菅原健二のレビュー一覧
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購入済み
ハイムとの会談に向けて
クローネを巡って、会談という名のイシュタリカとハイムの全面対決に向け、両陣営が着々と準備を進めて行く巻です。双方の国の人物の思惑が交錯し、中々おもしろいことになっています。そして最後にまたひとつ意味深なシーンが…
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購入済み
感無量です
どうしてこの作品は、こうも巻末にクライマックスを持ってくるのが上手いんだろう。作者が描くストーリーが面白いのは勿論、編集者の力量もとても大きいのだと思う。あまりにも強大過ぎる国難に対して、アイン君の個性をしっかりと活かし、ご都合主義でなく、納得できる形で話が進んで行く。「単に強い敵が出た。倒した。」といった単調なエピソードにせず、アインの気持ちに対する国王や重鎮の決断、カティマの部屋を出られた理由、城を抜けてマグナ港まで向かう道程で次々に立ちはだかる障害まですべてが、物語に深みを持たせる素晴らしいエッセンスになっています。本巻だけではなく、この作品に出合えたことを、とても嬉しく思います。
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ネタバレ 購入済み
粛々と
新たな大きなエピソードが動き出す中、比較的静かに物語が進行して行きました。その中でしっかりとストーリー/世界観に肉付けがされていて、作品としての完成度が高められています。結構重要なエピソードが多いのですが、細切れになり、短時間で次々とあっさり進んで行くので、事の重要性ほどの重みを感じられず、全体としてはするすると進んで行くような印象になっています。この巻で蒔かれた種が次巻以降で花開いていくのでしょう。とても楽しみです。ただ、ティグル殿下があまりにも簡単に引き下がったことに物足りなさを感じました。3年も探し続けていた人の手掛かりがようやく掴めたのに、そんなに簡単に諦められないですよね?クローネを