堀越豊裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本を読んで日航機123便が墜落した状況やその理由が明確に分かりました。理由は簡単に言うと過去の尻もち事故の修理ミスであり、修理ミスにより、垂直尾翼が吹き飛び、そのことで飛行機が操縦不能に陥ったというものです。尻もち事故の修理に関わったボーイング社の職員が御巣鷹山での墜落事故の際、来日していてその時の様子が以下のように示されています。
「修理に深く関与したメンバーが(来日した)ボーイングの一員にいた。ジャンボ機の機体構造に詳しい人物だった。修理ミスの事実が(会議室で)公表された際、彼は全員の前で嗚咽し始めた。赤ん坊のように泣いていた。仲間が犯したミスの重大性を認識し、いたたまれなかったのだ -
Posted by ブクログ
以前、仕事で年に100回程度飛行機に乗っている時期があった。何度乗っても離陸の際は緊張するし、着陸の前も(九州の地方空港)海上を埋めたてられて作られた、その空港に近づくにはかなりの急旋回と急激な高度低下を伴うから(高所恐怖症の私の感覚)、毎回緊張していた事を記憶する。別に飛行機嫌いという訳でもなく、海外旅行でもネパールの航空機で死を覚悟する様な怖い想いをしながらも、相変わらず飛行機には乗り続けている。緊張や恐怖の一つの要因となっているのは、やはりあの事故、日航機123便の事故であろう。
まだ事故の報道を正確に理解し、その全容や経緯を理解できる様な歳では無かったが、ニュースキャスターが話す圧力隔 -
Posted by ブクログ
ネタバレ残念ながら答えは書いてありませんでした。読み物としては面白いのかも知れませんが、米国側担当者の30年後の証言だけが新しい内容であとは事故調の報告書の反復と情緒的な物語りでした。報告書が結論づけた事故原因の裏付けや撃墜説や様々な疑問への科学的回答を期待しましたが客観的な分析や検証はごく僅かで、今回公開された米調査チームの報告書等の公文書もほとんど生かされていませんでした。消去法や状況証拠、見つかっていない物からの推論だけでは今までと何も変わりません。結局、本当の事は何も分からないまま、時間を無駄にしてしまいました。マスゴミの使命として、政府見解の追認、補強のために書かれた本なのでしょうか。
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Posted by ブクログ
1985年の日本航空123便墜落事故については、これまで様々な立場からかなりの関係書籍が刊行され、またテレビのドキュメンタリーも何本も作られたが、それらと比べた本書の特徴は、ニューヨーク常駐勤務の利を生かして、アメリカの航空当局やボーイング社にかなり食い込んだ取材を行っていることにある。結論から言えば、運輸省事故調査委員会の最終報告書(圧力隔壁の修理ミスが原因)をほぼ追認しているが、機密解除となったアメリカ連邦航空局の公文書(特にアメリカの来日調査団のリアルタイムの報告書類)で裏付けをとったことは特記される。惜しむらくは、新書サイズであるため内容が相当圧縮されている感があること。できればハー