夫に離婚を切り出され、離婚届を出しに行く車中で奪おうとして事故って脳死状態の際に、神様たちからリベンジの治験の第一号として一時的に蘇るお話
最初は紫奈の行動がとても傲慢で不快で言い訳がましいし、心変わりした後の展開もご都合主義的なものだったので現実味がないなぁと思っていたものの
最後まで読むと何だかスッキリとしている不思議
後で知ったけど、小説家になろうへの投稿を書籍化したものだと知って納得
非現実的な設定や都合の良い展開や登場人物に隠された嘘くさい真実もなろうだとしたら許容範囲かな
紫奈に関しては実体験を伴った嫌悪感がある
ただ、自分の中にも紫奈と似たような考えがあるなと思って反省
と共に同族嫌悪でやはり嫌いかな
那人に関しては第三者視点で考えると、どうして紫奈と結婚したのかわけがわからない
本編の後にネットで紫奈と那人の出会いの前日譚も読んだけど、どこに惹かれたんだろうね?
だからこそ人生の一時の過ちというのものなんだろうな
由人は天才設定が行き過ぎだし、しかもそれを活かしきれていない
そんだけ知能が高いならもっとこう精神的にも大人びてるものじゃないのか?
一周回って母親に甘えたいだけというのもなんとも無理な設定な気がするけどね
優華の独白が一番驚きかな
優等生で万能の強キャラと思っていたけど実はという展開
ふと、JungleSmileの「抱きしめたい」を思い浮かべてしまった
学生の頃の無視に関するエピソード
クラスの中での強者、裏のボス、そして影響力を持つ人の見え方は人によって違うんだなぁと
紫奈はつくづく目が節穴すぎないか?
キャラクターにしても展開にしても色々とケチを付ける部分が多々あるにもかかわらず
読後感は悪くない
ただ単にハッピーエンドだからというわけでもなく、僕自身の振り返りというのが影響しているのかもね
もしかしたら自分も他の人の何かを見落としていたかもしれないとか、自分も変われる部分があるかもという後悔と期待がそう思わせるのかも
何か、変わりたいと思ってる人にとってはいい小説だと思う