川村幸城のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【サイバー戦政策の真のアートはその繊細さと優美さにある】(文中より引用)
サイバー分野における大国として振る舞うアメリカ・ロシア・中国。その3か国のサイバー戦略に光を当てながら、国際的なガバナンスの可能性について検討した作品です。著者は、コロラド鉱山大学で教鞭を取るE・V・W・デイヴィス。訳者は、陸上自衛隊での勤務経験を持つ川村幸城。原題は、『Shadow Warfare: Cyberwar Policy in the United States, Russia and China』
サイバー戦に対する3か国の捉え方が、サイバー空間に対するそれぞれの認識から派生して大きく異なることがよくわかりました。と同時に、3か国が抱える認識の共通点を炙り出し、国際的な規範として位置付けることはできないかと探る点に、著者の知的誠実さを垣間見た思いでした。
サイバー分野はとにかく進展が早くて追いつこうとするのだけでも大変☆5つ -
Posted by ブクログ
AIの進化がシンギュラリティへ近づいている。今から30年〜50年後くらいでその時がくるとの前提。
コンピュータが人間同様の知能を持った時に戦争はどうなるか...
人間はその過程で全脳AI兵器を作るだろう
コンピュータが全脳を得た時、人間はコンピュータと共存できるのか?コンピュータは人間を放逐するのではないか。
人間は全脳性を得るためにSAIH(strong artificialy intelignent human)となる。全脳コンピュータと繋がるインプラントを脳に埋め込むことで人間を超えた存在となる。SAIHを選ぶ人間とそうしない人間がある時期には存在する。
AIの実現には量子コンピュータが必要となるのだろう。20年くらいでそれも実現する可能性がある。
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現在、スマホを24時間手近に置いて「智」として活用しているがその能力が日々進化していることを実感している。30年後ともなればこれを脳内にインプラントすることでより便利に効率よく使いたいと思うのは自然だろう。 -
Posted by ブクログ
軍事だけでなく倫理とか科学技術とかに広く関わる本。AIと同じくらいナノ兵器を取り上げてるのは本人も開発に携わっていたから?
著者は今世紀中にシンギュラリティに至ると予測しており、それ以後のコンピュータを超絶知能と呼び、超絶知能によって制御される兵器を全能兵器と呼んでいる。AIが当たり前になりいつしかAIと認識されなくなるAI効果、2014年に策定されたアメリカの第3のオフセット戦略、ごく初期の人工知能マシンでもスイス連邦工科大学の実験で自己保存のための欺瞞と狡猾さを身につけたこと、脳内インプラントによりシンギュラリティ以降はSAIHは意識せず超絶知能の管理下に入ってしまうこと、自律兵器は区別原則、均衡原則等を満たすことはできると考えていること、1940年の冬戦争でテレタンクが使われていたこと、2016年に無人戦闘車両ウラン-9をロシアが開発したこと。
人類対マシンとなった時の未来予想が面白い。 -
Posted by ブクログ
AIの進化がもたらす兵器開発の方向性や国家間紛争の行方を考察し、最終的には「シンギュラリティ」を超えた「超絶知能」の攻撃によって人類が滅亡するという悲観的な未来を予測する一冊。
著者によれば、米国・中国・ロシアを中心に開発・配備が進められている各種AI兵器は、現在は重要な意思決定に人間が関与する「半自律型」であるものの、今後量子コンピュータの発達等によって人間の叡智を遥かに凌ぐ「超絶知能」が出現すると、当初は医療その他の産業に貢献し人間からの信頼を獲得するが、その裏では人類の戦争の歴史等の負の側面を学習する結果、「自己保存の本能」によって人類を脅威と見做すようになり、その後は近い将来普及すると思われる無線接続された脳内インプラントを通じて人類の意識を支配し、人間の命令を無視した自律型AI兵器によって地球が占領される可能性があるという。
そのような事態を回避するためにも、我々は今のうちに自律型兵器の規制に向けた運動を起こすべきであるという著者の主張は、兵器だけでなく幅広い産業の分析や、ナノテクノロジーやロボット工学、宇宙開発競争といった多岐に渡る話題をカバーしている点で勉強にはなるし、急速な技術の発展に警鐘を鳴らす意図は理解できるが、やや根拠に乏しく、論理の飛躍や支離滅裂に感じられる記述が散見され、冗長で同じような内容が何度も出てくることも気になった。