、単なるSFに留まっていないと感じる。また、人間模様と言えば、NSA局員との関係も見逃せないポイントだ。下巻の相棒的なブレナンとの関係は見所で、これで終わりかと思いきや、あの人の登場である。この点は実に海外小説っぽいなと思う。
王道ストーリーで、キャラも立ち、人間模様も描いてある。きっと映像化しやすいに違いない。一押しキャラはメロディとなるが、ニールの妙な人たらしと抜群のひらめき、突っ走る感も捨てがたい。