ウィル・ワイルズのレビュー一覧

  • 時間のないホテル
    「時間のないホテル」(ウィル・ワイルズ : 茂木健 訳)を読んだ。『永遠にホテルに取り込まれて生き続ける』という何とも魅惑的な申し出に(妻も息子もいなかったら)飛びついてしまうかもしれない。悪魔との剣呑な取引だとわかっていてもである。そのくらい私はホテルが好きだな。あー面白かった。
  • 時間のないホテル
    全速力は出せない年齢だけど、体力をすごーく使って走った感じがする。この小説って疲れるんだけれども、映画みたみたいに世界に溶け込めた。たぶん、ホテルってみんな知っている空間だからかも。大人も子供も、日本でも外国でもきっと同じ満たされた静かな空間。民宿や旅館じゃなくて、大手のホテルの独特ななにもかもを吸...続きを読む
  • 時間のないホテル
     一言で言ってしまえば、とにかく、主人公が見たり感じたりしていることが、濁流の様に頭入ってくる小説。
     最初は何をしているかわからない薄味のよくわからないニール=ダブルという男が、何やらビジネスマンが多く出席する講義を聞いたり、色々なブースに行って商品をお試しする祭りのようなモノに参加する。その正体...続きを読む
  • フローリングのお手入れ法
    表題は、作中に出てくる架空の本のタイトルなんだけど、これが、世間によくある「おしゃれライフスタイル本」のパロディで、主人公がその本を読むところ、シチュエーションが絶妙でおかしくて笑ってしまった。

    全体として、非常に緻密に考えられた設定の話(ジャンルとしてはミステリになるのかな?)で、なかなかおもし...続きを読む
  • 時間のないホテル
    ホテルという空間に閉じ込められた男の物語。
    つまり密室モノ…なのだがその密室は無限の空間的拡がりを見せており、閉塞感がなんとも独特なのである。

    その独特な閉塞感と、ビジネスホテルチェーンの無機質無個性感が楽しい。ただ、日本のホテルチェーン店よりは、なんとなく贅沢やねんなぁ。この物語を東横インやらア...続きを読む
  • 時間のないホテル
     これは何の話なの? と聞かれたら、どうこたえてよいのか悩むタイプの小説。ホテルに泊まった時、あるいは見知らぬ大きな建物に初めて足を踏み入れた時。この廊下がどこまで続くのだろうと感じたことはないだろうか。
     無限に続く廊下、終わらない非日常。

     主人公は世界中で開催されているコンベンションに出席し...続きを読む
  • 時間のないホテル
    SFホラージャンル?

    タイトルまでの展開が長いですが、レインとのやりとりなど読ませられるため、一気に読み終わりました。
  • 時間のないホテル
    バラードもシャイニングも知らなくても、楽しめると思う。
    どこでもあるチェーンの巨大なビジネス・ホテル。そこで繰り広げられる出来事は...
    部屋や廊下に飾ってある抽象画に注目するという着眼点は面白い。実際、絵が逆さまに飾ってあったチェーン・ホテルに泊まったことがある。逆さまに気づいたのは、落ち着かなさ...続きを読む
  • 時間のないホテル
    バラード風「シャイニング」は正解な表現だと思った。
    題名とSFの分類に惹かれて購入したが、ミステリとかホラー分類にしたい。
  • フローリングのお手入れ法
    友人から留守の間、家と猫を預かって欲しいと頼まれた主人公が、トラブルを隠すことに奔走する作品。ネタバレになるので言わないが、大きな隠し事は最後どうなの?、と思う。少し中途半端かな。
  • 時間のないホテル
    最初から最後まで、
    文章が全て映像で頭の中に入ってくる感じでした。
    この本を読み終わっても
    私はやっぱりホテルが好きです。
  • 時間のないホテル
    メインテーマである大規模ビジネスチェーンホテルの不条理さよりも、背景となっている展示会・見本市いわゆるフェアビジネスの不条理さのほうが際立って面白かった。フェアビジネスを扱った物語を読むのは初めてだったが、ビジネス的な高揚感・祝祭感と、ものすごい徒労感(最果てのような場所・広大な会場・山のような資料...続きを読む
  • 時間のないホテル
    巨大なコンベンションセンターで行われる、数多くの展示会。
    米国のそれは、隣接するホテルもしくはホテルそのものが展示会場となり、
    それら展示会に参加することがレジャーを兼ねている場合も多い。

    しかし、それを楽しむ人もいれば、ビジネスとして訪れなければならない人もいる。
    そんな、ビジネスマンの代わりに...続きを読む