マイケル ロボサムのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ意外にもイーヴィの能力を活用してずんずん事件解決へ、という展開ではなかった。
折角の魅力的な設定を、そういうありありな消費で無駄にしないのがまた良い。
これはもはや殺人事件の解決は舞台に過ぎず、サイラスとイーヴィの絆を育むための、遠回りで不器用な道のりを見守る物語。
事件の謎や、次第に明らかになっていく綺麗とは言い難い事実、意外な真相もきっちりできており、決して悪くはないのだが、やはりそれ自体はどこかで出会ったことのある展開で、幕間で繰り広げられる2人の物語がとにかく印象的で面白い。
今作だけでは両者の過去は全く清算されず、至るところに次作以降へのフックが取り残されている点多数で、今後どう回収されていくのが楽しみなシリーズ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとある花火大会の夜のお祭りムードの翌日、学校で人気のスケートチャンピオンの少女、ジョディが帰宅していないことが判明。
その後、凌辱の痕跡と共に死体で発見されるという至ってありきたりな展開。
容疑者もすぐに見つかるが、いかにも冤罪っぽいなぁというにおいぷんぷん。
主となる事件の展開だけを見ると、ありきたり感満載なのだが、この事件解決の過程を盛り上げる味付けとしてのヒロイン、イーヴィと、その保護者替わりのサイラスのキャラクター造形、彼らの過去を種としたサイドストリーが秀逸でぐいぐい読まされる。
イーヴィはかつて世間を賑わせた事件の関係者。
腐乱死体が発見された建物から、後日隠し部屋から見るも無残なほど不衛生な状態で救出された”箱の中の子”、”エンジェル・フェイス”。
人の嘘を見抜く力を持ち、人間関係で常にマウントを取れる異能力者だが、かつての事件の心理的影響からか、社会適応性が著しく低く、その暴力性から児童保護施設で暮らす日々。
知人からの相談をきっかけに心理カウンセラーとして彼女と出会ったサイラスは、彼女を里子として引き取ることを決め、一緒に暮らし始める。
サイラス自身も兄が家族を惨殺した猟奇的事件の被害者であるが、当時新米、現在は少女殺害事件の捜査責任者、レニーの保護下に置かれ、現在は臨床心理士として自立している。
レニーから少女殺害事件への協力を求められ、被害少女には隠された面があると睨み調査を進めるが、やはりきな臭いにおいが、、、という上巻。
下巻はイーヴイの能力が事件解決に影響を与えることになるんだろうなぁ。。
いや、面白いシリーズものが出てきました。 -
Posted by ブクログ
テキサス州のスリー・リバーズ連邦刑務所から強盗犯オーディ・パーマーが脱走した。彼は4人の被害者を出した現金輸送車強盗の一味で10年の服役を終えてあと1日で出所という日に脱獄した。犯人グループは4人で強奪金額は7百万ドルだった。
オーディは裁判・服役中にもお金の行方は一切語っておらず警察・刑務官・囚人等がその在りかに興味津々だった。
オーディの兄カールは、定職に就かずドラッグと犯罪の常習者だったが、オーディは兄が原因で大学を中退させられ各地を転々としたが、兄や家族を慕って居た。賢く寡黙なオーディは、やがて最愛の人ベリータと知り合い駆け落ちする。
大金とあと1日で出所という日に、オーディに何が起きたのか自らの命を賭けてまでやりたかった事は、ベリータとの約束を果たす為だった。
本作は、2015年英国推理作家協会最優秀長賞(ゴールドタガー賞)を受賞した。著者のマイケル・ロボサムはオーストラリア出身1960年生まれ。