C・J・チューダーのレビュー一覧
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ネタバレ死体を見たがる子どもたち。主人公を助けるミスター・ハローラン。極めつけは、足を引きずりながら斧で襲う殺人者…J・ニコルソン以外の誰の顔が浮かぼうか?
本作はスティーヴン・キングの大ファン(もしかして、ナンバーワンのファン?)である英国人女性作家のデビュー作にしてキングへのオマージュ作品、ただしホラーよりもミステリ寄り。1986年と2016年の出来事を行ったり来たりしながら斬殺x2、水死x2、自殺x1を経て結末に至る。しかも主要な登場人物全てが悪事に関わり合っていた、というサービス満点の展開。
筆致も良く(原文と突き合せはしてないが訳文素晴らしいと思う)、章頭の「枕」、章末の「引き」などの -
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一言で言えば、詰め込みすぎといったところか。
もうちょっとシャープにして深掘りしていけば
とんでもない傑作になっていたのではないだろうかと、
そんな気もした作品。とは言え、面白かったのは確か。
ジョー・ソーンは、かつての自分の母校へ
新任の英語教師として25年ぶりに舞い戻る。
ジョーの前任の教師ジュリアは、「息子じゃない」という血文字を残して
息子のベンを惨殺したのち、自殺したという。
25年前、ジョーの8歳の妹アニーが姿を消した。
ジョーが仲間のスティーヴン・ハーストたちと共に
探検に行った鉱山跡の洞窟でのこと。
あの夜、あそこで恐ろしいことが起き、そのあとアニーに
もっと恐ろしいことが起 -
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傑作ですね。評判通り。
たっぷり怖いです。腐臭もカビ臭さも不穏さもムシのガサガサ感もしっかり味わえます。イギリスの田舎が舞台ですので、ゴシックとまではいかないですけど現代のやさぐれ感のバックキャストに土地の呪いが浮かび上がる語り口は上手い。
そして綺麗な回収に謎解き。くわえて敢えて解かない「遊び」としてのオカルト部分の配分が超絶妙。ぱっきりと合理的に説明されちゃうのが欲しいなら横溝正史を読めばいい。このハイブリッドな読書感が本作の1番の魅力でしょう。油断してるとびっくりするくらいの騙しに遭ってるし。
僕にとって最も味わい深かったのはハードボイルド要素ですね。主人公はギャンブル依存症で作っ -
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ネタバレ煽り文句に期待をし過ぎて、期待を超えなかったパターン。面白かったし、なるほど、と思うとこもあるにはあったのに、最後にどんなオチがくるか待ち構え過ぎてがっくりしてしまった。
頭部を持ち帰っていたのが主人公であるのは、プロローグと途中の主人公の描写で明らかだし、父の若年性アルツハイマーの話は何度も何度も出てくるので、最終的に主人公にも兆候が出てくるのも予想ができた(とびこえて、ストーリー全部が彼のアルツハイマーからくる妄想か何かのオチかな?とさえ考えていた)ので「え?終わり?衝撃的な展開は??」となった。
郵便受けが郵便穴になることで、アルツハイマーを発症した以外に特別な意味があるのなら読み足 -
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「妹になにがあったか知っている。 同じことが起きようとしている。」
不吉なメールで故郷に帰ってきた僕。 25年前、確かに妹のアニーには何かが起こってて、その正体は分からないまま死んでいった。 忌々しいあの夜の記憶、あの夜の出来事からアニーは変わってしまった、まるで別人のように。
二度と戻ってこないとは思っていた故郷。 僕の前任の教師は自分の息子を殺したのち、自殺を遂げた。 「息子じゃない」という血文字を残して。
生粋のキングファンであるC・J・チューダーの長編二作目。 匿名のメールによって過去の記憶の封印を解いた主人公が自身の妹の謎に迫っていくストーリー。 この主人公のジョー・ソーンが中 -
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ネタバレ私世代の読書は夢中になったS・キングがTwitterで「出来のいい作品を読みたい?書店のベストセラーチャートを見てもだめだ。新作だから。でも、そのうちきっとランクインする。C・J・チェダーの『白墨人形』だ。私の書くものが好きなら、この本を気にいるはずだ」と発信したという作品、それが本書。
スティーヴン・キング強力推薦!
少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。
最終ページに待ち受けるおそるべき真相。
世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。
あの日、僕たちが見つけた死体。そのはじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、悲 -
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前作よりホラーに寄り、スティーブン・キングに寄っている。前作と同じく、現在と過去を交互に描かれており、少年時代の友情や憎しみ葛藤、そして暗い秘密が徐々に明らかになる構成で物語には引き込まれる。
キャラにも工夫の跡があり、主人公と悪友その彼女の愛憎入り混じった三角関係?は切ないし、女性ギャングのキャラも面白い。
しかし、”アニー”の設定自体ですぐに話の構図が、キングの有名作品と同じ、というのがわかってしまうので盛り上がりにかける。
前作と続けて読んだこと、期待が大きすぎたこともあり少し残念だったが、文章が抜群にうまいし構成も見事なので、次回作に期待。 -
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ネタバレ悪趣味で派手な装幀からアメリカものとばかり思っていたら嬉しいことにイギリスの地方ものだった。ノッティンガムシャーの閉山して久しい炭鉱町に久々に帰郷した語り手。はて何か起こるか。
息詰まるような田舎町、不良による陰湿ないじめ、有力者の手下共の暴力となんとも鬱陶しい出来事が次々と。そして異様にハードボイルドなプロの犯罪女。うーん、期待していたイギリスの地方ものとはかなり違ってきたなあ。なんか違う、と思ったら作者、スティーヴン・キング好きなのね。道理で。ごめん、キングはあまり好きではない。
物語が半ばを過ぎるころまでは面白い、確かに。でも残り4分の3くらいで何か期待はずれとなり、最後に至ってはえ?何