若竹千佐子のレビュー一覧

  • 台所で考えた

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    ネタバレ

    「おらおらで…」の創作の秘密などを知ることができた。なるほど〜
    と同時に、仕事を諦め主婦として生活して来た人が60過ぎてから残りの日々をどう生きるかという問題への力強い挑戦に勇気をもらう一冊。

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    2025年09月14日
  • おらおらでひとりいぐも

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    2017年芥川賞(下半期②)受賞作
    亭主に先立たれ、子は巣立ち、一人田舎に暮らす70代の桃子さんの話。

    哲学的な話だなーという印象。
    桃子さんが、
    1つの事象を掘り下げる人である。
    多数の内の声を飼ってる⁈人である。
    内省できる時間/環境がある。
    外から受ける刺激が少ない。

    まー色々掘り下げる…46億年…。

    ただ、暗く畏まった話にならない理由は東北弁にあると思う。少なくとも馴染みがない言葉なので何処かほんわかしてしまう。

    しかし、作品中「桃子さんは…」は何回あったんだろf^_^;

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    2025年08月13日
  • かっかどるどるどぅ

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    今一番好きな小説家かもしれない。最後の書下ろしがかっこよかった一方でニュースの山火事の映像が重なった。

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    2025年03月06日
  • おらおらでひとりいぐも

    購入済み

    問わず語りの桃子さん

    カピバラKSの90歳認知症老母は「誰も喋る人がいない」と言い、近所の人も「寂しそう」と言う。しかし、デイサービスを勧めると、他人に気を使うから嫌とのこと。困ったものである😔カピバラKS自身もコミュ障独身中年で、親戚とは老母介護のイザコザにより疎遠、寂しい老後まっしぐらだ。そこで本書により、おひとりさまの老後を愉しく生きるヒントを得たいと思っていた🤔その結果はさておき、主人公桃子さんは、教養ありすぎ、内省力高すぎである。可笑しくて心に刺さりまくる名調子の独白に舌を巻いた😲

    #笑える

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    2024年11月23日
  • おらおらでひとりいぐも

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    これはすごい
    桃子さんはすごい
    ひたすらに自分と会話して会話して

    オレオレ詐欺にお金を出してしまう母親の心境というものにはぞわりとした
    そんなことに気づいてしまうなんて

    桃子さんの年齢にはまだ遠いけれど、こうなれるのなら、孤独でも寂しくても大丈夫な気が…しなくもない
    いや分からないな 私には孫はいないし桃子さんほどの経済的なゆとりはなさそうだし
    それでもひとりで行ぐしかね

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    2024年09月08日
  • かっかどるどるどぅ

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    最初は暗い話かと思ったけれど、話が進むと救われるところが出てきた。
    私は吉野さんみたいな人になりたい。
    後は保が好きだな。不器用だけし辛い目に遭っているのに
    「損してなるものか」の気持ちが意外にも根本にないから人として信用できる。
    保がいれば大丈夫かもしれない。

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    2024年07月12日
  • かっかどるどるどぅ

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    この作家さんのはこれで2作目を読みました。
    東北のなまりが出てくるのは、すべてそのまま理解できます。
    自分もそうなので。
    共感できることがたくさん出てきて読みやすく面白かったです。
    明るく読み終えることのできる本でした。

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    2024年05月12日
  • おらおらでひとりいぐも

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    久しぶりに感想を書かねばと思えた本

    星五つをつけたい本と出会いたい、星五つをつける本の感想しか書きたくないと思っていたので、この本との奇跡的な出会いに感謝

    桃子さんの心の叫びに度々涙した。
    人生の或る意味とか、地球史46億年ノートからも考察される生命の存在する意味(意味なんてないのだけど)そんな事を老いた女性の東北弁から自答させられる、哲学の小説だった。

    この東北弁がまたイイ。脳内に繰り広げられるありとあらゆる思考、自問自答、普段こうして考えているだろう取り留めのない事が、そう、ジャズのように東北弁で脳内を駆け巡る。それはもう、もはやお洒落で、はたまたリアルで。こうして桃子さんなりの解答

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    2023年10月19日
  • おらおらでひとりいぐも

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    孤独な老女の内省を方言を使いながら見事に文章化している。いずれ行く道と思いながら読みつつ、現在の自分に置き換えて悩み苦しみ前を向きしてしまう。独りは悲しくて楽しい。

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    2023年04月08日
  • おらおらでひとりいぐも

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    夫を亡くした桃子さん。
    その物語であるけれど、思いの丈を、詩のようにでも荒々しくぶつけてくる思いが、なんともリアリティがあっておもしろい。
    おもしろくて2回読んでしまいました。

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    2023年03月02日
  • おらおらでひとりいぐも 特別小冊子

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    60代になって、自分の時間を過ごしている中でふっと胸に穴の開くことがある。それを埋める何かを感じることができるような気がします。読みたいです。

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    2018年06月08日
  • かっかどるどるどぅ

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    いろいろな人の1人語りで語られる言葉に、そうと実感する言葉がある。
    人は動き続けるものなんだ。立ち止まるとたちまち停滞して体中の体液が濁って汚れて動けと叫ぶ。動くことは生きることで生きることは喜ぶことなんだなって。
    生きるって、わかることだよね、自分のことが。
    今だったら雑草にありがとうしている。毎日すくすく伸びてくれるおかげで、暇なしに草取りができますって。何かしらやることがあるって幸せなことだよ。
    人の喜ぶ顔が見たい。などなど。

