イザベラ・バ-ドのレビュー一覧

  • 朝鮮紀行
    著者の紀行文は『日本奥地紀行』以来だ。李氏朝鮮の末期、発展途上の朝鮮半島は、維新後の日本以上に酷かった。また、秀吉が行った侵攻によって日本人に対する憎悪が朝鮮人を支配していたのは、その後の日本と韓国・北朝鮮との関係を思うと辛いものがある。李王朝の統治の旧さと拙さ、日清戦争を経て、ロシアとの関係が難し...続きを読む
  • 朝鮮紀行
    本著は評価する類ではなく、もはや、歴史的な資料である。白人女性により記録された1800年代後半の朝鮮の姿。果たして、朝鮮にどのようなイメージを私は持っていただろうか。そのイメージは、既存のメディア、学校教育が齎したものだ。そのどれよりも、真実に近い。先ずは、自分の目で見ることなのだろう。

    しかし、...続きを読む
  • 朝鮮紀行
     本書は、英国のイザベラバード女史が李朝末期の1890年代に数回に渡って朝鮮半島全域及び近隣地域(満州、沿海州ウラジオストク、長崎、等)を旅(半ば冒険)し、また朝鮮国王をはじめ多くの高位の方々との交流で、見聞き体験したあらゆる事実をその鋭い観察眼と筆致で記録したものです。

     英国人全般がそうなのか...続きを読む
  • 朝鮮紀行
    官僚の腐敗等で貧困饑餓等ひどい状態の国を旅するスーパー旅人イザベラ・バードは60歳すぎの女性。過酷な旅ほど旅行記として面白いという訳で、お国の事情はその時代たまたまそうだっただけ。隣国にありがちな優越感で読む輩は器が極小だろう。
  • 朝鮮紀行
    (01)
    当然のことであるが,朝鮮半島にもさまざまな地域差があって,普通,わたしたちは,ソウルの現代をもって半島の画一を想像する.本書は,海を挟んで向こう側の大陸の多様な事情(*02),とりわけ日清日露戦争,第一次大戦,日中戦争,太平洋戦争などの日本が行った近代戦以前や,その端緒にあった朝鮮の特殊な...続きを読む
  • 朝鮮紀行
    日清戦争頃の朝鮮半島を旅する本。学校で習う歴史には出てこない農民や商人など普通の人の生活が垣間見える。また、日本、中国、ロシアとの関係や王朝の様子も興味深い。