マイケル ロボサムのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
大変面白かったです。読書時間が通勤時がほとんどですが、駅を乗り越しそうになるほど、読みだすと止まらなくなりました。
刑務所からの釈放される一日前に脱獄したオーディ・パーマー。あと一日で自由の身になれるはずなのに、なぜそんな事をする必要があったのか?
読者は何も分からないままオーディの逃亡劇をまるで今まさに目の前で起こっている出来事かのように、臨場感たっぷりの筆致で追っていく。
そしてこの脱獄劇の裏に隠された陰謀と愛など、予想だもしなかった意外な理由を知ることになる。
それにしてもオーディ・パーマーの半生とは何と過酷なものなんだろう。なんて強い人なんだろう。この人こそ今後はもっと幸せな人生を送るべきと思う。
物語の最初と終わりはともに水辺での場面。泳げないオーディが水面でもがく姿が象徴的だ。冒頭の回想場面でで父が語っていた言葉「崖でくすぐられている一本腕の男みたいにしがみつくんだ」が結末あたりにも登場してきたときにはフッと目頭が熱くなった。。。
スケールの大きな感動作、映画化されたらいいのになぁと思う。
そして続編も出たらいいなぁと、欲を言えばまた越前さんに翻訳していただければなぁと願う!
人生は短い。愛は果てしない。あすがないつもりで生きよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかった!のだが
イーヴィ全然活躍しなかったというか
むしろ余計なことしてた
この手のパターンで相棒全く活躍せんとかあるんや
スケートの練習場では上手いことやってたから、あんな感じで証拠ゲットしてって感じが理想だったけどなぁ
太ももの精液がなんなのかが全然分からんかった
髪の毛はファーリーで、子供はエイデンで
川に落とされて、太ももに精液?
適当に読みすぎていたのかもしれない
兄のフィリックスが
ヤバいだけの奴やったのがおもろかった
犯人は少し予想外でおもしろかったし
「あの子は違うのよ」
「誰とですか?」
という会話は良かった
-
Posted by ブクログ
サイラスとイーヴィの話が中心の上巻とは打って変わって、下巻はジョディを殺害した犯人探しが加速する。
限られた登場人物、しかもそのほとんどが身内という中で、疑わしい人間を絞り込む緊張感をぎりぎりまで引っ張り続ける。読む側に『もしかして。。。』と考えさせる絶妙な情報の出し方にも感心した。
そして、ラストは映画のクライマックスを観てるかのようにハラハラドキドキした。
イーヴィの過去は未だ謎に包まれたままだ。
アイルランドの切手が貼られた絵葉書や、彼女が『あいつら』と呼ぶ人たち、テリー・ボーランドとはどこでどう出会ったのか、そして彼女は誰に怯えているのか。
小出しにされた情報が続編への期待を高めてくれる。
サイラスならきっといつか彼女を救ってくれる。
大丈夫だと信じている。 -
Posted by ブクログ
フィギュアスケートの期待の星として将来を期待されたジョディ・シーアンが死体で発見されたのは、地元の花火大会の翌日だった。15歳のジョディの遺体には性交の跡があり、その髪の毛には精液がかけられていた。警察は近所に住む前科者の男を逮捕する。精液のDNAも一致した。だが、この物語の主人公の片割れであるサイラス・ヘイヴンは、ジョディを殺害したのはこの男ではないと考え、別の面から調べてみることにした。
サイラスは刑事ではない。幼少期の彼の身の上に起こった事件を担当した刑事(今は警部)に、時々頼まれて捜査の助言をしている。本業は臨床心理士だ。古くて広い家に住み、携帯電話を持たず、背中には一面に鳥の美しいタトゥーが入っている一風変わっているが魅力的な男として描かれている。
彼は児童養護施設でもう一人の主人公、イーヴィ・マーコックと出会う。彼女は6年前、拷問された形跡のある男の死体が見つかった民家の隠し部屋に、たった一人で身を潜めているところを発見された。名前も年齢も家族も何もかも分からず、またそれらは彼女の口からも語られることはなかった。
イーヴィには嘘を見抜く能力があり、それが故、行く先々で問題を起こしてきた。確かに人は多かれ少なかれ嘘をつきながら生きる生き物なので、それをいちいち見破られたり指摘する人がいたら腹が立つだろう。
上巻は、この二人の出会いから同居生活を始めるまでが中心として書かれている。それぞれが交互に語り手になりながら、丁寧にお互いの心情が描かれているので、殺人事件自体はまだそれほど大きな動きはない。もしかしたらそれを退屈に思う人もいるかもしれないが、わたしは面白く読んだ。
章の終わりがセリフで終わるのも好き。
全体的にドライな文体の訳も好みだ。
この二人が今後どのような関係性を、どうやって築いていくのか、事件の解明とともにとても興味がある。
イーヴィの嘘を見抜く特殊な能力は、まだ事件解明に使われていない。どう捜査に関わってくるのか、それも楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
