ボストン・グローブ紙《スポットライト》チームのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカの刑務所の囚人同士の間でも、収容された犯罪によって
ヒエラルキーがあるらしい。なかでも最も軽蔑される犯罪はレイプ
や子供への性的虐待だそうだ。
多くの犯罪者のなかでも最低だと思われている行為を犯したのが、
聖職者であったらどうだろう。衝撃は計り知れないではないか。
2001年1月にアメリカの「ボストングローヴ」が一面に掲載した記事
は、カトリック教徒が多く住まうボストンのみならず、アメリカ全土に
驚愕と憤怒の嵐を巻き起こした。
本書と同名の映画はこのスクープを追った記者たちの取材の過程を
描いて、アカデミー賞の作品賞・脚本賞を受賞した。本書は映画の
ノベライズ -
Posted by ブクログ
「宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019」に出ていたので。
まったくもって勝手に、
ボストン最大の日刊紙、ボストン・グローブ紙が
カトリック教会の闇、いや悪事、いや犯罪を暴く話かと思ってたら、
その周辺の話だった。
肝心なところは、同名の映画を見ろ、ということらしい。
アメリカのローマ・カトリック教会で神父の性的犯罪がもみ消されていた、
という事件については、うっすらと何かで読んだ記憶がある。
ヴァチカンをもゆるがす大スキャンダルになったところまでは把握していたが、
アメリカ社会に与えた衝撃までは理解できていなかった。
というのも基本的にアメリカはプロテスタント -
Posted by ブクログ
映画を観た後もやっとしたので、事実整理と情報を補完しようと思って本を読んだけれど、これがなかなかヘビーで、誰が誰やら腹立たしいやら眠くなるやらで、読み進めるのに苦労した。
子供への性的虐待をした司祭や神父が悪いのはもちろんのこと、彼らの処遇や対処を誤り、被害の拡大を防ぐことが出来なかった司教や枢機卿が相当罪深いと思ったし、絶対的な権力を持つカトリック教会組織の、旧態依然とした規律や体質にも根深い問題がありそう。
まず、欧米のようなキリスト教の信仰が生活の基盤にない者から見ると、本に書いてある神父たちの破廉恥な愚行の事よりも、ミサなど馴染みのない生活習慣やお布施、規律などに驚いた。それ