NPOへ資金を流すには、市民税の一部を使う仕組みが必要。市民に貢献しているので道理に合うし、草の根運動が広がれば働く選択肢の幅も増える。
また、NPO設立の手続きをもっと簡素化し、作りやすい環境も整えなければならないと述べます。
著者の主張には全面的に賛成で、非の打ち所がありません。
社会を何とか
...続きを読むしたい、より良い方向へ変えたい、そういう情熱のある人が日の目を見るようになってほしいと切実に願います。
日本では、平均すると高齢者層が金持ちです。しかも人口比でも大多数を占めるので、選挙では高齢者の意見が反映されやすい構造になっています。さらに若年層の未投票も追い討ちをかけます。
しかし、その高齢者はお金を使おうとしません。
人生80年になったことが大きいです。
定年してから約20年もの間、年金だけで生活するのは無理です。介護も始まるだろうし、万が一に備えて貯金を残しておこうとします。
そうなると、ますます国内にお金が回らなくなり、不景気が続く……というわけです。
これは社会的ジレンマと言えるでしょう。
社会保障の問題と経済の回復を考えると、著者の主張は一つの突破口として捉えることができます。
僕自身も社会起業家あるいはNPOに携わりたいと考えているので、多くの人に読まれることを期待します。
僕の評価はA-にします。