亀田達也のレビュー一覧

  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

    Posted by ブクログ

    オビの「いま・ここ・私たち」とある。「いまここ」本であれば読むしかないだろうといい感じで手に取ってみました。

    多くの心理学の実験の結果などから「人の心とは大体こういうもの」という定義が長く続き、4章あたりから「いま・ここ・私たち」と功利主義などの解説に入る。

    ロールズの無知のベールを実現不可能と断定している点がよい。じつは別の著者の『科学報道の真相:(ちくま新書)』では「弱者に寄り添うことで無知のベールを土台にした報道は可能」と言った感じで書かれていて、そんなんだったらどうしようか、と心配していたが取り越し苦労でした。

    本書にある通りに「最適な分配が行われる社会」の構造が、人の直感に反する(自然に反する)ようであれば、その最適な社会を採用するには、素朴に考えると「強制的に(暴力的に)適応する」しかなく、それこそ「反社会的行為」となってしまうというジレンマがある。

    そうした自然に反する思想の例としての共産主義思想には「自然に反している」という感覚がなく、逆に「原始共産主義」のようなキリスト教的なストーリーを作り出すことで「自然」を捏造してまで「正しさ」を作り出してしまうなどなど、このあたりを実際に進めようとするとなかなか難しい。

    どちらにせよ思考実験を実際の社会で理想通りに実現するのは難しいというのはよくわかるが、では「いま・ここ・私たち」はどうだったかというと我々は「いま・ここ・私たち」に縛られているという感じで、この点についてはそれほど深みがなかったかなとも。

    0
    2019年11月03日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

    Posted by ブクログ

    文化的・形式的な所作は一見くだらないけれども、実は大きな文化群の中で暮らしてきたからこそここまでヒトの思考能力や言語化能力が高まったんだという説が斬新。単純に意味ないでしょwという理由だけで簡略化していくと、ヒト自体の力が下がる可能性もあってそんな簡単な話ではないなと思った。そうはいっても現代は考えること多すぎるので、いろんなものは簡略化してもしすぎることはないと思う。
    あとは何書いてあったか忘れた。

    0
    2019年09月08日