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    2025年11月06日
  • 台所で考えた

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     桃子さん、好きだったなあ。千佐子さんのことも、きっと好き。「きっと」というのは、やはり華やかなメディアの世界の作家先生というより、確かにこの世界に生きているひとりの女性、もっと言うならば「おばあさん」、という感じがするから、有名人を好きと言うほど簡単には好きと言いづらい親しみやすさのようなものがあって。
     でもね、フェミニズムとか個人主義とか声を上げなきゃとか考えながらも、「うふ」とか「誰得」とか、するっと出てくる言葉なんか、やっぱりすごく好き。内なる声、合議制、といった言葉に、『おらおらで〜』は映画も良かったんだよなあと思い出し、「桃子さん、好きだったなあ」と、はじめのつぶやきに戻る。

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    2025年07月26日
  • おらおらでひとりいぐも

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    後半に出てくる、夫との会話や、それに続く独白のパートがとくに良かった。当たり前にずっと一緒だった存在が、ある日急にもぎ取られるように不在になる、圧倒的な孤独感が、身に迫るように感じられた。
    途中からは、小池真理子さんの、夫を想いながらのエッセイを思い出しながら読んでいた。

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    2025年03月25日
  • おらおらでひとりいぐも

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    ネタバレ

    桃子さんの複雑な感情が刻まれた本で、旦那の周造の死によって、悲しみや独りになっても強く生きようとする葛藤が感じられた

    色々な感情になりながら読んだ。

    ローコンテクストでシーンが書かれないので今は、桃子さんの中で会話が進んでいるのか、どこの会話なのか置いていかれる場面が何度かあったので少し難しかった

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    2025年02月08日
  • おらおらでひとりいぐも

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    ネタバレ

    若い時に読んでたら、
    全く響かない本だったと思う。

    小説としても、かなり斬新で新しい書き方で、読み進めるのが少し難しいと感じることもあったけど、35歳、子供が2人いる今の私が読み終わった感想としては、桃子さんの感情や、考えにハッとさせられることが多く、「これは他人事ではないな。」だった。

    「自分より大事な子供なんていない。自分がやりたいことは自分がやる。子供に仮託してはいけない。」

    「親子といえば手を繋ぐ親子を想像するけれど、ほんとは子が成人してからの方がずっと長い。」

    人とはあまり話さない桃子さんの脳内を覗き込むことができて嬉しかった。
    本当は私が話し相手になりたい…と思った。

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    2025年01月01日
  • おらおらでひとりいぐも

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    たまに町中で会う「ちょっとこの人変かも」と思う人の頭の中ってこんな感じなのかも。
    差別とか嫌悪とかそういう意味ではなく、その必死さに心うたれた感じ。

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    2024年07月07日
  • おらおらでひとりいぐも

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    タイトルは宮沢賢治の詩、「永訣の朝」の一節でひとりで死んでいくという意味だそうだ。その裏にはひとりで生きていくと言う意味が隠れている。

    子供達が巣立ち、連れ合いには先立たれ、気がつけばひとりぽっんと残される。
    年をとると誰もがかかえる孤独、病気そして死への恐怖。不安との裏腹にひとりで生きていくという覚悟。
    誰もが年を取ればこの状況に陥るであろう揺れ動く気持ちを東北弁で語っている。
    最初は東北弁を理解することに注意がいってしまい戸惑ったが、読み進めると主人公の気持ちがじわじわと伝わってきてグッと心を掴まれる。
    この本はまさに自分の母の姿だし、のちの私の姿である。

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    2024年07月01日
  • おらおらでひとりいぐも

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    70歳にして家族の一員としての役目を終え、一人になった桃子さんの心の内、自問自答をリアルに吐き出し綴るエッセイのような随筆のような作品。一人で暮らす故の時間の余裕からくる、これまでの経験を基にした深い思考。自分はこのような境地に達していないが言わんとするところはよく分かるし共感する。方言を織り交ぜた独特な文体、そして高尚な表現も面白い。作者のも提示された思考を自問ししばしは小説から気持ちが離れることを繰り返したとは作品への共感からだと思う。
    一人暮らしになった自分を想像しながら、いつかまた読み返したいとも思った。

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    2024年03月24日
  • かっかどるどるどぅ

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    今の時代に、実際になんらかの生きづらさを抱えている人はどれくらいいるんだろう。
    いろんなメディアでは、この世がいかに生きづらいのか、様々な角度から報道されていたりするけれども、いわゆる「当事者」から声が上がることはほとんどない。
    なんなら私自身も当事者なのに、なぜかあきらめてしまっている。
    「言っても仕方ない」「どうせ何も変わらない」と、なぜ思うようになってしまったのか。
    この作品の人達は、なんだか恥ずかしくなってしまうくらい率直に、ストレートに、おかしいと思うことや生きづらさを語る。
    でも、その率直さをなぜ恥ずかしく感じてしまうんだろう。
    なぜ私たちは語ろうとしないんだろう。
    自分の中のあき

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    2024年02月15日