シバタフミアキのレビュー一覧
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あらすじ:蓮が姿を消して五年。セキは仕事を続けていたが、興津組の内部抗争に深く関わっている上、日本への勢力拡大を目論むチャイニーズマフィア・劉につけ狙われることに。自分はただの故買屋だ。大きくなんてなりたくない―そんなセキの思いとは裏腹にあらゆる人間が彼のもとに集まってくる。すべてが潮時と感じ、日本を出ようと思い始めたセキの前に、自分を翻弄した唯一の男、蓮が現れる。理屈も立場も飛び越え、言葉を失わせ、ただ互いの熱を求め合う邂逅。しかし―。シリーズ完結巻。
蓮が旅立ち、音信が途絶えて五年後。セキは故買屋を続けていたが、興津組の内部抗争の余波でチャイニーズマフィア・劉につけ狙われることに。氷川殺 -
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ネタバレいやぁ、かなり読み応えあった。自分の意志とは裏腹にヤクザ・警察・チャイニーズマフィアにつけ狙われてしまう故買屋セキ。次から次へとトラブルに巻き込まれ、窮地に追い込まれていく様を加速度的なスリルで・・・もう最後まで一気読みですよ。これはBLの枠を超えて、普通に小説としておもしろいよ。でも、これは男同士の刹那的な愛だから、BLじゃないとダメだけど。唯一自分を本当の名前で呼ぶ男、唯一自分を狂わせる男、蓮との関係の痛いほどの切なさ。このお話はいわゆるHappy Endingとは言えないのかもしれない。今まで心が許さなかった自分たちの関係を、『全部捨てろよ。俺と一緒に行こう。お前が本当に欲しいものは俺だ
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Posted by ブクログ
ネタバレヤクザモノスキーな私でも大満足のストーリー。読んだことある中では一番重量感のある骨太な感じかもしれない。シリーズ三部作の1巻。出会い編って感じかな。きちんとリアリティがあって、生きる世界が違う、自分の運命から逃げられないとわかっていながらも、凪に惹かれていく威士のひたむきな想いも、まるで太陽と月、陰と陽みたいな表裏一体の連との絆もうまく書かれていると思う。ただ、この1巻のストーリー単体で考えると、これってBLの必要あったのかな?って気もする。凪はそのまま女の子にまるっと入れ替えても、全く遜色なく話は進むよな・・・。殺伐とした運命に翻弄されながら、断崖絶壁ぎりぎりのラインに佇んでいるような緊張感