高木秀玄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ1968年第1刷発行。
2020年第102刷発行。
50年以上売れ続けていることもスゴイし、102刷もスゴイ。
統計というか数字による制度に大きな疑問符を植え付けられたのは、3.11を契機として放射線量の基準値が変更されたこと。「夏の冷房の設定温度は28度推奨」ほどいい加減なものではないが、国際基準よりもかなり厳しいものだったという言い訳でカンタンにすげ替えることができるものだったと知って衝撃を受けた。国の基準とやらは、さじ加減が可能だということである。
昨今は、主にグラフィカルなメディアがグラフで嘘を吐くことで知られている。TVも新聞も見ないからこそふと目にしてしまったグラフに騙されたりするかもしれない。そういうのは嫌だ。
さて、理系なのに統計を学んだ記憶がない。うろ覚えなのだが、微分・積分と統計が選択だったような記憶があるようなないような。微分・積分は授業を受けた記憶がある。
ともあれ、統計についてゆるく学ぶことにした。
ちょっと学んだ感想は、手法に隙がありすぎるというもので、人文系の騙す気まんまんなアレコレと似すぎているということ。有意水準の5%とか、先に述べた人が決めた基準というやつに直撃する。科学的な感じではない。
土台が危うい。
本書については、終盤、書くのに飽きたという印象がある。あとはよろしくやってくれという著者の投げ気の声が聞こえてきそうな。
妖精を見るには、妖精の目がいる。著者の主張は、騙されないようにするためには、騙す手法を知る必要があるというもの。それに偽りはない。一読の価値はある。 -
Posted by ブクログ
かなり昔の本(翻訳本が1968年発刊)なので、内容は今ではよく知られた内容かなと思います。いや、まあ、いまだに、相関と因果関係をごっちゃにしていたり、平均値に印象操作されている人はたくさんいるとは思いますが。
この本では、1960年代のアメリカで、いかに誤解を誘う統計の使い方が蔓延していたか、たくさんの例を挙げて紹介してくれていて、当時のアメリカ人はそこも楽しめたんだろうなぁと思います。書きっぷりからすると、かなり有名な企業や新聞が、ウソといっても過言ではない統計データをもとに、好き勝手な事言ってたみたいです…が、今を生きる日本人の私には、あまりピンと来ないのが、ちょっと残念なところです。 -
Posted by ブクログ
統計の読み方に関するイロハのイにあたる一冊である。
初版が今から50年前ということもあり、さすがに今の時代にはそぐわない内容の例なんかもあったりするんだけど、基本的な考え方は実はあんまり変わっていないというのが率直な印象だ。
本書で挙げられている事例に関していえば、ニューヨーク州とニューヨーク市の話以外はすぐにツッコミを入れることができたので、まあ私個人としてはそこまで刺激を受ける内容の本ではなかったかなというところはある。
とはいえ、本書に出てきたキーワードの中で普段いちばん目にする機会があるのはたぶん「平均値」だと思うんだけど、例えば「平均値」と「中央値」の違い、使い分け方、注意点等をぱっと説明できる人は案外少ないのではないだろうか。
そういう意味では、特に数字に苦手意識がある人ほど読んでおいたほうがいいように思う。
結局、ニュース等で流れてくる統計情報の解説を全面的に信頼したりはせず、疑いの目を向けること、常日頃からツッコミを入れる訓練をしておくことが大切なのだということを再認識させられた一冊だった。
それにしてもこの2年ほど(※2022年時点)、新型コロナに関する様々な統計情報やグラフをニュース等で目にする機会があったが、本書を読みながらそれらを見返してみるのもある種の訓練になっていいかもしれない。歪められた統計情報がそのまま垂れ流されたケースも相当数あったように思うから。 -
Posted by ブクログ
1968年の初版から既に100刷を超えようとする名著です。
統計自体に罪はないが、それを意図的に操作する連中には気をつけろといった内容です。それにしても、本書で語られるように統計ほど簡単に人をだませるツールはないし、大手のマスコミや権威ある機関でさえも平気で(気づかず?)嘘をつくので気が抜けません。しかし、そもそも統計が使われる目的を理解できれば、だましの構造がビルトインされている宿命にあるのもうなづけます。その動機とは、物事をよく見せるためにコピーライターが、「薄っぺらで安っぽい」商品を「軽くて経済的」と書くのと同じです。
では、統計のウソを見破るためには?筆者によれば5つのカギがあります。統計の出所、調査方法、隠されたデータの有無、問題のすり替え、意味があるのか?といった点に着目することです。これは、報道のウソを見破る際にも使えそうです。
本書で使われる事例も、当時実際に使われていたものなので、時代を反映していて興味深い。統計の入門書としては一級品です。
本書PR:
だまされないためには、だます方法を知ることだ!
かの有名な英国の政治家ディズレーリは言った――ウソには3種類ある。ウソ、みえすいたウソ、そして統計だ――と。確かに私たちが見たり聞いたり読んだりするものに統計が氾濫しているし、「平均」とか「相関関係」とか「トレンド」とか言って数字を見せられ、グラフを示されると、怪しい話も信じたくなる。しかし、統計数字やグラフは、必ずしも示されている通りのものではない。目に見える以上の意味がある場合もあるし、見かけより内容がないかもしれないのである。私たちにとって、統計が読み書きの能力と同じぐらい必要になっている現在、「統計でだまされない」ためには、まず「統計でだます方法」を本書によって知ることが必要なのである!