中村保男のレビュー一覧

  • ブラウン神父の童心

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    ネタバレ

    青い十字架
     実は最初に読んだのは小学生の頃だ。この話だつまたかどうかは忘れたが、実は僕はブラウン神父と15年も前に出会っている。その時どう思ったのかは忘れたから、実質的には今回が初めてと言えよう。ブラウン神父の話でありながら名刑事ヴァランタン目線で話が始まり、おかしな2人の神父の謎を追うことになる。ブラウン神父が主人公とわかっていながらも、神父の活躍と奇怪なイタズラの数々とがどう繋がるのかわからないのがこの話の面白さ。格言めいてこの話をまとめるなら「後ろぐらい奴は事を荒立てない」といったところか。
     あの台詞はここに出てくるのか!しかも言ったのはヴァランタンかい!しかもあれは刑事から見た愚痴

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    2023年11月21日
  • ブラウン神父の童心

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    1911年発表、100年以上前の作品。それを考えると多少の読みにくさはあっても現代に通じる推理、トリックが素晴らしいと思う。こういう作品たちが今のミステリの骨組みとなっているんだな、と別の感慨に耽てしまう(笑)。短編集ですが短い話の謎たちはスッキリ綺麗に解決し読後感も良い。一つ言うならば相棒フランボウの活躍がもっと見たかった…!穏やかと見せかけてシビアなブラウン神父と良いコンビだと思います。

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    2024年08月22日
  • ブラウン神父の秘密

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    ブラウン神父が過去の話をしていくという短編集で最後はフラウボーが締める。トリック全開な第3短編集と比較すると穏当であるがその分話の世界に入りやすかった。構成の工夫の結果なのかクオリティは保たれている印象。
    個人的に思った事でファンの方には申し訳ないけど、フラウボーが相棒的ポジションから外れ話毎に登場人物が変わるというのは斬新であるがブラウン神父自体が謎めきすぎていて間抜けな風貌とは裏腹にシャーロック・ホームズほど親しみを持てない気もする。

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    2024年02月09日
  • ブラウン神父の童心

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    ネタバレ

     見た目は冴えないが、悪や犯罪に対して鋭い観察力・深い洞察力を持ったブラウン神父が事件を解決していく連作12篇。収録作は以下のとおり。

      青い十字架
      秘密の庭
      奇妙な足音
      飛ぶ星
      見えない男
      イズレイル・ガウの誉れ
      狂った形
      サラディン公の罪
      神の鉄槌
      アポロの眼
      折れた剣
      三つの兇器

     思い込みや“心理的に見えない人”が解決の鍵となる「奇妙な足音」と「見えない男」がおもしろかった。名探偵が真相をなかなか明かさない点は古今東西共通らしい。まだ色々と定まっていなかった為か、ブラウン神父の容姿以外の設定がブレブレだった。

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    2023年11月09日
  • ブラウン神父の童心

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    修飾が多いが物語の骨格はシンプルでわかりやすいし謎に魅力がある。完成度が高い。トリックがシンプルなのもわかりやすくていい。
    探偵のブラウン神父に魅力はない。フランボウの方がいい。

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    2023年08月18日
  • ブラウン神父の童心

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    G.Kチェスタートン(1911年M44年)
    ブラウン神父シリーズ初読み。世界三大探偵はホームズ、ポアロとブラウン神父らしいとも。
    小柄で団子鼻でパッとしない神父さんと天下の盗賊から足を洗った長身イケメン探偵の凸凹コンビが深い洞察で難解な事件を解決してゆきます。ゆるーい設定BBCドラマシーズンは大好きでよく観てます。

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    2021年04月30日
  • ブラウン神父の秘密

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    読みにくい文章だけどちゃんと面白いと感じさせてくれる、ホント不思議なブラウン神父シリーズ。
    短編集なのにどの話も真相を知ると「はあなるほどそうきましたか!」と思ってしまう。
    謎解きはもちろんのこと教訓めいた一言が意外と刺さるお気に入りの一冊になりました。

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    2021年01月29日
  • ブラウン神父の不信

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    ブラウン神父がアメリカとか行っている話は読んだ覚えがない。
    初読か忘れているだけかは謎。(^-^;

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    2017年09月20日
  • ブラウン神父の童心

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    作家名も題名も既知のものだったので蔵書リストをチェックしたが見当たらないので購入。
    読んだ覚えあったけど、ふつーにおもしろい!
    隙間時間に手に取りやすくて良いんだよなー。

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    2017年08月03日
  • ブラウン神父の知恵

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    ブラウン神父シリーズの2冊目。良くも悪くも時代がかったクラシックミステリで、前作「童心」よりも面白くなかったかなあ。

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    2025年05月01日
  • ブラウン神父の童心

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    この手のクラシックミステリーは高校・大学時代に好きでずいぶん読んだのだが、ブラウン神父ものだけはなぜか読んでおらず、50歳を超えてからようやく初読。若い頃に読んでいればもう少し楽しめたかなという気もするが、それでも神父という奇抜な探偵像はなかなかユニーク。チェスタトン自体あまり読んだことがなかったので、ブラウン神父もの以外でもう一冊くらい読むか。

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    2024年11月28日
  • ブラウン神父の醜聞

