山之内幸夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元山口組顧問弁護士のヤクザ論。
はじめに
第一章 「絶越危惧種」としての現状
第二章 日本ヤクザの特異性
第三章 ヤクザの収入源
第四章 組織への人的供給
第五章 ヤクザと警察
第六章 山口組分裂と今後の展開
非常に分かりやすくヤクザの現状を分析している。
海外のマフィアに比べ、公然性の高いヤクザ=警察のコントロールが効く、というのも納得だし、ヤクザの社会的意義があることも。
ヤクザが無くなっても、覚醒剤や犯罪は無くならない。
ヤクザがいるこその社会的統制もあるかもしれない。
決してヤクザを推奨していないが、今のままの法整備では無理な所も指摘しているところが -
Posted by ブクログ
日本で唯一?ヤクザの顧問弁護士だった著者。
だった、というのは、懲戒食らって廃業したから。
そもそもそのことにも問題あると考える。ヤクザは人間ではないのか。日本人ではないのか。
マフィアと、ヤクザは全く違う。
ヤクザは存在が認められて?来てはいたが、堅気を対象にした民事介入暴力があまりに酷くなって来たんで、締めにかかっている。そもそも、日本最大の暴力装置である警察が本気になったらヤクザなぞ完全に消滅させることができるのに、そうしていないところが独特の関係を顕示する。
出てくる警察はほぼ大阪府警だろうが、ほぼ、ヤクザやな。昔は。
法律通りなら有罪になる親分を、起訴させないように持って行く下 -
Posted by ブクログ
山口組組員の刑事弁護人から始まり、山口組顧問弁護士まで務めた著者による、山口組をはじめとするヤクザのルポルタージュ。
山口組トップ層の勢力争い、組同士の熾烈な抗争や、ヤクザの実態・特徴などが、著者の体験に基づき生々しく語られる。
落ちこぼれを掬う「セーフティネット」としてのヤクザ社会。
憧れてヤクザになる者もいるが、家族欠損、貧困、被差別など、本人の責に帰すことができない理由からこの世界に入っていく者も多数いる。
単に自業自得では片付けられない、根深い問題がある。
ヤクザによる犯罪や暴力に擁護の余地はないが、ヤクザ社会がある種の必要悪的側面を持って(しまって)いることは否定し難い。
ヤク