会田弘継のレビュー一覧

  • アメリカ民主党 失敗の本質―「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか

    Posted by ブクログ

    リベラルやマイノリティへ手を差し伸べるかつての民主党のアイデンティティが、社会的イシューの広がりや、デモグラフィの変遷により立ち行かなくなっていったことがよくわかる。

    0
    2026年04月21日
  • それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史

    Posted by ブクログ

    最近いろんな本で読む新自由主義からの揺り戻しが、今の世界のトレンドなのかもしれないと思った。極端なリベラリズムは欠陥があることがわかってきている。著者がラッセルカークと柳田國男を紹介しながら、前近代に目を向ける必要性を述べている点が印象に残った。
    アメリカがここまでの格差社会とは知らなかったし、昔から学校で習ってきた民主主義の国アメリカ・自由主義の国アメリカ・近代的でクリーンな国アメリカ というイメージがかなり変わった。絶望死が増えているとのデータも衝撃。また、宗教を重視する人の割合がヨーロッパよりかなり高いのも意外だった。トランプの登場は、自由主義や民主主義・ネオコンの陰で格差に喘いでいたサイレントマジョリティの怒りの噴出とみることができる。
    日本で好意的に報道されるアメリカのイメージは、もしかしたらほんの一部のみを切り取ったものなのかもしれないと思った。
    本を読むほどに、世の中は当然二項対立だけで捉えられるものではなく複雑なのだということを思い知らされる。

    0
    2025年12月26日
  • それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史

    Posted by ブクログ

    なぜトランプがこんなに支持され続けるのか、その答えと思われるのもが提示されている。
    民主党の政策による中間層の没落と、ネオコンの覇権主義の失敗、伝統的なアメリカ第一主義の復活。

    0
    2025年11月06日
  • それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史

    Posted by ブクログ

    すごく興味を持って読み始めたけど、私には難しく、リタイヤしました。でも、もう一度 チャレンジしたいと思います。

    0
    2025年09月19日
  • それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史

    Posted by ブクログ

    トランプ大統領は、原因ではなく結果なのだ。トランプ関税やウクライナ・イスラエル等への外交姿勢、マイノリティに対する差別やヘイトスピーチなど、世界中に大混乱をもたらすトランプ政権が誕生した歴史的経緯を紐解いた内容となっている。

    いまのアメリカ合衆国では、絶望的なまでの経済的格差が党派による分断を深くしている。単なる泡沫候補だったトランプは、民主党から共和党に鞍替えして白人労働者の中間層の代弁者となっていく。それまでの共和党は、WASPに代表される東海岸の資本家によって支えられてきた保守政党であったが、産業構造が変わって金融やITが台頭してくる中で、党勢が脅かされていく。

    一方の民主党は、クリントン・オバマという環境や人種差別といった部分での政治的正しさ(ポリティカル・コレクトネス)を重視しながらも、その実は金融業界におもねった政策を採ってきた政権によって、リーマン・ショックやイラク・アフガン戦争の泥沼化といった国民に負担を強いる状況が続いてきた。庶民はインフレや増税、社会保障不安に悩まされ、少数の金持ちがこの国の方向を決めるやり方に嫌気が差していたのだった。

    そこに現れたのがトランプであり、従来の(資本家向け保守政党=共和党)・(労働者層向けリベラル政党=民主党)という区分けは完全に逆転していく。ポリコレ糞食らえと暴言を吐き、海外の戦争に軍隊や金を出すのではなく国内に投資して移民を排斥しろといったポピュリズムによって白人労働者を岩盤支持層としてさらに無党派層を動員していった。このトランプという怪物を生み出したMAGAという存在こそが、アメリカ第一主義の原動力となっている。

    ベストセラー『ヒルビリー・エレジー』を記したヴァンス副大統領や、白人貧困層から史上最年少で入閣したレヴィット報道官など、トランプに続く人材が現れてきている。そしてアメリカ合衆国という世界秩序を制してきた存在が内向きになる時代こそ、パクス・アメリカーナの終焉が近づいていると考えるべきであろう。

    0
    2025年04月15日
  • それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史

    Posted by ブクログ

    トランプ大統領は、今米国で起きている分断、民主主義の危機の原因ではなく、その結果だ。

    その通りだと思う。
    意識高い、あるいは、思惑のある左側エリートさん中心に大騒ぎしているが、要は、そう言う人たちの綺麗事にまとわりつく利権、権力構造への嫌悪が、トランプ大統領という核に集まって溢れ出てしまった。

