松本寛大のレビュー一覧

  • 玻璃の家

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    ネタバレ

    相貌失認ものです。
    おー、今時、本格だ!当たりだ!! ^^/

    と思ったらそれもそのはず、島田荘司選考の
    「福山ミステリー文学新人賞第1回受賞作」だそうで。
    シマソーって福山出身だったんだ~。へー。

    岡山県西端の高校へ通っていた頃、
    この街の古本屋でクリスティーやクイーンを集めました。
    福山城は駅に隣接状態で、桜の季節にはホームにも花びらが舞っていたなあ~今でもかなあ~

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    2016年02月25日
  • 玻璃の家

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    面白かった。作者はきっと島田荘司が好きなんだろうと思う。理系ネタと本格ミステリの融合──まさに島田氏の提唱する21世紀本格ミステリの理論に合致する。選評の“福ミスのような地方の小賞に投じられてきたことに感謝した”という辺りに島田氏との相性の良さがうかがえる。ということは、私とも相性が良い。そういう雰囲気は序盤から感じていた。
    「相貌失認」という聞きなれないテーマに臆することはない。症状や解釈についての描写も多く出てくるが、私のように何となくわかった程度でも何ら支障はない。もちろん、この扱いにくいネタがなければストーリーは成立しないし、トリックにも直結している。よく形にできたなあと感服すると共に

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    2010年01月24日
  • 妖精の墓標

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    妖精のイメージは羽をつけ、空を飛び交うロマンチックな生き物というヴィクトリアン調のイメージが根強いけど、アイルランドの妖精は老人妖精で三角帽を被り髭をこさえているというレプラホーンが主流だ。でもその際、リトルピープルで執念深く、悪戯好きでどこか悍ましいイメージ。忘れられた古代の神々が事件に介在するとき、ミステリの深層を抉りだす。

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    2013年10月03日
  • 妖精の墓標

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    信州の山林地主の先代・新羽堂市が変死した。
    東京から葬儀に訪れた孫の医師・桂木優二は自殺と判断されたその死に不審感を抱く。
    そして葬儀の直後、遠縁の画家・滝見伸彦が転落死。
    生前、滝見が白昼夢のように見ていた「妖精」に、連続する事件解決の鍵があると考えた桂木は、米国ボストンに暮らす心理学者のトーマ・セラに調査への協力を依頼する。

    第一回福ミス受賞者、松本さんの第2作目。
    ざっと4年ぶりですか。
    それだけの時間がかかっていそうな、凝った作品でした。
    だけどちょっと合わなかったかなぁ~。

    滝見が初めて妖精を見たという、マサチューセッツでのプロローグから一転、閉鎖的な田舎の人間関係が思いやられる

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    2013年06月16日
  • 妖精の墓標

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    妖精が出現する幻想的な光景や、その科学的・論理的解明と、まさに島田荘司が提唱する『21世紀本格』。異形の論理に基づく毒殺トリックや旧家に隠された秘密など、全ての謎が複雑に結びついた緻密な構成も見事。

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    2013年04月23日
  • 玻璃の家

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    ネタバレ

    顔が認識できない……扱ったモチーフはすごく面白かった。
    それだけに、冗長な構成と無駄が多過ぎる人物配置、展開がもったいなかった。

    正直、犯人はすぐに分かります。おそらく作者も想定済み。
    けれど後で延々延々その犯人の一家について言葉で説明されても。
    せっかく素材が面白いのに、人間ドラマとしてもミステリーとしても半端な印象。
    結局、犯人一家の悲哀、それに深い陰影を与えるはずの少年の脳の障害、すべてがしっくりと馴染まず、通り一遍な感じしか受けない。もったいないな~。

    過去描写はあんなにいらない。不要とまでは言わないが、わざわざ出すほど面白かったわけでもない。
    とはいえ、次作が非常に楽しみ。今度は

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    2012年09月15日
  • 玻璃の家

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    ■かなり難しい作品。っていうのも、舞台が外国なのでなかなか登場人物の名前がすっと頭に入ってこなくて前半がだいぶ苦戦した。

    ■そして謎解きも。二重、三重のカラクリから構成されていて、トリックが解かれている最中ですら、何がどうなっているのか解りづらくて何度も読み返してみたり。(笑

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    ■顔が認識できないって病気があることも初めて知った。

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    2012年05月27日
  • 玻璃の家

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    ネタバレ

    ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。
    可もなく不可もなく、って感じ。
    専門的な説明もわかりやすかったから、文章自体は読みやすい。
    ストーリーは犯人はすぐわかるけど、ネタバラシまでが大変というパターン。
    双子だらけ。
    そして、イマイチ、入れ替えの意図が弱いと思う。
    デビュー作だから、次作に注目したい作家さんかな。

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    2011年11月20日
  • 玻璃の家

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    アメリカ・マサチューセッツ州の小都市にかつてガラス製造業で財を成した富豪が、謎の死を遂げた廃屋敷があった。
    11歳の少年コーディは、その屋敷を探索中に死体を焼く不審人物を目撃する。
    だが、少年は交通事故にあって以来ある障害を抱えていたため、目撃者としてその証言をそのままつかうことはできなかった。
    州警察から依頼を受けた日本人留学生で心理学者のトーマ・セラは、記憶の変容や不完全な認識の奥から真相を探り出すために調査を開始する。
    真相に肉迫するにつれ明らかになる、怪死した富豪一族とこの難事件との忌まわしき因縁。。。

    広島県福山市の芸術文化の活性化をはかるため、同市出身である島田荘司氏を選者として

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    2010年10月09日
  • 玻璃の家

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    福山ミステリー大賞受章作品ということで
    地元に縁のある本だけに期待して読みました。

    登場人物が私の苦手な外国人名だったので、読むのに苦労しました(汗)
    オチも複雑。
    読者にも高度な読書テクが必要だと思いました。

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    2010年06月01日
  • 玻璃の家

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    なるほど、確かによくできた話です。大いに感心させられはするものの、「たいへんよくできました」というよりも、苦笑気味に「ごくろうさまでした」と言いたくなるような読後感です。途中で危うくストーリーを見失うところでした(笑

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    2009年10月04日