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    シリーズ第5短編集にして最終作。風采の上がらなかった神父も世に知られる人物になったしフラウボーも前作で分かるよう過去の人物になった。
    実は本書収録の『村の吸血鬼』は本短編集の後に発表されたものだが作者の死去に伴いここに掲載されるようになった模様。たぶんフラウボーが出てきた話が本当のラストで次作は新シリーズの構想があったのだろう。
    今まで動揺に神父の逆説と文章で幻惑させてくる様な構成。映像化したら早々にバレそうなトリックもあるがそれ故に文章で楽しむ作品なのかもしれない(時代を変えてドラマ化され、そちらもシリーズ化はされている)。
    これまでの探偵小説とは異なり相棒が記述するスタイルでないのもあるが

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    2024年03月08日
  • ブラウン神父の不信

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    冴えない風采ながらも鮮やかな知性を光らせる名探偵ブラウン神父シリーズ3作目。前作とはだいぶ期間が空いているためかシャーロック・ホームズを意識した『復活』が冒頭に収録。解説によると第4作目とは時期的に重なっており意図的に振り分けた模様。そのためか本作では不可能犯罪系というかトリッキーなのが多い。個人的にブラウン神父モノはトリックの宝庫と言われているけど『ムーンクレサントの奇跡』みたいに冒頭の美談めいた話が真相に繋がるみたいな人生の妙味を説いたところに味わいがある気もする。
    読んでいて気になるのはブラウン神父は飄々としているのでやはりフラウボーのような相棒をレギュラーで固定して欲しかった。

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    2024年01月07日
  • ブラウン神父の知恵

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    2023/7/15 一旦休止とする。表紙イラストと題名に惑わされないように。なかなかクラシックで格調高い文体。ただ、短編集ながら読み通すにはエネルギーが必要。シリーズを読み込む気にはなれない。この一冊はます完読したい。

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    2023年07月17日
  • ブラウン神父の童心

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    ドラマがとても面白かったので、原作を読んでみることにした。ドラマの脚本が時代設定や登場人物も含めて、いい感じに変えられていることがよく分かった。正直、ドラマほどの面白みは感じなかった。

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    2023年01月12日
  • ブラウン神父の童心

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    ネタバレ

    古典、往年の名作を知ると読みの視野が広がる。
    純文学系の古典、名作にも手を伸ばしたいところだが、主なテリトリーであるミステリで手一杯である事情はさておき。

    ということで、ブラウン神父シリーズ第一作目、『ブラウン神父の童心』。
    ぼんやりとした丸顔で小男のブラウン神父と、犯罪界に名を馳せていたがブラウン神父との幾度かの邂逅を経て改心し相棒となったフランボウのコンビが各地で巡り合う事件を解決していく。

    チェスタトンは初読。なるほどこういう作風ね。
    う~ん、何か入り込めない。
    あくまでも個人的な感覚だが、文化的地理的違いによりあまり思い浮かべられない細かな情景描写が多いなと思うのと、3人称語りとい

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    2022年11月19日
  • ブラウン神父の童心

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    ネタバレ

    円顔の小柄な老神父、ブラウン神父。
    亡くなった人に寄り添うため、教会関係者に呼ばれて、事件現場の端に居ると思ったら、あっという間に事実を暴く13篇。
    なんて書くと、殺伐とした印象だけれど、ブラウン神父はどこまでも穏やかに真実を指摘する。
    稀代の怪盗、フランボウをいつの間にか改心させて相棒にしてるし。
    何事も力押しなフランボウとそれを諌めつつ淡々と謎を解くブラウン神父のコンビも楽しい。
    それにブラウン神父が赴く館、屋敷が素敵だった。
    精美を誇る古庭を見晴らすベランダ、怪奇とさえいえる美しさの熱帯植物がところせましと繁茂しているガラスの温室、竹か強い熱帯産の籐で出来た河面の細長い家、陽ざしをいっぱ

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    2022年09月28日
  • ブラウン神父の醜聞

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    シリーズ最終巻。
    読みにくい文章だけどやっぱり面白い。
    一つの事象をいろんな視点で多角的に判断することがいかに重要であるか毎度教えられる。
    今まで何度ブラウン神父の推理に「なるほどそういうことか!」と膝を打ったことか。
    魅力溢れる短編ミステリーが読みたい時はぜひ。

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    2022年03月14日
  • ブラウン神父の不信

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    不可能犯罪が書かれている。心理的、性格的な分析に重点を置いているように思う。「犬のお告げ」は解説にある「密室トリックと凶器の行方を突き止めるブラウン神父の推理」は見事だと思うが誰が犯人かは、あまりにもストレート過ぎるように思えた。「ダーナウェイ家の呪い」が一番好きだ。トリックには想像するとゾッとするが、トリック自体にはとても驚かされた。本棚の秘密に関しては、後味悪く、解説を読んでニヤリとさせられる。

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    2022年03月05日
  • ブラウン神父の童心

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    みんな大好きブラウン神父、と評判なので試しに読んでみた。
    ブラウン神父というキャラクターは非常に好感が持てる。ポワロやホームズと違って穏やかで腰が低く、推理をもったいぶり方も哲学的でおもしろい。
    自分の時代背景に対する知識が浅いのもあってか、自分が謎解きをするというよりはブラウン神父の語りをなぞるという楽しみ方しかできなかった。
    有名な「折れた剣」はさすがにおもしろかった。

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    2022年02月05日