若竹千佐子のレビュー一覧
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すごい。ほぼ一冊まるごと桃子さんの脳内状態。ヘビーな東北弁の羅列。こんなの読んだことない。ドイツの文学賞も受けたというこの作品。ドイツの地方の方言を使って翻訳されたと。
んでねでば。伝えねばわがね。
わかるわかる。意味もわかるしイントネーションもわかる。喋れないけどわかる方言。東出も蒼井優もこの...続きを読むPosted by ブクログ -
実際の老い、一人暮らしはこういう事なのかも。
と思いながら読み進めたけれども、話は主人公の心模様が描かれている何も代わり映えの無い日常。
主人公自身の人生も、平穏な日々を歩んできている。
この話を映画にするって凄いなーと思った。
これは自分自身が主人公の年頃になった時に読めば味わい深いのかも。Posted by ブクログ -
思ったより難しかったなあ。桃子さんはただのいなかのおばあさんではない。「46億年ノート」を自作するなんてただものではない。ものすごく知見が広いのだ。
解説ノートにあるとおり、桃子さんは、ふつう人が思考を停止してしまうようなところをつきぬけ、考えを進めてしまってショートしてしまう領域(つまり頭がおかし...続きを読むPosted by ブクログ -
田中裕子主演の映画がとても良かったので読みました。東北弁のひとり語りは珍しくも心地よく、ユーモアもあり、ストレスなく読めました。ただ、自分が還暦をこえていない未熟者のためか、はたまたスピリチュアル本を読みすぎてたせいか、あんまり新鮮みは感じられず、観念的かつ情緒過多な語りで終始する尻すぼみな印象でし...続きを読むPosted by ブクログ
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子育てを終え夫を亡くした70代の主人公のもはや死に親しみさえ覚える程人生を達観した日々と過去への想いをバリバリの東北弁で綴る。東北弁の臨場感はあるが濁点が多くて読みにくい。Posted by ブクログ
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題名から、周りに惑わされず、自分の道を進む女性の物語かと思っていたが。
夫に先立たれた桃子さんの独白なのか、心の声なのか。東北弁に惑わされなければ、自分というもののかなり高度な考察ではないか。
ラストは、桃子さんとばっちゃとの交流に繋がる。こうして世代が受け継がれていく。Posted by ブクログ