斉藤友彦のレビュー一覧
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■記事がバズった理由を5つの要素に分類することができる。
①「共感」や「感動」
②ストーリー性
③最新ニュースの関連記事
④見出しとサムネイルの結びつきの強さ
⑤コメントの盛り上がり
■ストーリー形式の威力
デジタル記事の書き方
・記事を説明文にせず、物語(ストーリー)にする
・出だしはできれば場面の描写から入る
・リードの末尾には本文に読み進んでもらうための「匂わせ」を入れる
・主人公を一人立てて場面ごとに主人公の気持ち・感情を書き込む
・できれば時制を遡らず時系列で書く
・一文を短くし、テンポを良くする。主語の前に長い修飾つけない
・カギカッコの前にはできるだけその発言者を置き、後ろに述 -
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近年、マスメディアとしては急速に影響力を失っている新聞、70代以上が8割購読しているのに対して、4-50代でも5割、2-30代に至っては2割程度しか読まれていない。斜陽産業とも言われる新聞から、ネットに情報伝達の主流が移るなかでその記事の書き方についても違いがみられる。それらを新聞記者の立場から分析し語った内容となっている。
個人的にも新聞は読んでいないし、ネット記事にしても新聞社の配信する情報は即時性に欠けて、政治やスポーツなど限られた分野でしか参照しなくなっている。限られた紙面においてコンパクトに要旨をまとめ、見出し⇒リード⇒1行目と重要度に応じてニュースの内容が理解できる書き方は社会全 -
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同じ日本語で書いた文章であったとしても、場合によっては読まれない。言い換えると、ある工夫を施すと多くの人に読まれる。新聞記者である著者は、本書で新聞とデジタルそれぞれの特徴と、現在主流であるデジタル記事が読まれる要素を分析する。著者によると、記事の初めに重要な情報をコンパクトにまとめた逆三角形スタイルが現在通用しないと痛感した。その一方で、多くの人に読まれるデジタル記事は、共感や感動があり、ストーリー性のあるものだとわかった。文章の書き方においても接続詞、指示語の多用、一文を短くするというように、これまでは過剰だと思われたこともしなくてはならない。これ以上にも読まれる記事のポイントがあげられる
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ネット記事についてでいえばタイトルの惹句がどうにも、「釣り」的とまではいかないにせよ著でいう共感などを目論んだ提示の仕方には未だに喉に小骨が刺さったような感覚はあるものの
新聞業界の文化に染まった記者の目線から、デジタル的なニュース配信における善後策を探る中で、購読者層の高齢化が叫ばれる新聞メディアとネットメディアとの差異があぶり出される様は、単なる世代間論以上に実像のある解釈をもたらしているように思う。
とはいえ、アテンションエコノミーに堕することを防がねばならないという前提があるような現代のメディアの立ち位置は今後どうなるのかとも。 -
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ネタバレ新聞の濃度高めで追記的なニュース記事は特殊な文体であることに気付き、どうすればネット記事(特にYahoo!ニュース)の中で埋もれずに読んでもらえるように出来たか、の経験談。キーワードは「共感」。実際の記事例も多く挙げられており理解しやすい。
当方は新聞記者ではないのでその文体、つまり最初の段落が記事要約になっている文体で書くことはまず無い。だが他のコツには面白いものもあった。
第3章「デジタル記事の書き方」からコツを列挙してみると:
・ストーリー形式で時間順に書く
・接続詞(特に順接も)や指示語を多用する
・複数の表現がある言葉に悩んだらGoogleトレンドで選ぶ
・(新聞記事的コツだが)最初 -
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ネタバレとても具体的かつ実践的で面白かった。
仕事上、広報業務をする中で、ウェブサイトにあげる記事を書く。
まあ、ほぼほぼ読まれないのは分かっている…
誰に向けて何を届けようとしているのか、という点がとても大事なのはわかる半面、
だからと言って、めちゃ読まれることを狙ってこれまでの形を崩してでも届ける、というようなことをすることを求められているわけではない…
というようなことが、
この著者が、新聞の紙面記事とウェブメディア上での記事の性質の違いなどを話されていて、
なるほど!と、普段なんとなくやり過ごしてきたこの点について、理解の仕方を知れた気がした。
著者がこれまでの経験でいろいろと -
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紙とデジタルのちがひ
Twitterの田中健一さんから。
興味深い内容だ。
能動的に読む新聞記事から、受動的に読むネット記事へ移ると、なにが起るか。読者は気ままにニュースにふれてゐるから、格式張った新聞記事は苦しいのだといふ。
また、PVを得る仕組みも、新聞記事とはちがってゐる。そのため、要点を先に伝へる逆三角形の文章では、最後まで読んでもらへないのだ。
要するに、紙の記事とデジタル記事は根本的にプラットフォームの性質が異なるのであり、そのまま移行しただけではいけない。
筆者はそれに苦心して、PVを稼ぐ(しかし嘘はつかない)記事を書かうと努力した。
たとへば、単語もなるべくG -
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騙す騙さない以前に、そもそも投資先としてNG。よくわからないものに投資をしてはいけません。
本書のテーマとなっている和牛商法は、投資者が出資金を出して繁殖牛のオーナーとなり、生まれた子牛を出荷して得られた利益を配当金として投資者に還元する、という投資手法だ。
和牛商法の先駆け的存在である安愚楽牧場は、最終的に4200億円の負債を残し破綻した。
和牛14万頭を要したビジネスモデルは、最終的には新規オーナーからの預託金を配当に回すという自転車操業に陥っており、つまり経営者側はビジネスモデルが成り立たないことがわかっていながら、オーナーを募る詐欺となっていたのである。
本書は、和牛商法の当初から -
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共同通信のデスク級の著者が自分が信じてきた文章術(記事書き術)を換骨奪胎してネットでバズる書き方を探求していくというもの。
これを読むと確かに、新聞というオールドメディアとネット記事では書き方が全然違うことがよくわかる。それ以前に雑誌記事だってネット記事よりだから、新聞だけが特殊ということか。
しかしいくらバズるため、多くの人に読んでもらうためといってもここまで迎合しないといけないのかなあ。ストーリ性が重視されるのは最近の風潮だけど、それって情緒を混ぜるってことだし、しかも他人(書き手)がにおわせてくれる情緒の好悪で読む・読まないが左右されるということだろう。自分で感じるとか判断するっていうこ -
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新聞記者である著者が編集者に言われた言葉、「新聞記者って、文章うまくない人が多いんですよね」は同感。新聞記事は多様なように見えて、ある種の型が決まっている。それは「逆三角形」と言われる大事なこと、言いたいことを前文に持って来る書き方だ。だが、ネットではそれが通用しない。若い読者に聞くと、読みにくいというのだ。
そこで著者が編み出したのが「「ストーリー性」「共感や感動」を重視した読み物だという。時系列に、説明ではなく具体的な場面や登場人物がどう思ったのかを盛り込んでいく。確かに新聞人としては記事は読んでもらった方が良いのは確かだが、これは無料サイトでの話。果たして有料課金モデルにつながっている