小方厚のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
音楽とは数学だ!と思わされる本!
一般に音楽は、感覚的なものとして芸術領域で扱われている印象であったため、紐解いてみるとこんなにも数学的で科学的であることに驚いた。
周波数や倍音の関係で、理論的に心地いいとされる和音が、実際に人が感じ取る不協和度とリンクしているところが大変興味深かった。
私は「ど」が付くほどの文系頭であり数学が苦手であるので、対数やセントの計算の箇所等で読解が困難なところも多々あったが、そんな私でもなんとか読み終えることができた。
最も印象に残ったのは、「音楽そのものの将来を左右するのは職業音楽家ではなく一般の音楽愛好家である」(p253)という記述だ。
私は音楽が好きで、だからこそこの本を手に取った。そして私は音楽を作った経験がなく、ここで言うと"職業音楽家"に強い憧れや尊敬の気持ちがあり、聴くだけの音楽愛好家とは天と地ほどの差があると考えていた。
しかし、この主張があり、私は文芸評論家の三宅香帆さんが「(本の)書き手と同じくらい読み手がいることも大事だ」(意訳)と言っていたことを思い出した。
音楽と読書はそういう点で似ているのかもしれないと感じたと同時に、聴き手・読み手でしかない自分を恥じる必要はなく、これからは聴き手・読み手として胸を張って、音楽・本ともに自分の"好き"を追求していこうと感じた。