中村保男のレビュー一覧

  • ブラウン神父の童心
    とんだ惚け神父に違いない、と読者が思わざるを得ない描写から始まるブラウン神父のお話。お団子のような外見とは裏腹に、実に論理的で明快・鋭い観察眼は後のアガサ・クリスティのポワロやミス・マープルのように人物の見た目と反する意外なほどの知性を持った名探偵……そういうスタイルがある。愛着を持て、人間味溢れる...続きを読む
  • ブラウン神父の秘密
    ブラウン神父が過去の話をしていくという短編集で最後はフラウボーが締める。トリック全開な第3短編集と比較すると穏当であるがその分話の世界に入りやすかった。構成の工夫の結果なのかクオリティは保たれている印象。
    個人的に思った事でファンの方には申し訳ないけど、フラウボーが相棒的ポジションから外れ話毎に登場...続きを読む
  • ブラウン神父の童心
     見た目は冴えないが、悪や犯罪に対して鋭い観察力・深い洞察力を持ったブラウン神父が事件を解決していく連作12篇。収録作は以下のとおり。

      青い十字架
      秘密の庭
      奇妙な足音
      飛ぶ星
      見えない男
      イズレイル・ガウの誉れ
      狂った形
      サラディン公の罪
      神の鉄槌
      アポロ...続きを読む
  • ブラウン神父の童心
    修飾が多いが物語の骨格はシンプルでわかりやすいし謎に魅力がある。完成度が高い。トリックがシンプルなのもわかりやすくていい。
    探偵のブラウン神父に魅力はない。フランボウの方がいい。
  • ブラウン神父の童心
    G.Kチェスタートン(1911年M44年)
    ブラウン神父シリーズ初読み。世界三大探偵はホームズ、ポアロとブラウン神父らしいとも。
    小柄で団子鼻でパッとしない神父さんと天下の盗賊から足を洗った長身イケメン探偵の凸凹コンビが深い洞察で難解な事件を解決してゆきます。ゆるーい設定BBCドラマシーズンは大好...続きを読む
  • ブラウン神父の秘密
    読みにくい文章だけどちゃんと面白いと感じさせてくれる、ホント不思議なブラウン神父シリーズ。
    短編集なのにどの話も真相を知ると「はあなるほどそうきましたか!」と思ってしまう。
    謎解きはもちろんのこと教訓めいた一言が意外と刺さるお気に入りの一冊になりました。
  • ブラウン神父の不信
    ブラウン神父がアメリカとか行っている話は読んだ覚えがない。
    初読か忘れているだけかは謎。(^-^;
  • ブラウン神父の童心
    作家名も題名も既知のものだったので蔵書リストをチェックしたが見当たらないので購入。
    読んだ覚えあったけど、ふつーにおもしろい!
    隙間時間に手に取りやすくて良いんだよなー。
  • ブラウン神父の醜聞
    シリーズ第5短編集にして最終作。風采の上がらなかった神父も世に知られる人物になったしフラウボーも前作で分かるよう過去の人物になった。
    実は本書収録の『村の吸血鬼』は本短編集の後に発表されたものだが作者の死去に伴いここに掲載されるようになった模様。たぶんフラウボーが出てきた話が本当のラストで次作は新シ...続きを読む
  • ブラウン神父の不信
    冴えない風采ながらも鮮やかな知性を光らせる名探偵ブラウン神父シリーズ3作目。前作とはだいぶ期間が空いているためかシャーロック・ホームズを意識した『復活』が冒頭に収録。解説によると第4作目とは時期的に重なっており意図的に振り分けた模様。そのためか本作では不可能犯罪系というかトリッキーなのが多い。個人的...続きを読む
  • ブラウン神父の知恵
    2023/7/15 一旦休止とする。表紙イラストと題名に惑わされないように。なかなかクラシックで格調高い文体。ただ、短編集ながら読み通すにはエネルギーが必要。シリーズを読み込む気にはなれない。この一冊はます完読したい。
  • ブラウン神父の童心
    ドラマがとても面白かったので、原作を読んでみることにした。ドラマの脚本が時代設定や登場人物も含めて、いい感じに変えられていることがよく分かった。正直、ドラマほどの面白みは感じなかった。
  • ブラウン神父の童心
    古典、往年の名作を知ると読みの視野が広がる。
    純文学系の古典、名作にも手を伸ばしたいところだが、主なテリトリーであるミステリで手一杯である事情はさておき。

    ということで、ブラウン神父シリーズ第一作目、『ブラウン神父の童心』。
    ぼんやりとした丸顔で小男のブラウン神父と、犯罪界に名を馳せていたがブラウ...続きを読む
  • ブラウン神父の童心
    円顔の小柄な老神父、ブラウン神父。
    亡くなった人に寄り添うため、教会関係者に呼ばれて、事件現場の端に居ると思ったら、あっという間に事実を暴く13篇。
    なんて書くと、殺伐とした印象だけれど、ブラウン神父はどこまでも穏やかに真実を指摘する。
    稀代の怪盗、フランボウをいつの間にか改心させて相棒にしてるし。...続きを読む
  • ブラウン神父の醜聞
    シリーズ最終巻。
    読みにくい文章だけどやっぱり面白い。
    一つの事象をいろんな視点で多角的に判断することがいかに重要であるか毎度教えられる。
    今まで何度ブラウン神父の推理に「なるほどそういうことか!」と膝を打ったことか。
    魅力溢れる短編ミステリーが読みたい時はぜひ。
  • ブラウン神父の不信
    不可能犯罪が書かれている。心理的、性格的な分析に重点を置いているように思う。「犬のお告げ」は解説にある「密室トリックと凶器の行方を突き止めるブラウン神父の推理」は見事だと思うが誰が犯人かは、あまりにもストレート過ぎるように思えた。「ダーナウェイ家の呪い」が一番好きだ。トリックには想像するとゾッとする...続きを読む
  • ブラウン神父の童心
    みんな大好きブラウン神父、と評判なので試しに読んでみた。
    ブラウン神父というキャラクターは非常に好感が持てる。ポワロやホームズと違って穏やかで腰が低く、推理をもったいぶり方も哲学的でおもしろい。
    自分の時代背景に対する知識が浅いのもあってか、自分が謎解きをするというよりはブラウン神父の語りをなぞると...続きを読む
  • ブラウン神父の不信
    ドラマ化もされている人気短編集の3冊目。ミステリというよりは筆者の宗教観・世界観・人生訓のようなものを伝えるためにミステリの仕掛けを利用しているように読めるように思う。純粋に娯楽としてどうかと言われれば、他によい作品がありそう。10年後に読んだら評価が変わるかもしれない。
  • ブラウン神父の不信
    新版となって読みやすいとなっているが言い回しがくどすぎて読みにくい。折角の名推理が頭に入ってきません。短編集で私の中では『犬のお告げ』が良かったです。
  • ブラウン神父の不信
    「童心」「知恵」に続くブラウン神父シリーズ3作目。
    文章自体に癖があるので慣れるまでは読みにくい。
    ただ真相がわかった瞬間そういうことか!と納得できるからつい読んでしまう。
    奇想天外のトリックも良いけど個人的に「ギデオン・ワイズの亡霊」のシンプルなトリックが好き。