ウォルター・ルーウィンのレビュー一覧
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マサチューセッツ工科大学のルーウィン教授の物理学の講座を収録したもの。1章 物理学を学ぶことの特権 2章 物理学は測定できなければならない。 3章 息を呑むほど美しいニュートンの法則 4章 人間はどこまで深く潜ることができるのか 5章 虹の彼方に 6章 ビックバンはどんな音がしたのか 7章 電気の奇跡 8章 磁力のミステリー 9章 エネルギー保存の法則 10章 まったく新しい天文学の誕生 11章 気球で宇宙からのX線をとらえる 12章 中性子星から部落ホールへ 13天空の舞踏 14章 謎のX線爆発 最終章 世界が違って見えてくる
物理を理解しているのとそうではないのでは世の中の見え方が根本的 -
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NHKの白熱教室を視聴した方が先の人間です。
そこからこの人面白い!と本書を読んだ他 iTunes U で動画視聴もしました。本に書かれていることはテレビで言っていたことほぼそのまま(元ネタだから当たり前か)、本よりも動画で彼が動いているのをぜひ見てほしいです。本があれば勉強はできるけど、講義でしかできないことを彼はやっているのではないでしょうか。内容としては日本だと中学~高校くらいだと思うので、こんな授業が日本の学校で行われれば良いのに!と思っています。
おかげさまで、お天気雨のときに誰よりも早く虹を見つけられるようになった気がします(笑)。学校の水道でも虹を作って遊びましたよ。 -
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Posted by ブクログ
推薦理由:
本書は、マサチューセッツ工科大学物理学入門講座のウォルター・ルーウィン教授の講義を書籍化したものである。我々の日常生活から宇宙の彼方まで、様々な事象を物理学の理論で鮮やかに説明していくルーウィン教授の講義は美しく感動的で、原書のタイトル『FOR THE LOVE OF PHYSICS』の通り、物理学への愛が伝わってくる。紹介されている多くの実験が大変面白く、ウェブサイトで公開され世界中で人気がある。本書で物理学の楽しさに触れて欲しい。
内容の紹介、感想など:
物理学とは複雑な数式の集合のように思える。しかも、あのマサチューセッツ工科大学の物理学の講義なら、厳しい顔をした物理学者が -
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物理を知ってしまうと世界ががらりと違って見える。その楽しさを存分に伝えてくれる快著。
青空や夕焼けはなぜあのような色なのか?虹ができる仕組みは?といった身近な物理のほかに,力学,電磁気学,量子論といった物理の基本も楽しく紹介。自身の専門のX線天文学のあゆみについても語ってくれる。気球やX線観測衛星による研究ネタは一見あまり一般受けしなさそうだが,まったくそんなことはなく,実に興味深かった。
冒頭の自伝部分も読ませる。ナチス支配下のオランダでの生活,強制収容所での祖父母の死,フォン・ブラウンの活躍に対する複雑な心境,映画『ライフ・イズ・ビューティフル』への反感…。教授の人生が詰まった一冊。 -
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MITで物理学を主専攻していない学生向けに行われている物理学講義を書物化してくれた一冊。
物理学を主専攻していない学生向けとありますが、(大学で物理を勉強していた自分の感想だと)高校時代物理が好きだった/得意だったか大学で物理を勉強していたとかでないと本書の面白さを理解するのはちょっと難しいかなと思いました。
(また、じっくり理解しながら読み進めるのに結構時間がかかりました。)
あらためて物理は面白く、知れば知るほど思考力の幅が広がりそこから新しい何かを生み出せそうな気もするので、人生の最後まで少し地道に勉強していこうと思った一冊でした! -
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MITの一般教養の物理をやっている先生による本。講義の様子は動画で公開もされている。前半はその授業の内容に準じている様子で、後半戦は専門のX線天文学についてその歴史を自分の体験で語る。後半はちょっと難しいといえば難しい。
ヒッグス粒子のノーベル賞のとき、理論物理学者と実験物理学者のどちらに賞が送られるべきか(実際は「理論」のほうだった)議論されているのを見かけたが、著者は実験物理学者。だからか身近な現象に根ざした(虹とか)話が多くて素人にもしたしみやすい。とにかく測定の精度の大事さを強調するところもさすが。「ここでわたしが、天体物理学の理論の大多数はいずれ誤りであることが判明するなどと断言し -
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NHKで放映された「MIT白熱教室」の元となった本。高校で学ぶ物理学だけで、いかに幅広い自然現象の仕組みを理解・記述できるのか、という事を数式を用いずに、また非常に分かりやすい例を用いて解説します。
1章から9章までは力学や電磁気学、波の性質などを身近な現象を切り口に扱います。「人間はどれくらいの長さのストローからジュースを吸い上げる事ができるだろう」、「雷はなぜ大きな音がするのだろう」、「楽器の音はなぜ高低の調整ができるのだろう」、「飛行機ははなぜ飛べるのだろう」などなど、きっかけとなる疑問は非常にシンプルです。
10章から14章は著者の専門であるX線天文学の歴史とその最先端の解説です。こち -
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NHKでも放送されていたMITの名物教授、ルーウィン教授の本。TV放送を見ていましたが、それが良かったので本でもじっくり読んでみたくて購入しました。もちろん、ルーウィン教授の授業は動画でみるべきですが、その後に本をゆっくりと読むのも良いものでした。
本書では序章にユダヤ人であった父の思い出が載っている点が印象的でした。すごく陽性に見えるルーウィン教授にこうした暗い過去があるのが意外でした。特に、ユダヤ人である父が徐々に行動を規制され、公園に入れないようになり、墓地くらいしか入れなくなったため、”わたしは今でも、父と近くの墓地をよく散歩していたことを思い出す。”というのがせつない。 -
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MITの人気教授による物理学講義の書籍化、つまり、サンデル教授の「これから正義の話をしよう」の物理学版といったところ。
すべてがすべて面白いというわけではないが、力学だけでなく、光学や著者の専門であるX線宇宙観測を含んでいるのは珍しいし、目新しい。個人的には、原子物理学や量子力学を加えてほしかったが、他に良書も多いので、そちらを読めばよいかもしれない。
様々なウェブサイトのURLが記載されており、そちらで図版や動画により、講義内容のイメージを更に膨らますことができるというのは、現代の物理学講義本らしいというか、アメリカの大学の講義らしい感じがする。英語に不自由しないなら、公開されているMITの -