松村憲のレビュー一覧

  • Conflict(コンフリクト)――関係性の4つのフェーズを見極め、あらゆる対立の場に変容をもたらす

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    本書の中核となる理論
    (ジェミニ要約)
    フェーズ1:楽しむ(日常・対立の回避)
    人々が互いに仲良くし、日常を楽しんでいる状態です。調和を保つために無意識のうちに違いや不満は抑圧され、対立を直視しないようにしています。一見平和ですが、水面下で次なる対立のエネルギーが蓄積されている時期でもあります。

    フェーズ2:緊張と対立(二極化と衝突)
    抑えきれなくなった「違い」が表面化し、「正しい vs 間違っている」「私たち vs 彼ら」といった二元論的な対立や激しい議論が起こります。一般的な紛争解決はここを急いで鎮めようとしますが、プロセスワークでは「対立の炎にとどまり、双方の背後にある感情や声を最後まで出し切らせること」が深い変容に不可欠だと説きます。

    フェーズ3:ロールスイッチ(役割の交換・境界の融解)
    対立のエネルギーを十分に経験し、深く聴き合うことで、自他の境界線が溶け始める劇的なフェーズです。「相手が強く主張している厄介な性質は、実は自分の中にもある」と気づいたり、自然と相手の立場に立って感じられるようになります(ロールスイッチ)。ここで敵対関係から共感へと質的な転換が起こります。

    フェーズ4:デタッチメント(俯瞰と手放し)
    個人的なエゴや執着から離れ(デタッチメント)、大いなる宇宙や自然の「流れ(プロセスマインド)」に身を委ねるような深い意識状態です。当事者という枠を超えて全体を俯瞰できるようになり、誰か一人の知恵の寄せ集めではなく、場全体からの「本質的な解決策やインスピレーション」が自然発生的に生まれます。

    これをワークと実例を基にして解説してくれる
    ミンデル博士の集大成といえる一冊

    また721フィードバックについても詳しく記載がある
    (ジェミニ要約)
    1. 最初の【 360° 】:合意現実(Consensus Reality)のレベル意味: 日常の客観的な現実における、あらゆる方向(360度)からのフィードバックです。内容: 一般的なビジネスの「360度評価」と同じ領域です。周囲の人間(上司、同僚、部下、顧客など)から見える具体的な行動、発言、成果、数値、ルールに基づく客観的な評価や意見を指します。2. 次の【 360° 】:ドリームランド(Dreamland)のレベル意味: 目に見えない「夢、感情、無意識、場の雰囲気」の世界における、あらゆる方向(360度)からのフィードバックです。内容: 相手が言葉にしていない「非言語のサイン(ため息、視線、沈黙)」、背後にある感情のエネルギー、象徴的な夢、あるいは場に漂う「ゴースト(語られていない役割)」などから受け取るフィードバックです。対立の核心や、本当に必要な変化のヒントは、このドリームランドの360度の中に隠されているとされます。3. 最後の【 1° 】:エッセンス(Essence)のレベル意味: すべてが根源で一つに繋がっている「エッセンス(本質)」のレベルからの、たった一つのフィードバックです。内容: 私たちの存在の根底(プロセスマインドや大いなる自然の流れ)からやってくる、深い直感や、言葉を超える「これだ」という確信です。宇宙の根源的な知恵と繋がる、最も微細で、しかし最も強力な方向感覚(方位磁石の針のような1度)を指します。なぜ「721°」なのか?これらをすべて足し合わせると、 $360 + 360 + 1 = 721$ になります。従来の組織や紛争解決の場では、最初の「360度(目に見える現実のデータや意見)」だけで物事を評価し、解決しようとしがちでした。しかしミンデルは、それでは対立の根本的な変容は起きないと言います。「目に見える現実(360度)」に加え、「目に見えない感情や夢の動き(360度)」を察知し、さらに「生命の根源的な知恵(1度)」の声を聴く。この「721度」の全多層的なアプローチを統合して初めて、個人や組織、そして国際的な大対立の場に、本質的な解決と調和をもたらすことができるというのが、ミンデル博士の言う「721フィードバック」の真意です。

    システムコーチングやエイミー・ミンデル氏のワークショップに参加したことがある方は、書かれている内容がイメージと共に分かるのではないだろうか。

    繰り返し読み、内容を深く理解し、自分がファシリテーターやコーチとして立つときの参考にしたい一冊。

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    2026年05月28日
  • プロセスワーク入門 歩くことで創られる道

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    ミンデルの本は結構読んだけど、プロセスワーク全体について体系的に書かれたものはないので、これはとても貴重な本ですね。

    入門と書いてあるけど、かなり凝縮した内容なので、プロセスワークを体験したことがある人でないと、意味不明だろうな〜。

    プロセスワークは何度か体験したものの、入門したか、しないかのレベルなので、結構、難しく、少しづつ読んでみた。

    ワークの内容は、どこかでみたようなものなのだが、その解説を読むと、その背景にある思想というか、スキル、メタスキルが、明快に説明されていて、左脳的にスッキリする。

    とともに、すごい繊細さというか、美しさを感じる。

    多分、まだまだ表面的にしか読めてないと思う。

    後日、再読することにする。

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    2018年07月03日
  • 対立の炎にとどまる――自他のあらゆる側面と向き合い、未来を共に変えるエルダーシップ

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    ミンデルの長らく絶版になっていた「紛争の心理学」の新訳の完訳版。

    ひさしぶりのミンデル。

    最近は、ナラティヴのほうに関心が向いていて、方法論的にはナラティヴとプロセスワークは対極にある気がしていたのだが、この本を読むと、意外に共通点があることを発見して、驚き。

    つまり、権力関係の見方とか、社会的なコンテキストの捉え方とかは、かなり共通点が多い。

    ただ、状況を見立てたあとの介入の仕方は、かなり違う。でも、もしかするとなにか統合することができるかもしれないヒントもあるような気がした。

    この本がでたのは、ソ連崩壊後の時期。さまざまな問題がでてくるにもかかわらず、なんらかの新しい世界が開かれていくかもしれない希望もあった時だったのかな?

