トム・フランクリンのレビュー一覧
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過去の少年時代を回想・再構築することで、
現在の立ち位置を浮かび上がらせる手法は、
濃密でじわりと胸に迫るものがある。
サイラスが鶏に餌をやるシーンが琴線に触れる。
いい小説を読んだ余韻がなかなか消えない。
2011 年 英国推理作家協会賞(CWA賞) ゴールド・ダガー賞受賞作品。Posted by ブクログ -
題名になっている「ねじれた文字」の由来となっているミシシッピという土地が生み出した物語。出口のないような濃密な空気感に包み込まれています。その息苦しさは白人と黒人、ふたりの少年の運命にも複雑に絡みついていきます。そして、悲惨な事件が。果てしない孤独を受け止める悲しみ、頑なに過去から目をそらす悲しみが...続きを読むPosted by ブクログ
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このミスでもランクインしていたし、ミステリの範疇に入るのだろうが、読みどころはそこではない。米南部ものとして秀逸であり、それ以上に「孤独」を描いた小説として胸に迫る。
ティーンエイジャーの頃少女を殺した疑いをかけられたまま、四十一歳まで一人で生きてきたラリー・オット。その生活のディテールが冒頭で語...続きを読むPosted by ブクログ -
胸に染みる小説。
暗くて辛い話だし、もっと悲惨な展開になる可能性もあったと思う。「甘いよ~」と言うひともいるかもしれない。
それでも、わたしはこの終わり方が好き。
読後感もいいです。Posted by ブクログ -
人種の壁を背景にした南部アメリカが舞台のほろにが友情ストーリー。
序盤が入り込めなくて辛く感じた。
が、物語が見えてくれば、ラリーに沁みついた悲哀、サイラスの抱える罪悪感と、2人が年期に直面した人種の壁をめぐる微妙な葛藤が読みごたえを与えてくれる。必ずしも「黒人=虐げられる対象」ではないところも興...続きを読むPosted by ブクログ -
謎がある、犯罪もある。解決に向かおうとする。だから、これはれっきとしたミステリには違いない。
しかしそれ以上に、孤独についての物語、と言えるだろう。
「ミスティック・リバー」を彷彿とさせるなあ…などとも思っていたら、最後の謝辞にデニスル・ヘインの名も。Posted by ブクログ -
ホラー小説がが好きな白人男性ラリー
ラリーは25年間前の1979年におきた少女行方不明事件から孤独に生きてきた
ミシシッピ州シャボットで治安官をしている黒人男性32akaサイラス
サイラスは高校、大学で野球で才能を発揮し、シカゴで育ち無事に生きてきた
シャボット周辺でミシシッピ大学の生徒ティナ・ラザ...続きを読むPosted by ブクログ -
ミステリーの要素もありつつのドラマの要素もありの小説。ジョン・ハートに近い雰囲気があるが、ジョン・ハートに比べると物語に引き込まれにくかった。ミステリーについては真相があっけない。Posted by ブクログ
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親友同士だった二人の少年。
長じて疎遠となった二人は、ある事件を機に運命の再会をとげる――
ホラー小説を愛する内気なラリー(白人)と、
野球好きでまわりの子どもよりどこか大人びたサイラス(黒人)。
ふたりの少年が育んだ友情は、ある出来事で喪われてしまう。
そして25年後―
まるで周囲の環境ががら...続きを読むPosted by ブクログ -
2012.03.08. ミステリというよりは、友情物語のような色が濃い。シンプルに語られる事件と、みずみずしく描かれた少年時代。
2011.11. BSの本の紹介番組で見て。ミステリ、今年は全然読めてないぞー…。Posted by ブクログ -
読書を愛する気弱で内気な白人のラリーと、活発で大人びた黒人のサイラス。少女の失踪事件を軸に、この二人の人生が交錯していきます。1970年代のミシシッピ州の風土や人種問題を背景に、サスペンスを盛り込んだヒューマンドラマになっていました。
25年前の少女失踪の容疑をかけられたラリーの人生は、街の人々か...続きを読むPosted by ブクログ -
「BOOK」データベースより
ホラー小説を愛する内気なラリーと、野球好きで大人びたサイラス。1970年代末の米南部でふたりの少年が育んだ友情は、あるきっかけで無残に崩れる。それから25年後。自動車整備士となったラリーは、少女失踪事件に関与したのではないかと周囲に疑われながら、孤独に暮らす。そして、大...続きを読むPosted by ブクログ -
読書好きで内気な白人少年ラリーと野球好きで大人びた黒人少年サイラス。
過去友情を育み、とある事件きっかけに疎遠になった二人の人生が、少女失踪事件をきっかけにふたたび交わり始める。
いや、痛い痛い。
切ないと言うより心が痛む話だよ。
四半世紀に渡り犯してもいない罪で周囲から孤立してきたラリー。
冒頭...続きを読むPosted by ブクログ