布川欣一のレビュー一覧

  • ヤマケイ新書 明解日本登山史

    Posted by ブクログ

    主に近代以降の日本の登山史を、さまざまな資料に取り上げられたエピソードを中心に取り上げた一冊。エピソード中心なので、「通史」としては少々分かりにくいところはあるものの、さまざまな組織の資料などをつきあわせて、登山界のそのときどきのムードをうまく再現してくれている一冊。

    読んで思ったのは、「日本の登山好きは世界とつながっているし、日本の山は世界中の登山好きとつながっている」こと。
    日本の登山史をひもとくと、それぞれの時代で「内向き(国粋主義的・宗教的・因習的)の力」と「外向き(海外進出・冒険的)の力」が働き、結果的にどれかが勝つ負けるとかではなく、それらが重なり合って今の日本の登山界がある。

    0
    2017年08月07日