★届かない声★筆者がまえがきにも書いているとおり、朝日岩波が「リベラル」を代表しているのは虚像だろうし、そもそもリベラルの議論の場が極めて縮小している。こねくり回した内部に向けての訴えを繰り返しているように見え、内輪で反響するだけで広がりを欠く。
最も気になったのは、辺見庸が作家専業になるときに新
...続きを読む聞言語圏から抜け出したかったと引用するところ。辺見は単純化を避けたかったのだろうが、そのために伝わる表現には工夫をしたはず。著者の意気込みは分かるが、平易でない表現にすることでむしろ分かる人にしか分からない。