芝木好子のレビュー一覧
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戦後の混沌とした時代に、今の江東区にあった所謂赤線地帯「洲崎パラダイス」を舞台に、人生に希望を見出せない男女の鬱屈した日常を描いた短編集。
特に橋を渡ったらおしまいと言われる、その橋の向こうに希望を見出している若い女の子の話がなんとも言えず切ない。Posted by ブクログ -
いくつかこの著者の小説を読んだ後、こちらを読んだ。あの小説の主人公は著者のこんな体験に基づいて作られたものだったのか、と様々なシーンを思い返すのが楽しかった。この順番で読んでよかったと思う。
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著者の祖母、父、そして自身をモデルにした連作ですが、それぞれ全く趣の違う物語です。「湯葉」は明治の商家の妻の生き様を、「隅田川」は大正から昭和初期の浅草の伊達男を描いています(この父親が自分で図案も描く高級呉服商ということで、本筋には関わりありませんが、着物好きとしては楽しかったです)。「丸の内8号...続きを読むPosted by ブクログ
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父権的なるものを失ったとき、ひとりの女としてどう生きるか? 母娘3代の生き様のちがいを描くことで、この3部作はあざやかに明治から大正、そして昭和という時代を映し出す。
3作通じてif(「もし…」)の用法を使うことで、「男」の死、あるいは消失によって「女」の生を描くという手法がおもしろいが、同時にそ...続きを読むPosted by ブクログ