中上紀のレビュー一覧

  • 熊野物語

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    はたして中上紀は、父=健次を易々と乗り越えてしまったのだろうか?あるいは、父娘二代にわたって呪縛される熊野とは、いったい如何なるデーモンが住む深淵なのだろうか?以上の2つは、三流コピーライター役の狂言回しである私が本書を最初に手にしたときに、考えるともなく頭に浮かんだキャッチコピーでございます。もっとも、こういう三流週刊誌的興味本位っぽい言葉は、ご本人が一番忌み嫌うであろうことは承知の上で、あえてヒンシュクを買うのを逆手に取って使うというのが、この商売の常とう手段であるようでございますね、はい。ところで、私はいままで彼女の熱心な読者ではありませんでした、と言うのも恥ずかしいくらいの無責任な、あ

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    2011年07月19日
  • 熊野物語

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    何気なく借りたのだが、中上健次の娘の短編集。
    神楽「道成寺」を観る直前に「釣鐘」を読み終えるという偶然。熊野を舞台とした、いつの時代かよく分からないが、伝説の様な物語が繰り広げられる。

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    2019年06月29日
  • 熊野物語

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    ネタバレ

    和歌山県の新宮から田辺辺り、それから奈良県の十津川村にある玉置神社など、海と山を舞台にした伝説も取り入れた幻想的な短編集。
    本書を読んで、紀伊半島へ観光旅行へ出かけるのも良いだろう。

    浮島の森
    現在もあるが、観光地としてはあまり有名では無い。

    千人目の妃

    巡礼

    常世の里

    渡海

    釣鐘

    餓鬼阿弥

    異民族

    髪長の恋

    守護神

    ヤタガラス

    海女の櫛

    紫の宇宙

    女人高野

    花の舞い 炎の海

    赤い龍と神さんの山

    海神山神

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    2017年08月15日
  • 熊野物語

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    2010.08.30. 熊野を舞台にした伝記ファンタジーの短編集。と、思っていいのかな。こういうの、けっこう好き。熊野の森の匂いがしそう。ファンタジー、と言い切らず、こういう世界があったのかもしれない。

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    2010年09月08日
  • 熊野物語

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    定期的に読む女流作家の一人です。しばらく見ないうちにいろいろ書いてました(笑)子育て落ち着いたのかな?書くモードになった姿勢が見えました。ただ手法が似てるので短編の場合、(あれこのアプローチって似てる)みたいなのが、あえてなのか、どうなのか分からず。。
    お父様への遠野のオマージュってことでたぶんこの本は特別で、乗り越えなくちゃ、書かなくちゃいけない1冊のように感じました。

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    2010年05月02日
  • 熊野物語

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    熊野の自然や人々の神に対する敬虔さが美しく描かれ、一気に読み終わりましたが、それぞれの話が短かすぎて、印象に残ったのは、修験者が主人公をおぶって山を駆け上がるところくらい。もっと長編にしてくれれば、読みごたえのある作品になると思います。それぞれの最後にあるオチはいらない。

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    2023年02月10日
  • 彼女のプレンカ

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    表題の「彼女のプレンカ」と「八月のベーダ」が収録されている。
    彼女のプレンカはタイ、八月のベーダはミャンマーが舞台である。
    不思議な雰囲気の小説だというのが感想。
    正直言うと私の感覚には合わず、あまりよくわからなかった。

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    2016年08月25日
  • 熊野物語

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    熊野を織り込んだ内容の短編集。
    熊野自体に神聖なイメージがあるが、ファンタジーな内容なので、更に神秘的さが増しています。
    熊野を知っている人のほうが楽しめますが、思ったほど知識がなくても難しいわけではないので、歴史好きだったり、時代小説が好きな人も入りやすいと思います。

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    2012年10月17日
  • 熊野物語

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    短編集。
    熊野にまつわる話ばかり。

    土地柄、不思議な話が多い。
    昔話集だと思って読めば、期待は裏切らないかな。

    ただ、時々現代の話も出てくるから面食らう。

    もっと熊野について予備知識があれば楽しめたのかなぁ。
    熊野について、もっと知ってからまた読むのもいいかな。
    でも、二度読むのはちょっときついかも。

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    2010年06月28日
  • 彼女のプレンカ

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    タイの少数民族が、天と地を行き来する道具として儀式に使うプレンカ(ブランコ)。 それはそのまま、生と死のあわいを揺れる登場人物達のようだ。 死の影に満ち満ちた話だが、生の雰囲気をふんだんに含む南国の湿った空気を吸い込んだ気分になる。 死について掘り下げれば、相対的に生のコントラストも強くなるのだろうか。 己のリセットを選ぶ登場人物たち。 あまりにも濃いその生と死に、息苦しさを感じたのかもしれない。

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    2011年08月30日