梅原淳のレビュー一覧
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ネタバレ電車を利用していて遭遇する場面がある。それは、電車の運転間隔を調整する、あるいは運転を止める。人身事故で調査中、安全確認後に運転再開というアナウンスや、強風や地震で一時運転停止と言ったことを聞く機会がある。
利用者も止まると困るが、運航している側も困る。享年のNHKで放送されていた「ブラタモリ」の中で、東京メトロの基地を訪れていたタモリと久保田アナウンサー。突然、事故か何かで、運航時間変更に追われていた職員の姿を映し出していた。見ていて大変だなあと思ったのを覚えている。
著者は、地震が発生すると、なぜ運転再開までに長い時間を要するのか?として次の6つの手順を挙げている。
1.列車を -
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地方に行くと、かつて首都圏で見たり乗ったりしていた電車がのどかな景色に不似合いな感じでいるのを見かけたり、また海外で日本の中古車両が頑張っている様子を見たり、メディアで紹介されたりもしてそれなりの感慨を抱く。そんな背景事情を知ることができるかなと思い読んでみた。
しかし、これは内容がマニアック。鉄道に深い興味のない私には難しいお勉強になってしまった。そういえば以前も交通新聞社新書を読んで同じような思いをしたことがある気がする。データが次から次へと出てきて、これが鉄道を知る人が読むうえでの真骨頂なのかもしれないが、私は飛ばし読み。一方で、著者自身の見立てを語りに語り、最後は関係者に聞いたらそんな -
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#884「電車たちの「第二の人生」」
第一線を退いた車両が、他社で活躍するのを紹介する記事は多くありますが、いかにも梅原淳さんらしい、誠実な筆致で書かれた一冊であります。特に日本の鉄道創業期に登場した蒸気機関車1号~10号までの消息を辿る部分は、律義さがにじみ出てゐます。
個人的には、かつて東急⇒名鉄に譲渡された3880系電車が思い出深い。当時二扉クロスシート王国だつた名鉄が、混雑緩和の為に急遽導入したのがそれであります。三扉も珍しかつたが、名鉄では異例の三両固定組成も目を引きました。6000系の登場で活躍期間は短かつたですが...... -
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2011年から13年にかけて、JR北海道で相次いで起こった脱線事故や車両の不具合の原因を分析し、安全が担保できない程の経営難であることを含め、JR北海道が抱える構造的な問題を指摘した本。事故の解説については技術的なことも含め、鉄道経営の話についてはデータを駆使して、問題点と筆者の提言がなされる。
『JR崩壊』というのは物騒、というか落ち着かないタイトルだとおれは思ったが「JR北海道をはじめとする鉄道事業者が共通して抱える問題を放置しておくと、いずれ危険な状況に陥るから改めなければならないとの願いを込めたもの」(p.195)らしい。正直鉄道の経営とか、あるいは北海道についても全然馴染みがない -
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由々しき事故が相次いだJR北海道だが、同情すべき点も多い。広大なエリア、人口密度の低い地域に張り巡らされた鉄道網、冬の過酷な厳しさ。最悪の環境下にあることは十分に考慮する余地がある。極寒の中、列車の運転が全面休止されてもおかしくないような状態でも時刻通り動かさなければならない。しかも主力車両はディーゼルカー。メンテナンスが複雑なうえ冬季は一晩中アイドリング状態にしていなければならない。内地に比べ莫大なコストを必要とするにもかかわらず、運賃は公共料金扱いで営業収益が悪化しても変更するのは極めて難しい。いきおい管理職はコストの削減だけを言い、お客様や現業部門の声を軽視してしまう。現場から破損箇所、
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東日本大震災後、福島第一原発の事故で電力の供給が危うくなった
(東電と政府曰く…だが)。そこで始まったのが計画停電という
名ばかりの無計画停電だ。
病院や自宅で酸素吸入をしている病人の方も大変だったろうが、
混乱を極めたのが公共交通機関として他には比べるものがない
くらいの大量輸送量を誇る各鉄道会社だ。
間引き運転ならまだいい方で、鉄道会社によっては運休区間が
あった。私が利用している地元駅も運休区間に当たっていた。
始発駅となったふたつ先の駅は人で溢れていたという。私は
「電車、動いてません」と会社へ連絡して休んだんだけどね。
先の震災の時に限らず、台風や強風で遅れが出たり、運休した