若竹千佐子のレビュー一覧

  • おらおらでひとりいぐも

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    もっとハッピーな老後自由イェイ!みたいな作品を想像していたけど、思ってたよりだいぶというかめちゃくちゃ内向的な自省的な話だった。

    このあっちいったこっちいったの思考と過去と現在のいったり来たりの感覚は自分も30代だけど分かる、自分の倍生きてる人からすれば、こうもなるよな、、、という納得も出来た。
    なんというか、かなり私小説的なのかな、のいう感想。

    作品の仕掛けとして東北弁の扱いは理解できたけど、地の文が東北弁まみれでどうリズム取ればいいかわからず、流石に読みづらかったズラ、、、。。

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    2023年12月07日
  • かっかどるどるどぅ

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    第六話の理屈っぽさは、残念だったけど、第五話まで独白調が孤独感を引き出し、第六話で大円舞って感じで、よかった。

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    2023年10月05日
  • かっかどるどるどぅ

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    なぁしってる?イギリスのいぬはバウバウバウってなくねん。
    わぁ懐かしい~ 昔小学校で子供たちに読んだ「うしはどこでもモ~!」という絵本の一説です。
    スペインは・・・フランスは・・・と各国の鳴き方を教えてくれて、最後に、けどうしは・・・とくる。
    それがどないしてんな・・・ってまあ聞いとくなはれ、(翻訳が落語家の桂かい枝さんなのでつられて関西弁)
    いろんな動物の鳴き声が紹介され、たしか鶏の鳴き声でした。「かっかどるどるどう」どこの国かも忘れました。スペインかな?
    でもこのタイトルを見た途端、あっあれやな、て思いました。
    ほんで肝心の本の内容はどないやねん、そやな、それや。
    いろんな事情を持った人た

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    2023年09月20日
  • おらおらでひとりいぐも

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    芥川賞受賞作品。方言を最大限に活用して人生の後期における複雑でまとまらない、もどかしい心境を巧みに表現している。一方で過度に深刻にならずにゆったりとした文体を保ち、独特の世界を味わえる。

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    2023年09月03日
  • かっかどるどるどぅ

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    ネタバレ

    初めて読んだ作家さんでしたが、個人的に
    すごく独特なテンポで語られる自分語りの
    部分がすごく読みづらかったけど、中盤から
    少し内容的にも面白かったかな。
    つらい過去や現状のやりきれない人たちが
    出会い居場所を見つけるお話・・・
    なんか最初から最後まで独特なテンポと
    世界観でちょっと自分には合わなかった。

    人それぞれ色んな苦悩があるけど、
    たどり着いた場所が居場所となり
    こういうところだったから登場人物たちは
    前を見て進める何かをもらい
    人生捨てたもんでないと気づけたのかも。

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    2023年09月02日
  • かっかどるどるどぅ

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    独特の語り口のところ、読みづらいけれど一旦その世界に入り込めたら、むしろ心地よく読み続けられた。吉野さん、登場人物達の中で一番波瀾万丈でしんどい人生なのに、一番前向きでエネルギッシュで優しく他人想いなのが不思議だけれど、人ってそういうものなのかもなと思える。

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    2023年08月15日
  • かっかどるどるどぅ

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    ネタバレ

    中編1篇、短編1篇
    古いアパートの部屋でご飯を振る舞う吉野さん。彼女に美味しいものを食べさせてもらう行き場のない人の卓袱台仲間。人と触れ合うこと支え合うことの何かを伝えている。そしてみんなのいる所でのまさかの大往生の吉野さん、少し早過ぎるけど死に方としては最高!

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    2023年08月04日
  • かっかどるどるどぅ

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    いきなり東北弁で始まる60代後半の女・悦子の語り。
    ほぼ胸のうちに溜まる愚痴めいた独り言のようだ。

    続いては、夫を見送り舅姑の介護を延々と続けてからそれぞれ看取ったあとひとりになった68歳の芳江。
    自由になり好きなことができるはずなのに何をしたらいいのか…ひとり地味に生きていくだけなのかと。

    また、大学院を出たものの非正規雇用の職を転々とする38歳の理恵。彼女も何をしたらいいのかゆらゆらと彷徨っている。

    公園で薄汚れて痩せ細り怪我をしている犬を相手に喋っているのは、20代の保。
    彼はもはや生きる希望すらなく残り少ない有り金で食べ物を買い、最後の食事を犬といっしょに終えた。
    見知らぬ男から

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    2023年06月17日
  • おらおらでひとりいぐも

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    老いた日の自分は、こうなるのか、という思い。
    子を育てもう役割は果たした、もう好きに生きていい開放感と、役割がない疎外感。
    離れて暮らす親も同じ思いなのかもしれない。死にたくないけどもう死んでもいい、でもさびしい。人とつながって生きていたい。
    物悲しい印象だけどこれこそ人生なんだろう。
    プレッシャーは嫌いだけど役割がないと頑張れない。
    必要とされることがうれしい。

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    2023年06月16日
  • かっかどるどるどぅ

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    こんなに虚しい小説もあったのか中編迄ボヤキばかりでイライラした。世の中のいろいろを批判したり、最後の黄色地のページでは無情を醸し出し世の退廃を嘆いてみても何の実りもありゃしない。安心して暮らしたいならどう行動するの?