    ちょっと怪獣8号みたい。

    金持ちと貧乏人ばかり優遇されて、中間層はそのために搾取されている。

    それはいいんだが、同じことばかり言葉変えて言っとるなあ、と思ったら、やはり過去の論説集という体裁だった。ガチの論証だと思うんだが、そこまで固い文章を長く読みたいわけではないので、本気で分析したい方はじっくり読めば良かろう。

    ま、日本も同じだけど、依代、いねえしな。
    特級呪物ばかり外からも内からも集まって、どうすんだろうね。ほんとに嫌。

    0
    2025年03月17日
  • それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史

    Posted by ブクログ

    著者はあとがきで、トランプ支持者が多数派の今のアメリカについて、

    ー 一種の言葉の意味の転倒が起きているのだ。それによって、これまでの常識が通じなくなっている。そのような事態を普通、「革命」と呼ぶ。

    と、言っている。

    そういうことなのだ。

    日本でも、たぶん「革命」は静かに進行している。

    0
    2025年02月06日
  • リベラリズムへの不満

    Posted by ブクログ

    リベラリズムの理想は叶えられていない部分もあり、
    そこを左右から攻撃されているのが今。
    攻撃によって分断が進むのだから、とにかく不毛……

    次の大統領選に関する報道を見ていて、アメリカどうなっちゃったんだと思っていたので、右派の行動原理について理解が深まったのはよかった。

    言論の自由を加速させる装置かのように思われたインターネット、SNSが、そうではない方向に進んでいるのが現代の大きな問題。

    0
    2024年01月28日
  • リベラリズムへの不満

    Posted by ブクログ

    アメリカの政治学者フランス・フクヤマによる、古典的リベラリズムを擁護する本。リベラリズムを「人道的な自由主義」と呼び、「法の支配」による自由主義であり「寛容」が基本原則であると主張している。右派による新自由主義に基づく格差の拡大やポピュリズム、左派によるアイデンティティ政治や個人の自律の極端化を批判している。理解の難しい箇所もあるが、勉強になった。

    「新自由主義経済学の欠陥は、財産権や消費者利益を崇拝し、国家の活動や社会的連帯をあらゆる面で軽視したことであった」p67
    「近年、アメリカでは「批判的人種理論」をはじめ、エスニシティ、ジェンダー、性選好などに関する批判理論をめぐって、騒がしい争いが起きている。現代の批判理論家は、じっくりと議論する真面目な知識人であるというよりも、大衆受けを狙った政治主張をしているだけであり、批判理論に対する右翼の批判者(大多数は批判理論について一切読んだことがない)はさらにたちが悪い」p93
    「個人主義は、東アジアや南アジア、中東、サハラ以南のアフリカにおいては、ヨーロッパや北米と同じように根付くことはなかった」p96
    「福祉国家や社会保障の諸制度は19世紀後半から大きく発展し、多くの自由民主主義先進国では、GDPの半分近くを費やすまでになった」p103
    「リベラルな個人主義は西洋文明の偶然の歴史的副産物かもしれないが、いったんそれがもたらす自由に触れれば、さまざまな文化の人々にとって非常に魅力的であることが証明された」p105
    「チェック・アンド・バランスは、独裁的な権力の乱用を防ぐために存在する。中国では憲法上の制約がないため、鄧小平の改革だけでなく、毛沢東の大失敗である大躍進政策と文化大革命も可能になった。チェック・アンド・バランスの欠如は、今日の習近平の独裁中央集権化を促進させている」p110
    「極左は国家主義者ではなく、アナーキストであることが多い」p165

    0
    2023年09月04日
  • リベラリズムへの不満

    Posted by ブクログ

    リベラリズムへの不満から、社会の分断が進んでおり、民主主義の破壊に向かいつつある。
    そのリベラリズムへの不満について分析されている。個人の自律が行き過ぎた結果、ネオリベラリズムによる富の極端な偏在をもたらし、リベラリズム自体を損なう結果となった。
    多様性を受け入れつつ、富の偏在を是正する政治が求められる。

    0
    2023年07月19日