とある花火大会の夜のお祭りムードの翌日、学校で人気のスケートチャンピオンの少女、ジョディが帰宅していないことが判明。
その後、凌辱の痕跡と共に死体で発見されるという至ってありきたりな展開。
容疑者もすぐに見つかるが、いかにも冤罪っぽいなぁというにおいぷんぷん。
主となる事件の展開だけを見ると、あり
...続きを読むきたり感満載なのだが、この事件解決の過程を盛り上げる味付けとしてのヒロイン、イーヴィと、その保護者替わりのサイラスのキャラクター造形、彼らの過去を種としたサイドストリーが秀逸でぐいぐい読まされる。
イーヴィはかつて世間を賑わせた事件の関係者。
腐乱死体が発見された建物から、後日隠し部屋から見るも無残なほど不衛生な状態で救出された”箱の中の子”、”エンジェル・フェイス”。
人の嘘を見抜く力を持ち、人間関係で常にマウントを取れる異能力者だが、かつての事件の心理的影響からか、社会適応性が著しく低く、その暴力性から児童保護施設で暮らす日々。
知人からの相談をきっかけに心理カウンセラーとして彼女と出会ったサイラスは、彼女を里子として引き取ることを決め、一緒に暮らし始める。
サイラス自身も兄が家族を惨殺した猟奇的事件の被害者であるが、当時新米、現在は少女殺害事件の捜査責任者、レニーの保護下に置かれ、現在は臨床心理士として自立している。
レニーから少女殺害事件への協力を求められ、被害少女には隠された面があると睨み調査を進めるが、やはりきな臭いにおいが、、、という上巻。
下巻はイーヴイの能力が事件解決に影響を与えることになるんだろうなぁ。。
いや、面白いシリーズものが出てきました。