    今読むと楽観的に思えるビジョンもあるし、やっぱ、ミンデルは神秘主義的なあやしさがあるなとも思う。で、そのあたりのところが、以前の抄訳版では訳されなかった部分だったりしたことがわかって、ちょっと面白かった。

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    2022年12月26日
  • 対立の炎にとどまる――自他のあらゆる側面と向き合い、未来を共に変えるエルダーシップ

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    対立を解決しようとするのではなく、そこから学び、なるがままに任せるエルダーシップ。対立は解決するべき問題ではなく理解するべき現象である、というNVCやミディエーションの考え方にも近いのかなぁと思った。
    また自分のあり方、ランクという言い方をしているけれどもその場における影響について自覚的であれ、というメッセージも響いた。

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    2024年01月04日
  • 対立の炎にとどまる――自他のあらゆる側面と向き合い、未来を共に変えるエルダーシップ

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     冒頭から「ワールドワーク」「エルダーシップ」「アウェアネス」など聞き慣れないカタカナ用語が雪崩のように出てくるので頭を抱えてしまった。自己啓発本の類を読むといつも思うけれど、こういう独自に意味を付与された用語を使うことなく内容を説明することは本当にできないものなのだろうか…何が言いたいのか全然頭に入ってこないよ…

     とは言え中盤以降、少しずつ用語に慣れてくるにしたがって徐々に内容を掴めるようになってくる。まず本書で語られる「ワールドワーク」という試み。対立や衝突が起こったとき、それを直ちに止めたり仲裁したりしようとするのではなく、その只中(「ホットスポット」と呼ばれる)に敢えてとどまることで新たな対話が生まれ、和解や相互理解が可能になるという考え方だ。日常会話というよりは政治的な集会やカウンセリングなどの場において、さらに当事者同士ではなく第三者的な立場にいる人間にとって重要となる概念のように思えた。

     127ページあたりの「消極的な復讐心」について書かれている章も非常に興味深かった。共感の嵐。ただここも、自身の復讐心にどう対応するかという視点ではなく、復讐心を抱えた人と対峙したとき「ワールドワーカー」としてどのように振る舞うべきかという視点で進んでいくので、自分の問題を解決したいと思って読んでいくと思ったような答えは得られず、やきもきしてしまうかも。わたしは立派な「ワールドワーカー」となって人々や世界の問題を解決するより先に、立派な「ワールドワーカー」と出会って自分の問題を解決したい…傷付けられたときに涙を堪えて笑って誤魔化したり何事もなかったように振る舞ったりすることが子どもの頃から癖になってしまっていて(だって「パワー」を持った相手を前にしてそうし続けるしかなかったから)、大人になった今もまさに「消極的な復讐心」に囚われている日々なのよ…つらい。

     第七章は虐待についての章。虐待被害者と対話する際のステップが示されていて、読みながら著者と対話しているような、話を聞いてもらっているような気分になった。子どもの頃のことを思い出すのは辛いし、いまだにベッドに入っても何時間も眠れなくて苦しくなる夜もあるけれど、そういう話、誰かにちゃんと聞いてもらったことないなあ。恥ずかしい記憶を思い出すこと自体が苦痛だから蓋をする。だからいつまで経っても当時の屈辱が薄れずに残り続ける。

     この本を読みながら一番強く思ったのは、ここでは何を言っても泣いても喚いてもいいですよという場所が欲しい、ということ。長年、抑圧続けてきた自分の怒りやネガティヴな感情と心ゆくまで向き合って吐き出して楽になりたい。カウンセリングでも行こうかな。誰かに、わたしが話し終わるまで否定せず批判せず論破しようとせず何も言わずじっとそばで聞いていてほしい。でもそれと同時に、誰かにとって自分がそういう存在になれたらもしかするとその人の救いになれるのかもしれないとも思った。きっとすごく難しいけれどそれができたら自分にとってもすごくプラスになるような気がした。

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    2023年01月10日
  • 対立を歓迎するリーダーシップ 組織のあらゆる困難・葛藤を力に変える

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・紛争地域に住む人々は、まず愛と励ましを必要としていて、教育は二の次なのです。
    ・それ以上に必要なのは、善悪や自分の国の境界線を越えた感覚を持ち、他者を理解して助けることができる思いやりのある人々なのです。

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    2022年02月26日
  • プロセスワーク入門 歩くことで創られる道

    Posted by ブクログ

    たぶん体験しないとわからない、というかピンと来ないのだと思う。体験後に改めて字引的に使えるのではないかな。用語がかなり独特。読むだけではわからないことがわかっただけでも今は良しとしよう…

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    2021年05月05日