亀田達也のレビュー一覧

  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    ネタバレ

    この本を手に取ったきっかけは、坂本達哉先生の『「共感」の思想史――ヒューム、スミスから現代へ』だった。

    坂本先生の本では、ヒュームやアダム・スミスが「共感」をどのように考え、それを道徳や正義、社会秩序の問題とどう結びつけたのかが論じられている。その参考文献のなかに亀田氏の『モラルの起源』があった。

    これはちょっと面白そうだと思って読んでみた。

    実際、面白かった。

    ヒュームやスミスが18世紀に考えていた「人間はなぜ他人に共感するのか」「そこから道徳はどのように生まれるのか」という問題を、200年以上たって、今度は本当に実験しているのである。

    モラルを実験する

    人間はなぜ他人を助けるの

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    2026年08月20日
  • 大学4年間の社会心理学が10時間でざっと学べる

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    人々が何故そのような行動を取るのかをメタ視点で学べる本。
    具体例で、ミクロからマクロの動き、社会性をいかに生き残るための道具として利用しているかを感じられる。

    行動経済学の本で読んだことがある実験も出ていて、学問の繋がりも面白かった

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    2026年07月16日
  • 大学4年間の社会心理学が10時間でざっと学べる

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    単位は取得した記憶があるけど、身に付いていなかったって事がよく分かりました。
    今、読むと面白いですね。

    てか、この本が教科書だったら、もっと理解できていたかも。

    あ、普通は教科書とは別に、自ら探して勉強するんでしたっけ?

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    2023年10月23日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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     人のモラルを他の生物とも比較しながら論じた本書。

     一見悪癖とも思えるような人のゴシップ好きなども、相互評価という形で社会を成り立たせる一助になっている、との事。

     確かに、悪癖とはいえデメリットばかりであるなら、人はとっくにそんなもの捨て去っていただろう。

     他の悪癖、悪徳についてもメタ視点から見れば、ある種の効用があるのかもしれない。

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    2019年08月30日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    進化生物学、行動科学、心理学、脳科学、経済学といった研究から実験社会科学という手法用いて、モラルに関する問題を論じている。

    文系、理系の学問領域を横断的に研究した結果を提示しながら、最終的に、帯に書かれている【私たちの脳は、「仲間うち」超えて、平和な社会を築けるのか】という問いに対する解決策へと導いていく。とても面白く読み進めることができた。

    第5章の最後の方で述べられている“「正義」は「国境」を超えるか?”という問いは、今後の世界平和のため重要な鍵になると思う。

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    2017年07月22日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    正義や規範をどのように他者と共有していくか、様々な分野の実験を基に検証していく。

    毎日新聞今週の本棚掲載2017423
    noteまとめあり。

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    2017年10月17日
  • 大学4年間の社会心理学が10時間でざっと学べる

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    社会心理学というふわっとした分野がふわっと掴めた。社会学は哲学に近く人間の直感に従っているのに対し、社会心理学は計量的でちゃんと社会科学してるなぁ、と思った。

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    2026年04月13日
  • 大学4年間の社会心理学が10時間でざっと学べる

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    考え事をするうえで、非常にいい一冊だった。学校の同調圧力や、「舐められたら終わり」な環境で育ったことによる侮辱への怒りなど。色んな視点から学べる。これを掘り下げて他の部分へ広げたい。

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    2026年01月15日
  • 大学4年間の社会心理学が10時間でざっと学べる

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    「社会」心理学とある通り、社会生活の中で表出する個人・集団の心理特性・行動特性を把握する領域と理解した。

    印象的だったのは、上述の心理特性・行動特性が、自身ならびに家族の生存確率を高める目的で表出していると仮定されているとのこと。(進化心理学的な視点も入っている?)
    この視点を持った上で自身や周囲の行動特性を見てみると、行動の裏にある理由を想像しやすくなるなと感じた。

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    2023年11月12日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    生物学や社会心理学、脳科学などさまざまな学問を横断する実験社会科学による人間社会の分析と考察。「共感」だとか「適応」だとか、3つ4つの鍵となる項目を大きく見ていく感じです。そうやって、これからの正義やモラルを考えていく上で必要な、その源流(起源)を眺め、踏まえていくという体裁になっています。

    たとえばミツバチの群れが集合知を実現している例から、ではなぜ人間社会では集合知が実現しないか(あるいは、しにくいか)についての考察があります。ミツバチの社会は血縁社会で、個人が生き抜けばよいというよりも群れが生き抜けばよしとします。よって、次の営巣地(ハチの巣の構築候補地)を探しその候補地を集合知でもっ

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    2025年07月26日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    ・互恵的利他主義
    チスイコウモリ
    ・社会的ジレンマ
    共有地の悲劇
    ・公共財ゲーム実験
    他人の目があると規範が守られやすい。
    ・間接互恵性
    評判
    ・共感
    表情模倣
    情動伝染→親しい間柄ほど起こりやすい
    思いやり行動は哺乳類に広く存在する。
    情動的共感
    認知的共感
    ・分配の正義、いかに分けるか
    ・功利主義
    ・最後通告ゲーム
    →分配の規範は文化によって異なる。
    ・進化ゲームシミュレーション
    ・ヒトの脳は格差を嫌う。
    ・ロールズの思考実験。
    →無知のベールを被ったヒトの集団は、社会の中で最も不遇な人々にとっての利益を最大化する政策を生み出すような基本原則が、正義の原理として全員一致で合意される。
    マキ

