三上智恵のレビュー一覧

  • 戦雲 要塞化する沖縄、島々の記録
    37章すべてに動画がついており読むだけでは分からない沖縄の離島のとんでもない変貌や住民の憤懣やる方ない思いに触れることができた。
    南西シフトと呼ばれる自衛隊の展開は沖縄の人々を守るのでなくアメリカの戦略の一翼を担うためのものであることは明々白々。戦争になると殺されるのは沖縄の人々にとどまらず多くの軍...続きを読む
  • 証言 沖縄スパイ戦史
    750ページ。新書らしからぬ分厚さは、手軽に読めるという感覚ではない。手軽でなくても手をつけた。思ったより速く読めた。2018年に公開された映画の原作というものではなく、その後に加筆されたもので追加の取材も入っている。戦争が行われるその場所で起き得ること。住民は軍事物資の一部となり、また信じられない...続きを読む
  • 証言 沖縄スパイ戦史
    ●は引用、その他は感想

    ●「今日只今の事に死力を尽くせ」これが隊員らが今日まで、すべて暗記するほどに徹底された村上隊長の訓示だった。死ぬ気でやれ、と言ってはいるが村上隊長は少年兵に繰り返し「絶対死ぬな」とも言っている。(中略)兵士の命など鴻毛より軽いと叩き込まれた当時の軍隊教育と、中野式の教育はこ...続きを読む
  • 証言 沖縄スパイ戦史
    2018年、私は映画館で97作を鑑賞し、年末にベスト10を選んだ。その第一位に選んだのが、三上智恵・大矢英代共同監督ドキュメンタリー作品の『沖縄スパイ戦史』だった。陸軍中野学校出身の工作員が、沖縄北部で15-6才の少年を集めてゲリラ部隊をつくった。1人百人を殺した少年兵もいる。その他スパイリストが作...続きを読む
  • 証言 沖縄スパイ戦史
    島民の4人に1人が亡くなったと言う沖縄戦。その死者は全て米軍との戦いと、自発的な集団自決によるものだとばかり思ってた。

    しかしそうではなかった。それだけではなかった。沖縄戦の本当の闇はそこにある。苦しいけれど、知ることができて良かった。