光田剛のレビュー一覧

  • 現代中国入門

    Posted by ブクログ

    本書のタイトルにあるように、今の中国を知るには私個人的には役に立ちました。

    ただ本書は「光田剛編」とあるように、専門研究者やジャーナリスト、それに光田剛さんを含め、複数の方がテーマ別に書かれたものを集めて一冊にしています。そのため、「この人は、こう書いているのに、こちらの人は別のことを書いている」といったような内容になっています。

    これすなわち、中国という大国は、簡単に1冊の本では説明がつかないくらいに複雑かつ大きな存在であるということと理解しました。

    隣国なのに近くて遠い中華人民共和国。
    帯に「知らないでは済まされない中国の真実」と謳っている理由がわかります。

    0
    2018年05月26日
  • 現代中国入門

    Posted by ブクログ

    成蹊大学で2015-16年にかけて行われた行われた寄付講座の講義録を一冊にまとめた本です。中国関係の本は時々読みますが、本書は分野の専門家が、文化、歴史、国際関係の3つの切り口で持論を展開しています。

    現在の日本での中国に関する報道ではあまり扱われないトピックや史実にスポットライトが当てられており、興味深く読みました。例えば以下の点です。

    - 1972年の日中共同宣言で、中国が日本への戦時賠償請求を放棄していること。一方、日清戦争では清より2億3000両(当時の日本の国家予算の4年分)の賠償を日本が手にしており、これを資金として八幡製鉄所や三池炭鉱といった、後の日本の工業化が推進されたこと

    0
    2018年11月10日