山田英春のレビュー一覧
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瑪瑙を中心とした、単結晶ではない鉱物が描く文様の写真が多数掲載された本。
ヴンターカンマー(驚異の部屋)、クンストカンマー(アートのキャビネット)、廃墟大理石などのそわそわする言葉をちりばめたエッセイの中で風景の石パエジナ・ストーン、クレーの絵を思わせるアルノーの緑、魔除けの効果があるとされた瑪瑙の縞模様、目玉模様の護符ナザール、小花文様を思わせるジャスパー、虹が見えるイーリス・アゲート、樹木を描いたようなデンドリック・アゲート、シマウマのようなゼブラロック、人造と見紛う球形のコンクリーション、白亜層に描かれた原始アートのようなセプタリア、女王が愛したスコティッシュペブルス、ロシアの孔雀石、リ -
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ページをパラパラとめくって、石の 様々な模様になんだかドキドキしてしまい 即購入。
石のことなんか考えたこともなかったわたしですが、写真だけでなくて その文章にも大変ときめきながら楽しく読むことができました。著者の石に対する興味・ときめきが伝わってきたのだと思います。むかし、河原で石ころ拾っていたこともあったなー とか その時のわくわくとかも思い出しました。
本当に多種多様な模様があるけれど、なぜだかわたしには人体に関わるもののように見えたりしてきた。細胞だとかCT画像だとか なんかそんなものに見えたりする。気持ち悪い!と綺麗!とただただ未知との遭遇!!という いろんな感情を 石の模様に対 -
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『不思議で美しい石の図鑑』の続編のような写真集。前出書と同じ石も、倍率をさらに高めるとまた別の景色が見えてくる。さらに奥深く、石の世界へ。
石の中には、外から見た姿とは似つかぬほど、繊細で美しい模様を秘めているものがある。
こうした模様は、玉髄・瑪瑙・ジャスパーと呼ばれるものによく見られる。
本書に収められているものはダイヤモンドやルビーなどの貴石に分類されるものではなく、石英(二酸化ケイ素の結晶)である。
また、生物由来のものや岩石にケイ酸を含む水が染み込んで全体が石英質になったものもある。
微小な繊維状結晶が集まったものが玉髄、色や模様にバラエティがあるものが瑪瑙、泥や火山灰などの堆積物 -
Posted by ブクログ
宝石とか全く詳しくないが、この本は自分のような人にでも瑪瑙を中心に、その断面の写真を掲載させることに加えて、石に関する歴史などを紹介することによって、全くこのような石の世界があるのかと思い知らされた。
ゼリーのような媒質の中でいくつかの化学物資が混ざったときに現れることのある縞、輪のリーゼガング現象により、堆積物が、細かくズレることで独特な形を作り出していき、風景のような模様が現れたパエジナストーンや、草木が封印されたようなデンドリティックアゲートなど、実際にそれを目にしたならば、自然の偉大さ以上に、発見した人々と同様に自分も神秘的な何かを信じてしまうかもしれない。