ドミニク・スミスのレビュー一覧

  • 贋作

    Posted by ブクログ

    美術を愛する人にもってこいの儚いお話でした。時代を往復しながらひとつの贋作巡って、関わる人間たちの後悔や愛情が紐解かれる、そのような物語でした。このような話をエモいというのでは無いでしょうか。

    0
    2020年10月06日
  • 贋作

    Posted by ブクログ

    1957年、ニューヨーク。親から相続した絵「森のはずれにて」が贋作にすり替えられてしまった弁護士はマーティ。探偵に調べさせると贋作を描いたらしき女性の住居が分かった。コロンビア大の院生のエリー。オーストラリアから英国で絵画の修復をしていたが女性には肝心な仕事が任せてもらえず、美術史へ専攻を変えて、アメリカへとやって来て、贋作もしていた・・・1635年、オランダ。ギルドがプロの絵描きを牛耳っていた時代。自分の絵画を自由に売れなかった。サラ・デ・フォスは苦労しながら絵を描いていた・・・盗まれたサラの絵を取り戻そうとする過程で、マーティはエリーに出会い、恋してしまう・・・そして2000年。エリーはシ

    0
    2019年02月05日
  • 贋作

    Posted by ブクログ

    1950年代、オーストラリアから来た貧しい画学生エリーは、絵画の修復をしながら大学院の論文を書いていた。エリーの修復の腕を見込まれ、17世紀オランダの女性画家の絵画の複製を依頼される。しかし、それは本物を盗むための贋作作製だった。知らずに窃盗に手を貸してしまったエリー。絵をすり替えられた持ち主の弁護士は、探偵を雇ってエリーの存在を知る。
    2000年、シドニー大学でオランダ絵画を教えるエリーの元に、かつて自分が描いた贋作と本物と両方の絵が絵画展のためにシドニーへやってくる事を知る。そして本物は持ち主が直々に持参するという。エリーの心は揺れ動く。

    50年代アメリカと、17世紀のオランダ、2000

    0
    2022年02月01日
  • 贋作

    Posted by ブクログ

    フィクションではあるけど実在の画家が出てきて、とてもリアルに感じる。平行して二人の女性の生が語られるけれど、ラストには深い感動が残る。サラの晩年が幸せに包まれたものでありますように、と願わずにはいられない。

    0
    2019年06月14日
  • 贋作

    Posted by ブクログ

    一枚の絵がある。十七世紀初頭のオランダ絵画だが、フェルメールでもレンブラントでもない。画家の名前はサラ・デ・フォス。当時としてはめずらしい女性の画家である。個人蔵で持ち主はマーティ・デ・グルート。アッパー・イーストに建つ十四階建てのビルの最上階を占有する資産家の弁護士だ。絵はニューヨークがまだニュー・アムステルダムと呼ばれていた頃オランダから渡った先祖が蒐集したコレクションの一つで夫婦の寝室に飾られていた。

    それが、パーティーの最中に盗難にあう。しばらく盗まれたことに気づかなかったのは、本物そっくりの贋作と入れ替わっていたからだ。マーティは私立探偵を雇い、犯人を見つけようとする。変人ながら腕

    0
    2018年07月08日
  • 贋作

    Posted by ブクログ

    感想書きそびれてたけど、1枚の絵の来歴と評価を巡って3時代を行き来する。1人の女性の人生を考え直す。なかなか面白いので、アート関係なくおすすめ。

    0
    2025年04月20日