岡田章雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
16世紀、イエズス会宣教師のルイス・フロイスは日本での布教を通じて、織田信長などの戦国大名と交流し、長崎で没しています。
その彼が、日常生活でのヨーロッパ(おそらく出身のポルトガル)と日本の風俗、メンタリティー、振る舞いの違いを事細かに記したのが本書です。その中で、次の文章に興味を惹かれました。
「ヨーロッパでは言葉の明瞭なことを求め、曖昧な言葉を避ける。日本では曖昧な言葉が一番優れた言葉で、もっとも重んぜられている」
訳注によれば、これは当時の敬語法が発達していたことに因るとするも、言葉に対する日本人の態度は現在もあまり変わっていないように思われました。 -
Posted by ブクログ
16世紀に来日した、ルイスフロイスの目を通して、ヨーロッパ(ポルトガル)と日本の違いについて記述したものを抜粋した形でまとめられている。
まず、当時の日本の仏教について、彼らが奇異の目で見ていたことが列記されている。
「坊主らは悪魔を尊敬し、崇拝し、悪魔のために寺院を建て、多くの供物を捧げる」といったように、おそらく密教系の仏像に対する崇拝をひときわ多く書き残している。
特に興味を惹いたのは、風俗に関する記述だ。
「われわれはスープが無くとも食事することができる。日本人は汁(xiru)が無いと食事ができない」
「ヨーロッパ人は焼いた魚、煮た魚を好む。日本人は生で食べることを一層よろこぶ」
「我々は素麺を食べるのに、熱い、切ったものを食べる。彼らはそれを冷たい水に漬け、極めて長いものを食べる」
「われわれは砂糖やシナモンをつかって素麺を食べる。彼らは芥子や唐辛をつかってそれを食べる」
などなど、当時から刺身・素麺といった食事があたりまえのようにあった事実と、芥子素麺という今とは違った食事の方法など、中世の食事を考える上でも非常に面白い。
また、酒に酔ったときは、「前後不覚に陥る」「唄ったり踊ったりする」といった今にも通じる日本人の酔いっぷりまで記述されている。
生き生きとした中世人の風俗に触れたい方にはオススメの一冊です。