草野隆のレビュー一覧

  • 百人一首の謎を解く

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    ネタバレ

    存在や内容はもちろん知っている百人一首、
    ただ藤原定家が作った、と「言われている」ように作成意図などは謎だらけ。
    私も歴史好きながら詳しくは全く知らない……。

    その謎を、藤原定家が僧の蓮生の嵯峨中院別邸の障子和歌のために作っていた「百人秀歌」が元であるという視点から、
    「百人秀歌」は苦悩に満ちた歌人を選んで、その冥土までの道のりを暗示するというものだったのに対し、定家の子・為家の時代に
    権力者や周りの貴族らの目を気にして、出産で亡くなった定子の歌は外すなど、体裁いい感じに組み替えられたという説で書いたこの本、
    もちろん全てが事実でなくても、意外とこんな感じだったのではないか、という説得力もあ

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    2022年03月07日
  • 百人一首の謎を解く

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    百人一首に謎なんてあるの?と思っていた。
    要は、後世の人が、定家に擬して作ったもの(で、どういう成立過程を辿ったのかは全く分からない)と思っていたから。

    で、実際にはもうすこし分かるところがあるようだ。
    定家が蓮生(れんじょう)の山荘の、障子色紙として選定したもので、山荘といっても、蓮生の地位を考えると、そう粗末なものではなかったらしい。
    なお、熊谷直実の出家後の名が同じく「蓮生」だが、そちらは「れんせい」らしい。
    その阿弥陀堂の障子に飾るためだったから、苦の世界である現世を象徴するような不幸な生涯を送った歌人が選ばれている、とのこと。
    蓮生の帰依する浄土宗の世界観である二河白道図を、敏行の

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    2017年02月14日
  • 百人一首の謎を解く

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    百人一首は誰がなんのために作ったのかを解説してくれる本です。

    元々「百人一首」はなく依頼主のためにテーマのある中で百首以上を選び襖に飾るものでした。
    和歌の何たるかを教えるために秀でた百首を選んだものだと思っていたので驚きました。

    学校で覚えたりならったりはしたものの意味までは知らず。
    悲哀に満ちたあまり幸福な歌ばかりではないところもわかりました。
    もう一度百人一首してみたい。

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    2016年12月11日
  • 百人一首の謎を解く

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    百人一首どころか、短歌和歌にはとんと無学な身だけれども、題名に惹かれ後学のためと読んでみた。
    百人一首の成り立ちが、それぞれ苦に満ちた人生を送った歌人を追善供養し、鎮魂が撰歌の結果だったとは。

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    2016年03月08日
  • 百人一首の謎を解く

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    『百人一首』は、いつ、なんのために編まれたのか。

    藤原定家が、小倉山荘という風雅な庵で、古今の名歌を百首選び抜いた

    という定説?をひっくり返すべく、論証を開始する。

    『明月記』に見られる記述から、蓮生、嵯峨山荘、障子色紙形といったワードに注目し、これが『百人一首』の原型ではないかと指摘する。

    『百人一首』の人物や歌に、おめでたさがなく、むしろ反しているということ。
    また、秋を詠んだ歌が多いことなども、この説に当てはまるように思う。

    しかし、筆者だけが唱えている説ということで、補強・検証する論が現れると良いのだが。
    最後の方は、本筋から離れ、『百人一首』の扱われ方に向かうので蛇足か。

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    2016年02月18日