スコット・リチャード・ショーのレビュー一覧

  • 昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略

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    現在に至る昆虫誕生の歴史を書いた本。カンブリア大爆発から白亜紀までの記述でページ数の大半が埋まっている。イモムシに卵を産み付けるカリバチが社会性を獲得する過程や翅のソーラーパネル説など他で聞いたことのない説に触れられてよかった。
    また、難しい話だけでなくナショナルジオグラフィックを小馬鹿にしたり、過去にタイムスリップして脊椎動物にサンゴを投げて海からの上陸を阻止する妄想したり、随所に筆者のユーモアが挟んであるのも面白かった。

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    2023年04月14日
  • 昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略

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    あとがきが染みる。生物の多様性現象に目を向けず、地球外生命探査を優先する人類とは何なのか。まずはこの地球の昆虫を驚きの目で見つめようじゃないか、と。人間中心生命史観を覆す昆虫生命史観は傾聴に値する。

    外骨格、小さな体、翅、変態のすごさ。

    ・殺虫剤への耐性を発達させた昆虫は数百種類にも及ぶが、20世紀を通して人類が特定の昆虫を根絶しようと取り組んだにもかかわらず、絶滅した種は一つもない。
    ・多くの生物学者は、まず植物が陸に進出しなければ、動物は陸に住めなかっただろうと考えていたが、反論の余地はある。
    ・陸生の節足動物が植物の上陸より何百万年も前から繁栄し、陸地で生き延びる能力を備えていた。

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    2017年08月29日
  • 昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略

    Posted by ブクログ

    「最強」と聞いて読まずにはいられないのが男の性です。

    とは言っても、本書は『テラ・フォーマーズ』の「クモイトカイコガの糸は鋼鉄の強度を持つ」のように固有種の能力を解説するものではなく、進化の歴史をたどりながらどうやって昆虫が地球一の多様性を手に入れたかを解説した一冊です。

    そういった意味では雑学的な面白さはありませんでしたが、どのような生命であれ、途方もない年月がもたらす進化の過程というのは奇跡のような物語であり、この上なく面白いです。特に昆虫にいたっては始まりが古生代で、哺乳類よりも数億年も昔に陸に上がり、空を飛び、完全変態をしていたのですから。

    でもこうした進化の話を読んでいると、き

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    2016年10月27日
  • 昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略

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    普通、人々は動物というと、脊椎動物のことを言うが、節足動物も動物である。脊椎動物が地上に現れる数千年前から存在していた。昆虫もその節足動物の中のひとつである。・・・というような、現代の昆虫のことではなく、地球の歴史からみた昆虫の話が中心。

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    2019年01月20日
  • 昆虫は最強の生物である 4億年の進化がもたらした驚異の生存戦略

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    カンブリア爆発以降現在まで、4億年に渡る昆虫の歴史を「見てきたか」の様に語るが本著だが、実はほとんどが化石の解析だというのがすごい。 確かに、種の多様性と個体数という観点から見れは、ホモ・サピエンスなどは人類の中で1種しか残っていない訳で、サピエンスが絶滅すれば人類が絶滅するという脆弱な種な訳で、大きな環境変化があった時に生き残る可能性が高いのは菌類か昆虫るいであろう。 「昆虫中心視点」から見た地球生物史。

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    2016年11月06日