若竹千佐子のレビュー一覧

  • おらおらでひとりいぐも
    怖かった。
    高齢になって生きている孤独をのぞいた様な気がした。

    家族がいようがいまいが、誰かを喪ってもまだ生きているとしたら、避けられない孤独かもしれない。
  • おらおらでひとりいぐも 特別小冊子

    元気出して行こう

    私も田舎で育って、なんも無いなーなんて子供心に
    思っていた。共感できる部分が有り私も地元の隣りの市の百貨店に就職した。家庭をもって忙しく過ごして今はもうあっ、というまにシニア。あーなんつうか無力感。成せば成る、為さねば成らぬ、何事も
    と、感じて変わり映えのない日々を過ごしています
  • おらおらでひとりいぐも 特別小冊子

    おらおらでひとりいぐも 特別小

     新鮮な感覚で読めました
     続きが読みたい感じになりまたので、きっと購入すると思う
  • おらおらでひとりいぐも 特別小冊子

    びっち

    桃子さんの日常が淡々と、心情描写は受け入れやすい言葉で丁寧に描かれている。挿し絵もほっとさせてくれてなかなかいい。東北出身の都会への転校生の私の人生と重ね合わせて読んだ。同じ年頃の自分がもしかしたら辿るかも知れない道のり。楽しみに単行本を読みたい。いや、実は、タイトルを見たとき、直感的に惹かれるもの...続きを読む
  • おらおらでひとりいぐも
    74歳の主人公の桃子さんが、子供を育て上げ、15年前に夫に先立たれ、一人暮らしとなった。東北弁と標準語を入り交ざりながら、若い頃からの想い、夫への想いを語りながら、一人で生きていこうという決意を語っている。私に共通する部分も多くあり、迫力ある文体で心に狭ってくるものがあった。
  • おらおらでひとりいぐも
    もっとハッピーな老後自由イェイ!みたいな作品を想像していたけど、思ってたよりだいぶというかめちゃくちゃ内向的な自省的な話だった。

    このあっちいったこっちいったの思考と過去と現在のいったり来たりの感覚は自分も30代だけど分かる、自分の倍生きてる人からすれば、こうもなるよな、、、という納得も出来た。
    ...続きを読む
  • かっかどるどるどぅ
    第六話の理屈っぽさは、残念だったけど、第五話まで独白調が孤独感を引き出し、第六話で大円舞って感じで、よかった。
  • かっかどるどるどぅ
    なぁしってる?イギリスのいぬはバウバウバウってなくねん。
    わぁ懐かしい~ 昔小学校で子供たちに読んだ「うしはどこでもモ~!」という絵本の一説です。
    スペインは・・・フランスは・・・と各国の鳴き方を教えてくれて、最後に、けどうしは・・・とくる。
    それがどないしてんな・・・ってまあ聞いとくなはれ、(翻訳...続きを読む
  • おらおらでひとりいぐも
    芥川賞受賞作品。方言を最大限に活用して人生の後期における複雑でまとまらない、もどかしい心境を巧みに表現している。一方で過度に深刻にならずにゆったりとした文体を保ち、独特の世界を味わえる。
  • かっかどるどるどぅ
    初めて読んだ作家さんでしたが、個人的に
    すごく独特なテンポで語られる自分語りの
    部分がすごく読みづらかったけど、中盤から
    少し内容的にも面白かったかな。
    つらい過去や現状のやりきれない人たちが
    出会い居場所を見つけるお話・・・
    なんか最初から最後まで独特なテンポと
    世界観でちょっと自分には合わなかっ...続きを読む
  • かっかどるどるどぅ
    独特の語り口のところ、読みづらいけれど一旦その世界に入り込めたら、むしろ心地よく読み続けられた。吉野さん、登場人物達の中で一番波瀾万丈でしんどい人生なのに、一番前向きでエネルギッシュで優しく他人想いなのが不思議だけれど、人ってそういうものなのかもなと思える。
  • かっかどるどるどぅ
    中編1篇、短編1篇
    古いアパートの部屋でご飯を振る舞う吉野さん。彼女に美味しいものを食べさせてもらう行き場のない人の卓袱台仲間。人と触れ合うこと支え合うことの何かを伝えている。そしてみんなのいる所でのまさかの大往生の吉野さん、少し早過ぎるけど死に方としては最高!
  • かっかどるどるどぅ
    いきなり東北弁で始まる60代後半の女・悦子の語り。
    ほぼ胸のうちに溜まる愚痴めいた独り言のようだ。

    続いては、夫を見送り舅姑の介護を延々と続けてからそれぞれ看取ったあとひとりになった68歳の芳江。
    自由になり好きなことができるはずなのに何をしたらいいのか…ひとり地味に生きていくだけなのかと。

    ...続きを読む
  • おらおらでひとりいぐも
    老いた日の自分は、こうなるのか、という思い。
    子を育てもう役割は果たした、もう好きに生きていい開放感と、役割がない疎外感。
    離れて暮らす親も同じ思いなのかもしれない。死にたくないけどもう死んでもいい、でもさびしい。人とつながって生きていたい。
    物悲しい印象だけどこれこそ人生なんだろう。
    プレッシャー...続きを読む
  • かっかどるどるどぅ
    こんなに虚しい小説もあったのか中編迄ボヤキばかりでイライラした。世の中のいろいろを批判したり、最後の黄色地のページでは無情を醸し出し世の退廃を嘆いてみても何の実りもありゃしない。安心して暮らしたいならどう行動するの?
  • おらおらでひとりいぐも
    馴染みのある方言故に、助詞まで徹底していないことが気になってしまい話に入り込めないが、雰囲気だけ楽しみたい人にはいいのかもしれない。私は読み手が困惑するくらいの土臭さを求めたいが。
    あと、三人称にするなら尚更方言はリアルにして注釈でもつければよいのではないだろうか。そもそも、話的には一人称が向いてい...続きを読む
  • かっかどるどるどぅ
    『かっかどるどるどぅ』と言う謎めいた言葉をどう理解し読めるかがキーポイントととなる不思議物語、孤独から解放されて明るい未来を生きる手助けとなるお話をあなたもぜひ。
  • おらおらでひとりいぐも
    読むのがしんどかった。
    ほとんどを桃子さんの独白で進められる物語だけれど、馴染みのない東北弁で、支離滅裂とさえいえる内なる声を読み進めていく。桃子さんより少し若いものの、初老の域に足を踏み入れた自分でさえも、老いること、孤独であることをこんなにも騒々しく考えたり、思ったりするものなのかと、半分呆れて...続きを読む
  • おらおらでひとりいぐも
    宮沢賢治の「永訣の朝」のトシの台詞は、死を迎えようとするトシが一人で逝くことを述べた台詞だったように思うが、それをひらがなで書いた本書の「おらおらでひとりいぐも」は、他人のためとか世間の常識とかそういうものから離れて、自分は自由に一人で歩いて行きます、みたいな決意に感じられた。
    東北弁の文体は『壬生...続きを読む
  • おらおらでひとりいぐも
    まず今作の読書は現段階の私にとって娯楽としての読書ではなかった。作中主人公桃子さんのほぼ脳内1人語りはミシンと金魚を思い出し、東北方言のみで進行する語りは、あくてえを思いだした。タイトルのおらおらでひとりいぐもは宮沢賢治の永訣の朝の一節らしい。そして,作者の若竹佐和子さんは55歳で旦那さんをなくし、...続きを読む