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    2023年06月08日
  • おらおらでひとりいぐも

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    馴染みのある方言故に、助詞まで徹底していないことが気になってしまい話に入り込めないが、雰囲気だけ楽しみたい人にはいいのかもしれない。私は読み手が困惑するくらいの土臭さを求めたいが。
    あと、三人称にするなら尚更方言はリアルにして注釈でもつければよいのではないだろうか。そもそも、話的には一人称が向いているのではないか。

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    2023年05月10日
  • かっかどるどるどぅ

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    『かっかどるどるどぅ』と言う謎めいた言葉をどう理解し読めるかがキーポイントととなる不思議物語、孤独から解放されて明るい未来を生きる手助けとなるお話をあなたもぜひ。

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    2023年05月08日
  • おらおらでひとりいぐも

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    読むのがしんどかった。
    ほとんどを桃子さんの独白で進められる物語だけれど、馴染みのない東北弁で、支離滅裂とさえいえる内なる声を読み進めていく。桃子さんより少し若いものの、初老の域に足を踏み入れた自分でさえも、老いること、孤独であることをこんなにも騒々しく考えたり、思ったりするものなのかと、半分呆れているという読後感である。
    映画ではこの作品がどんな風に描かれているのか、思ったりするものなのか、興味津々である。
    芥川賞受賞作とのことだけれども、んーって感じでした。
    あと表題は宮沢賢治の「永訣の朝」のフレーズから取られたものかもしれないが、高校生の国語の授業で読んで、詩で初めて涙して以来、僕の中で

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    2023年04月20日
  • おらおらでひとりいぐも

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    ネタバレ

    宮沢賢治の「永訣の朝」のトシの台詞は、死を迎えようとするトシが一人で逝くことを述べた台詞だったように思うが、それをひらがなで書いた本書の「おらおらでひとりいぐも」は、他人のためとか世間の常識とかそういうものから離れて、自分は自由に一人で歩いて行きます、みたいな決意に感じられた。
    東北弁の文体は『壬生義士伝』の吉村貫一郎の語り口を彷彿とさせた。夫と死別した桃子さんは一人で生きているが、彼女の脳内にはさまざまな層の彼女自身が「柔毛突起」のようにあれこれあれこれ、彼女の故郷の言葉である東北弁で思考を繰り広げている。脳内で騒がしいほどに思索して、それが漣のようにざわざわと広がっていく感じは、分かるなあ

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    2023年02月12日
  • おらおらでひとりいぐも

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    まず今作の読書は現段階の私にとって娯楽としての読書ではなかった。作中主人公桃子さんのほぼ脳内1人語りはミシンと金魚を思い出し、東北方言のみで進行する語りは、あくてえを思いだした。タイトルのおらおらでひとりいぐもは宮沢賢治の永訣の朝の一節らしい。そして,作者の若竹佐和子さんは55歳で旦那さんをなくし、その後,小説教室に通い8年かけ、本著でデビューし芥川賞を受賞した。…しびれますよね。絶対読む!読まないと!
    文章力も素晴らしいのだが、積み重ねてきた人生の言葉の重みを味わいました。
    中盤以降はその迫力に圧倒され、後半は泣けます。物語というよりも,その言葉に泣けます。序盤の方言とただただ、過ぎていく日

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    2023年02月01日
  • おらおらでひとりいぐも

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    すごい。ほぼ一冊まるごと桃子さんの脳内状態。ヘビーな東北弁の羅列。こんなの読んだことない。ドイツの文学賞も受けたというこの作品。ドイツの地方の方言を使って翻訳されたと。

    んでねでば。伝えねばわがね。

    わかるわかる。意味もわかるしイントネーションもわかる。喋れないけどわかる方言。東出も蒼井優もこの方言を映画では使っているんだろうか。田中裕子ではないよな、もっとおばちゃんを使わないとリアリティないと思うけど。

    こういう芥川賞。いいよね。希望が持てる、なんだか。

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    2022年12月24日
  • おらおらでひとりいぐも

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    ネタバレ

    題名から、周りに惑わされず、自分の道を進む女性の物語かと思っていたが。
    夫に先立たれた桃子さんの独白なのか、心の声なのか。東北弁に惑わされなければ、自分というもののかなり高度な考察ではないか。
    ラストは、桃子さんとばっちゃとの交流に繋がる。こうして世代が受け継がれていく。

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    2022年03月07日
  • おらおらでひとりいぐも 特別小冊子

    購入済み

    社会性が乏しく、あまり私の好みではありませんでした。

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    2018年02月17日