どうやら人の嘘を見抜くことができることの利点ってポーカーガ強いってことだけらしいです
嘘には良い嘘と悪い嘘と良いウホがあると思うんですよ
良い嘘ってのはまあ人を守るためのものですよね
当然、悪い嘘ってのは人を傷つけるためのもので、良いウホってのはゴリラの機嫌がいいときのウホですな
(本文より)
「人はみな、自分が真実を欲していると思っているが、実際はその逆だ。正直さは意地が悪く荒削りで卑劣だが、嘘はもっと親切でなめらかで、情け深くなりうる。わたしたちが欲しているのは正直さではなく、思いやりと敬意なのだ。」
そしてサイラス&イーヴィーシリーズはまだまだ続くらしい!マッマジか!Σ(゚Д゚)
シリーズ一個終わり!って思ってたのに、真実は時に人を傷つける…ってまぁ面白かったから続くのは良いウホかな! -
Posted by ブクログ
ネタバレ(上巻より)
ざっくりというと、イーヴィの過去のお話だった。
一読者としては、いずれ触れてほしい点だったが、
もうちょっとサイラスとの信頼関係が確固たるものになってから
展開されるのかと勝手に考えていた。
イーヴィを監禁していていたと考えられていた男、テリーは、
彼女を「送り迎え」する車の運転手役の男で、
実は彼女を監禁から救い出した男だった。
予想外ではなかった。
前作から登場している、サイラスの守護天使の大富豪は
うさんくさい奴だと思っていたが、
案の定、怪しげな組織に関わっていた。
が、まさか追及されてサイラスの前で、
飛び降り自殺をするとは思わなかった。
ちょっとひねりがない。
イーヴィと一緒に寝ていた女の子が、
間違って殺されてしまうところや、
司法では裁けない犯罪者を、
誘拐された男の子の祖父が射殺してしまうのも、
ちょっとひねりがない。
それでも、誘拐されていた男の子に会ったことを。
イーヴィが祖父に告げに行く場面には心を打たれた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレエンジェル・フェイスの二作目。
イーヴィはサイラスとの暮らしから児童養護施設に戻され、
相変わらず問題行動を起こしている。
一方、サイモンはとうとうサシャを見つける。
殺人事件の起こった家で隠れて暮らしていた
エンジェル・フェイスことイーヴィを発見した特別巡査だ。
イーヴィを知り、助けるために重要な人物。
そこへ、元警視が自殺したと連絡が入る。
あっという間に自殺ではなく、殺されたと判断された元警視は、
過去の子供の連続誘拐殺人事件を調べていたことがわかる。
その中には、「エンジェル・フェイス」の文字が。
そしてその調査の資料を求めて偽の刑事が遺族を訪れ、さらに人が殺される。
(下巻へ) -
Posted by ブクログ
前巻に比べ大きくスケールアップし、物語の核心へ迫った本作。「ストーンサークルの殺人」もイギリスの作品だったけど、今こういう話題が流行りなのかな。前作のメインの事件とイーヴィの事件の並行で語られる形式より、1つの焦点に絞られ読み易くなったと思うが、ミステリ色は薄れて、サスペンス、スリラーといったジャンルに近い気がする。特にイーヴィパートは、逃亡劇サスペンスといった感じ。全編にわたり謎が謎を呼び、ハラハラするが、主人公サイラスが相変わらず不用心だし、情報共有の仕方が中途半端でイライラする。気づけよ、とか、強大な敵なんだから頭使うか頼れよ、って思った。案の定、物語の解決は主人公達の意志の外で突然なされてしまい、達成感がなくカタルシスが感じられなかった。これでこの件が解決したとしてもモヤモヤは残る…。物語を読み進める牽引力はあるのに、全体を振り返ると、やや歪さも気になってしまう作品ではあったが、十分に楽しむことはできた。
-
Posted by ブクログ
全体を通して面白いのだが、手放しで全面的に肯定もできない作品であった。上巻では、イーヴィとサイラスの交流が始まると同時に、ジョディ・シーアン殺害事件の調査が始まる。下巻から本格的に真相が明るみになるのだが、真犯人の行動原理や、怪しげながら結局思わせぶりだった登場人物達など、もうちょっと何かあって欲しかったなと物足りなさが残ってしまった。えっ、もう終わり?って感じてしまったり、なぜそうなるの?って説明が不足したり。あまりウェットになりすぎる必要はないが、多少後日談的なものもあってよかったと思う。またサイラスの生活スタイルがいろいろ謎だったり(本業はなんなの?とか)、イーヴィになんでいきなりこんな熱を入れるの?とか疑問が残り、淡白な文章故か主人公サイラスの行動原理が良く分からず、あまり好きになれなかったのが残念だった。どちらかというと、イーヴィパートの方が楽しかったが、無駄に本編の登場人物が絡んできたりしてややこしく、その割に何もなかったりしたので、もっと壮大なドラマを期待した割には、って感じだった。
とはいえ、全体を見れば、謎が謎を呼ぶミステリーとして退屈とはいえず、続きが気になることは確かだ。