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    2019年09月10日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    公平さについての判断の仕組み。
    共感性にもいろいろある。
    最不遇になることを考える。
    個人,種族を優先させるか。
    不公平さを敏感に検出する人の特性。

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    2018年06月28日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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     全172ページのうち、115ページまでタイトルにある「モラル」という言葉が出てきません。それは、実験に基づいた科学的検証にたえうる事実からモラルの起源を導こうとしているからです。
     第2章で社会性昆虫の集団意思決定の仕組みについてとしてミツバチの例を挙げ、「ミツバチの巣探し行動には、集合知(collective intelligence)が見られる」(p.29)と述べています。集合知がうまく働くには、「行動の同調」と「評価の独立性」が組み合わせられることが必要なのだということです。
     そしてヒトの場合の集合知について、音楽ダウンロードの実験を挙げて比較しています。ヒトの場合は他の人の評価に影

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    2017年09月24日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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     ヒトが人として存在しているというのは,どういうことなのか? 社会的な存在としての人は,ヒトが生き残っていくために,どんなはたらきをしてきたのか。
     「実験社会科学からの問い」という副題のある本書は,進化の過程を経て現在の社会を作っている動物の姿を通して,ヒトの進化という視点で人の社会を見直すと何が見えてくるのかを明らかにしてくれます。
     人の道徳や倫理といったことを進化の視点で見たことはなかったので,私にとっては新しい発見のある本でした。

     同類の本も出ているようです。
     
     「進化ゲーム」の話を読んでいると,国によって支配する道徳が違っていることも,うなづけます。
     今,民族間・宗教間の

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    2017年08月28日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    「生物学では、生き物を「適応」のシステムと捉える立場が主流です。」

    他者と「社会」を構成することで、生き残ってきたヒトが、「社会」に適応した個体を結果して選択して残してきた、遺伝的な形質とは何か。

    自動的に動き出す遺伝的形質が最適に働く社会のサイズと、現代の社会のサイズの違い。

    幾世代を経ないと、遺伝的形質の変化は期待できない。

    しかし、手動モードである功利主義的考え方を、意識的に取り入れることで、急激に距離が近くなってしまった社会と社会の摩擦を少なくすることができるのではないか、というのがこの本の要旨かと思う。

    年をとると、これまでの経験などからか、他者との関係性にある程度、規範意

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    2017年06月03日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    これたしかにコンパクトで見通しが良くかつ新書として過不足なく書かれていて、これからしばらくスタンダードになるわね。道徳心理学とか、平等とか正義とかをめぐってのネットのあれやこれやとか考えたい人は必読ってことになると思う。

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    2021年01月05日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    私達は社外の中で生きている。この「社会」とは、人々が共通のルールや目的のもとで共同生活を送る組織的な集まり、現実の世の中を指す、とされる。小さい単位からは家族であり、地域であり、そしてここ日本という国家、地球上の日本以外の国々も、それから企業や部活動など、その定義や範囲は広範囲に及ぶ。つまり、私1人孤独で無い以上は私達は常に社会の中に暮らしている=生きていると言える。私は人間の中の1人であるが、社会は人間だけに許された境遇、環境では無い。虫であれ鳥であれ、魚であれ、皆が集団の中の一部として生存する以上、それらは全て社会の中に生きている。共存している。ミツバチの八の字運動、イワシが捕食者から身を

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    2026年05月01日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    文系で役立つか、という国の方針に則った証明である。心理や社会学や教育学などを一つに取りまとめて方針書を出す役割の本である。しかし、平易にかいてあるので、学生向けであれば、ジュニア新書の方がいいかもしれない。

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    2026年02月17日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    人文科学と自然科学の接続をめざす野心的な試みにも見えるが、どうも周辺分野の学説を浅く広く紹介するにとどまり、終盤では人文寄りの話に終止している。「実験」社会科学を掲げているものの、社会心理学では昔から実験はごく当たり前だしね。

    最後通告ゲームの結果に見られるように、ヒトの社会行動にも進化的な基盤を持つ(=概ね人類共通)ものとそうでもないものがあるみたいなので、もっとその境界を探ったりしてくれれば面白そうなのに。

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    2021年08月08日
  • モラルの起源 実験社会科学からの問い

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    オビの「いま・ここ・私たち」とある。「いまここ」本であれば読むしかないだろうといい感じで手に取ってみました。

    多くの心理学の実験の結果などから「人の心とは大体こういうもの」という定義が長く続き、4章あたりから「いま・ここ・私たち」と功利主義などの解説に入る。

    ロールズの無知のベールを実現不可能と断定している点がよい。じつは別の著者の『科学報道の真相:(ちくま新書)』では「弱者に寄り添うことで無知のベールを土台にした報道は可能」と言った感じで書かれていて、そんなんだったらどうしようか、と心配していたが取り越し苦労でした。

    本書にある通りに「最適な分配が行われる社会」の構造が、人の直感に反す

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    2019年11月03日