三木一馬のレビュー一覧
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電撃文庫編集長著述による編集にまつわるエピソードと、氏の仕事の作法について書かれた一冊である。
内容としては圧巻と言っていいだろう。間違いなくライトノベルの第一線級であろう作品群について、その誕生の経緯や作者の人柄などを惜しげもなく紹介しており、その作品を生み出すに到る編集者と作者の対話なども多く記述されている。こうした裏側の話は非常に興味深いところだ。
正直、想像以上に作品の設定や発案に編集が関わっているのだと驚かされる内容が多かった。作者にとって編集者の存在の大きさを理解させられた気がする。
創作の手法についても語られているが、そちらはさすがに「編集から見た原理原則」とでも言うべ -
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電撃文庫でヒット作を多数出している編集者の自伝。確かな熱量と面白い!の気持ちと、高度なリーダビリティを合わせ持つ、一人の編集者の本でした。
細々とした編集の仕事を紹介するのではなく、メインを絞って、メソッド的なものを語る。楽しんで仕事をしていることがとても伝わってきた。本人としては「普通」のことをしているつもりなのだろうけど、その根性と熱意は並大抵のものでない。すっきりメソッドとして書けるくらい、自らの仕事の柱を見据え、ブレないところが良い。確かな努力に裏打ちされた熱量が伝わってき、リーダビリティが非常に高い文章と相まって、まるでエンターテイメント小説のように読ませる。下手な小説よりも面白か -
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今ものすごい勢いで売れている元オンライン小説、ソードアートオンライン。
その担当となった角川メディアワークの編集者のビジネス書。
電撃文庫のコンセプトがそのまま本のタイトルになっている。
そのコンセプトが著者の「面白いもの、楽しいもの(作品)を知ってもらいたい!読んでもらいたい!」という情熱と愛にマッチして、非常にアツい作品作りの土台になっている。
編集者の仕事の一つ、作家とのやり取りがそのまま記載されている。
小説創作に大事なポイント以外にも、タイトルの決め方、作家の人となりや話題の作品の裏話が沢山読めるので、「とある魔術の禁書目録」「ソードアートオンライン」「灼眼のシャナ」「魔法科高校 -
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この本で紹介しているライトノベルは全然読んだことがなく、アニメで多少は名前を知っている程度の知識ではあるが、そのヒット作品の要因もさることながら、個人的にはそのことよりも編集者という仕事の一端を知ることが出来て、興味深いあった。
最後の方は編集者という以外にも、仕事に対しての姿勢や気持ちの持ち方などもあり参考になる。
それにしても編集者もそうだが、作家やイラストレーターなどなど本当に第一線のクリエイティブなことに携わる人たちって、仕事が大変なことが当たり前というのも行間に感じられるも、それに屈せず、いかに仕事で読者やファンを喜ばすことに生きがいがあるのだなあと思った。 -
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ひとつだけ他の編集者と唯一違っていたところがあるとしたら、「明るく楽しく!」どんなことでも、明るく楽しんでやることです。
編集者として仕事をしていて学んだことのひとつは、どんな状況も前向きに捉え、今自分がやっていることを楽しめる人が最後には笑っている。
僕はこの「なんでもかんでも物事を楽しく進める方法」は「人生を加点方で眺める」ことで、たくさんの悩みや問題を乗り越えることができました。
昔読んだおもしろいなーって思った本をかなり担当していた人で、読者レベルですごいし、有名な人なんやろうなーと思ってて、読んだら働き方がやっぱすごいな。見城さんにかなり近い気がする、
編集者っていう仕事、自分には -
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もろ今の仕事に直結する部分が多く、期待したよりも面白かったし、読んでよかった。
当たり前の話だが、三木さんが作家の才能を愛していて、それをなんとか売り出そうとしてきた結果が仕事に繋がっているんだな、と感じた。SAOのところで、本当に時間がない中打ち合わせまでにWEBにある膨大な量の小説を読んでいく、というのはなかなか真似できることではない。
あとは、打ち合わせなど作家に対しては、なるべく明るく振る舞うようにしているというのも、印象的だった。確かジャンプのワンピースの編集担当者も、テレビで電話に出るときは常にハイテンションを心がけていると言っていた。些細なことだが、これって重要だなと思う。
以 -
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電撃文庫の編集さんの仕事論的な本。
挿絵がちょこちょこあるのとセリフの引用なんかも多いので、電車の中で読むには向きません(笑 ボリュームも軽めなので家でちょこっと読めちゃうかと。
読んだ感想としては、面白い話を世の中に出すのには、作家の力だけでなく、ラノベであればイラストも必要だし、編集さんの力ってのが大きいということ。前にピクサーの「ピクサー流 創造するちから」を読んだ時も思ったのですが、チームでレビューしながら作った物語って面白いし、ツボを踏まえてる。ラノベにしても、通常のある種神聖化された文芸チックな作家さんよりもラノベ作家の方がチームワークの余地がありそうで、それゆえに面白い話が量産