柴田聡のレビュー一覧

  • 中国金融の実力と日本の戦略

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    中国の金融の現状についてすっきりかつ平易にまとめている本。日中金融協力への著者の思いが感じられるのも、良い点かと思う。コストパフォーマンスに優れた一冊。

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    2019年08月29日
  • 中国金融の実力と日本の戦略

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     本書に一貫して書かれている通り、金融分野において日本と中国との関わり合いはまだまだ薄い。中国の資本市場が完全に開放されていない環境下、日本の金融機関が中国にある資産に目を向けることは少ないし、実際アクセスしようとしても妨げになるものがたくさんある。
     本書では、それらをいかにして乗り越えていくのか、そのマインドを転換していこうという主張がなされている。
     自分自身、対外証券投資の業務の中で、実際に中国への投資の入口に立つインフラの第一歩を整えた経験がある。確かに、中国側の対応には政治的な意思が感じられるところもある。そういうところでは、まだまだフルアクセスとはいかないのが現状だろう。ただ、こ

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    2019年09月29日
  • 中国共産党の経済政策

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    リーマン・ショック以後習近平成立時までの経済政策をまとめた本。政治体制や政府内経済主管庁などを丁寧に紹介してくれており、中国経済の置かれた状況だけでなく、中央地方関係など政治体制の面での経済政策などもカバーされており読むに値する。本書後半で、著者の10年先の簡単な予測も試みており、巷で言われるような人口減少などがもたらすインパクトは10年以上先だとして、習近平の2期は中国経済は引きつづき力強さを持ち続けるとした論点は圧巻。

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    2014年03月01日
  • 中国共産党の経済政策

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     本書を読んで、「中国」はもはや内部が見えない謎の国ではなくなったと思えた。
     中国は「社会主義市場経済」という「特色ある社会主義」をかかげ、「共産党一頭支配」という日本から見ても異質な政治体制をとっているが、かつては見えなかったその内容がすでに既知のものとなり、研究されつつあることが本書でよくわかる。
     「政経一体システム」という中国独特の体制は、今までの世界の歴史の中で、ほかにあったのだろうか。
     本書では「中国の政経一体システムの最大の強みはスピードと実行力にある」とし、「激しい混乱が発生する経済危機への対応において特に効果を発揮した」という。
     確かに2008年のリーマン危機以来の経済

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    2013年08月04日
  • 中国共産党の経済政策

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    中国経済は根拠のない脅威論あるいは悲観論が跋扈しやすいですが、この本に関しては、ひたすら定点的に公平に中国経済を紹介している好著です
    新書というのは、えてして一般向けの適当な内容が多いですが、この本に関しては全然そういう事はなく、実績と経験、データの読み込みに担保されています

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    2013年04月01日
  • 中国共産党の経済政策

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    さすが4年間中国の日本大使館で経済レポートを書いていただけあり。冷静な目での分析がされています。前半のこの3月の全人代の人事にいたってはほぼ的中!恐れ入ります。著書でも書かれてますが、とかく中国バッシングや中国崩壊の内容だと本が売れるのでそういった傾向の本が多い中、冷静な目で分析と判断が必要なのでは、大変勉強になります。

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    2013年03月18日
  • 中国共産党の経済政策

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    2012年出版。中国共産党の経済政策に関する構造的な話を期待したが、思ったよりも時事的な話が多く話題が古い印象。

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    2022年01月09日
  • 中国共産党の経済政策

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    ネタバレ

    2013年から始まった中国の習近平・李克強指導において中国経済がどのようになっていくか、あるいは日本(企業)がそのマーケットにおいてどのように戦っていくか、を論じた本。

    上記のような問題意識のもとに書かれたのであろうことは容易に想像できるのだが、内容は表題からうける印象とは異なり、特に前半は中国における政治経済体制の入門編と言う感じである。中国の政治体制がどのようになっているか、その政治体制が経済に対してどのように影響を与えているか・・という点から、いわゆる西欧諸国との経済政策の違いを論じている。

    後半は18大以前からの中国の経済問題を提示したうえで、今後の経済体制がどのようになるのかとい

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    2014年01月08日
  • 中国共産党の経済政策

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    GDP2位になった中国の経済発展はいつまで続くのか?習近平政権が2022年まで続く中で、米国を抜いて1位になる可能性も指摘する。なぜなら中国は全体では2位であっても、一人当たりGDPではまだ世界でも89位(2010年)と下位に過ぎなく、発展途上国の顔も持っている国であるとのこと。アンバランスさは、またこの国の奥深さを感じる。従って、成長余力に富み、高度成長期の日本とは異なるとのこと。貧富の差の大きさを表すジニ係数がなんと日本、米国よりも大きい!という事実は驚き。社会的な不平等は危機的な水準に達している。一方、共産党政権下で意思決定の速さ、一貫ぶりが中国の強みであることもこの著書を読む中で痛感す

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    2013年08月15日