いやぁ、かなり読み応えあった。自分の意志とは裏腹にヤクザ・警察・チャイニーズマフィアにつけ狙われてしまう故買屋セキ。次から次へとトラブルに巻き込まれ、窮地に追い込まれていく様を加速度的なスリルで・・・もう最後まで一気読みですよ。これはBLの枠を超えて、普通に小説としておもしろいよ。でも、これは男同士
...続きを読むの刹那的な愛だから、BLじゃないとダメだけど。唯一自分を本当の名前で呼ぶ男、唯一自分を狂わせる男、蓮との関係の痛いほどの切なさ。このお話はいわゆるHappy Endingとは言えないのかもしれない。今まで心が許さなかった自分たちの関係を、『全部捨てろよ。俺と一緒に行こう。お前が本当に欲しいものは俺だけのはずだ』ってセキが泣きながら懇願するところは胸が痛かった。でもお互いの立場がそれを許さないんだよな。とにかく切ない!!『すべてが終わったら、俺のところに来い』とセキは蓮を待つことを選択する。時がきたら、必ず再会できる。そういう運命がふたりの間にはあると信じられたっていうラストはすごくふさわしいと思う。甘み成分はゼロだけど。すごく余韻のある、男らしい、いい終わり。でもでも、結局何も解決しなかったんだよ。威士と蓮は興津のトップを取れたのか、劉に復讐は果たせたのか、セキと蓮は再会できたのか。わからないまま・・・。ものすごーく、モヤってする。しかも最後の麻生からのメールには何が書いてあったんでしょう。。。ちゃんと教えてほしい。気になる。すごく気になり過ぎる。続きは書いてくれないのかな・・・