佐々木隆治のレビュー一覧

  • マルクス 資本論 シリーズ世界の思想

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    この本ではディーツ版の資本論の第一巻を紹介している。
    資本論の実際の文章に、筆者の説明が補足されている。第一章しか読んでいないが著者の説明は、程よい程度で自分にはあっている感じがした。

    時間があるときに続きを読もう。

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    2022年01月10日
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家

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    「「資本主義」と闘った社会思想家」という副題をもつ本書は青年期マルクスから晩年のマルクスまで、その格闘の足跡を最新のマルクス研究の成果を取り入れながら、簡潔に解説している。とくに晩年のマルクスの「抜粋ノート」にもとづく研究は今後益々進められていくとのこと。確かに我々世代がその昔に大学で学んだマルクスの印象とはだいぶ異なった像が本書では示されている。

    第1章は、まずマルクスが「新しい唯物論」に辿り着くまでの思想的格闘を叙述する。フォイエルバッハやヘーゲルの哲学を批判し、新しい唯物論を確立したマルクスは、唯物史観と呼ばれる変革のヴィジョンを示す。それが『共産党宣言』であった。

    第2章は資本主義

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    2020年07月23日
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家

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    マルクスの人物史、時代背景、理論をコンパクトに解説した本
    マルクス経済学は非主流派であり、現代経済学とも遠い内容なので注意が必要

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    2023年10月07日
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家

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    マルクスの人生を概観しつつ、彼の思索の過程をたどることができる良書。
    資本論に関する説明は初心者向けにわかりやすく書かれているという印象を受けたが、初学者である私にはとっつきにくかった。それでも、資本論の議論がいかに本質的なものであるかは門外漢の自分にも十二分に理解できた。
    本書によると、晩期には共産主義革命という手段の難しさを感じるようになり、伝統的な共同体の強靭さに注目するようになったという。ミシェル・ウェルベックの服従にも通じるテーマであり、今後の世界の行方を占う上でも重要な問いかけなのではないだろうか。

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    2018年03月19日
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家

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    ソ連みたいな社会主義国家の元ネタかと思っていたが、マルクス本来の思想はそうではなかったことが分かった。
    資本主義社会変革のために労働時間の削減を挙げていることを見て時代がマルクスに追いついたのだなと思った。
    今こそマルクスを学ぶべきというのも頷ける。

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    2016年09月09日
  • マルクス 資本論 第3巻 シリーズ世界の思想

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    『資本論』第三巻で論じられている内容を、マルクス自身が書きのこした草稿にもとづいて、その真意を解説している本です。

    マルクスの死後、『資本論』第二部および第三部にかんする草稿はエンゲルスの手によってまとめられ刊行されることになりましたが、現代のマルクス草稿研究はマルクス自身の考えていた内容をくわしく解き明かしつつあります。本書では、そうした研究成果をもとにして、マルクスの考えていたことにせまろうとしています。

    そのさいに著者が注目するのは、「形態化」とマルクス独自の「均衡」の概念です。すでに『資本論』第一部でマルクスは、資本主義の本質がわれわれの目からかくされてしまう物象化のメカニズムを明

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    2025年10月14日
  • なぜ働いても豊かになれないのか マルクスと考える資本と労働の経済学

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    マルクス『資本論』の第1巻の内容を、著者は読者にわかりやすく解説して、いかに労働者階級の人々を資本主義社会から解放していくのかを教授する。資本主義社会では、物象の力、とくに貨幣の力が強く、現在、人々は貨幣の力に支配されていると指摘する。そんな現代社会では、ブラック企業など人間を一方的に搾取し、生活がままならない状態が蔓延っている。このように、労働者の立場が弱い現状から脱却するためにはどうすればいいのかを、本書からそのヒントを得られる。

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    2025年03月02日
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家

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    物質代謝から発展させて、晩年は前近代的共同体に肯定的な評価を下し、民俗学的なアプローチで研究していたということが興味深かった。文章はわかりにくい箇所もあるが、全体的には初学者にわかりやすくまとまっていた。

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    2024年02月08日
  • マルクス 資本論 シリーズ世界の思想

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    1年2ヶ月ほどかかったようだ。しかも、湯船に浸かりながらの読書だったので、ぽやぽやしててまばらな記憶になっている。それでも資本主義批判としては、当たり前だが論理的な展開で納得感がある。これからは、雑なマルクス主義と判別がつくようになるだろう。

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    2024年01月26日
  • マルクス 資本論 シリーズ世界の思想

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    『資本論』のうち、マルクス自身が執筆した第一巻について解説している本です。

    本書は、『資本論』のテクストから数多くの引用をおこない、著者自身のコメントを差し挟むというかたちで構成されており、読者自身がマルクスの文章を読む体験ができるようになっています。

    『資本論』の注釈的解説書としては、平田清明の『コンメンタール『資本』』全4巻(日本評論社)や佐藤金三郎ほか編『資本論を学ぶ』(有斐閣)などがありますが、著者自身の研究も含め、最新のマルクス研究の成果についても触れられているところに特徴があります。

    第一篇「商品と貨幣」では、著者の中心的な研究課題である「物象化」の概念についてとくにくわしく

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    2020年01月07日
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家

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    カールマルクス

    本書は社会思想に授業の理解のために買ったが、面白いのは後半のマルクス晩年の思想であった。物質代謝という概念をとりいれ、社会システムにおいても利益至上主義を戒め、資本主義がその特性によって自死する可能性を指摘している。マルクスは後期において化学などに造詣が深く、自然科学的なアプローチから資本主義批判をするようになった。人と人の関係がものとものの関係にとってかわられるという物象化や、モノのために人が働くという物神崇拝などという倒錯した関係を、人間本位のアソシエーションに戻そうと考えるマルクスの発想は、トクヴィルの中間共同体への評価と同様に、現代に対して強いアクチュアリティを持つ。

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    2016年08月19日