江中みのりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ二人の契約結婚の動機が互いに「おい!」とツッコミを入れたくなる内容で驚いた。
背景が見えると、特に彼の方はただ硬派すぎて不器用なだけなのが分かってくるのだが。
自ら生きにくくしている二人である。
そんな二人が傾きかけた小料理屋を少し衝突しながらも立て直していくお話。
先走って相手の意見も聞かないまま知識をひけらかし滑って失敗する……なんて展開もあり、身に覚えのある読者さんもいたのではないかと思う(視線を逸らしつつ)
でも失敗をしながらもお店を段々と立て直し、本来の契約結婚の動機も薄れてきた(彼にとっては昇華されたと表現すべきか)ところからが本番。
契約だった二人の関係性がどうなるのか。
これまで積み重ねてきた日々の「幸せ」が、その答えを出してくれる。
本音で向き合えた二人の未来はきっと温かいものだと信じている。
このお店で提供される「縁起めし」のように。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ瀬戸内海の孤島で起こる連続殺人事件ということで、慣れ親しんだ雰囲気と(瀬戸内在住)どことなく横溝正史な雰囲気を味わいつつも、それでいて新鮮味のある話でありました。
古文書の解読師が主人公という点がユニークというのもそうだけど、彼自身が「探偵役」ではないというところ。
殺人事件自体は、彼の親友(悪友とも言えるか)が粗方解いてしまうので、主人公は直接犯人やトリックを解き明かしはしない。
彼が解き明かすのは、古文書から得られる情報、そして事件のもっと根深い部分。
歴史的背景だったり、精神面のことだったり、ただ事件を解決するだけの探偵が恐らくは積極的にフォローしない部分を彼が解き明かしていく。
そういう面が非常に新鮮でした。
だから、彼の親友が事件を解きだした時は「え、お前が探偵するんかい!」と思わずツッコミを入れてしまうほど。
主人公は性格が非常にネガティブだから、そもそも自ら事件に首を突っ込んでいかない。
そういう意味では、何にでも首を突っ込むトラブルメーカーな親友とバディ組んでいるというのはバランスが取れていました。
それでいて、最終的には色々な人たちたらしこんでますからね、主人公。
主人公が古文書から読み解いてくれたからこそ、希望の持てるラストにもなっていますし。
本当になかなかユニークな主人公で立ち位置でした。
白妙姫の伝説の話自体も瀬戸内感満載で興味深かったです。
(フィクションな歴史とは言え)歴史もミステリも味わえる贅沢な作品でありました。