鍋田恭孝のレビュー一覧
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ネタバレこの本個人的に結構ヒットだった。こうするとこの能力が育つからこれをしましょうという話で持ちきりの現代は、こんな問題が先に出ることがあるので現状でこれらの問題点がないか注視しましょう、そして見つけたら対処しましょう、という話の仕方は割と珍しいような。
親の手から離れ始めた時に表れる問題は、いきなり生まれたものなのか?答えはNo。
4-10歳くらいまでの学童期にその因子的なものは生まれてるという話。
具体例があるのでわかりやすいが読むのは少し苦しくなる。熱心で孤独で相談相手のいない真面目な主婦がそんな子供を作り上げてしまいがちというのは納得。
以下メモとしての目次。
①10歳までの体験が人生 -
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最近の若者は、、、いったいどうなっているんだ、、、論は、
遥か昔から繰り返されてきたものですが、その結論は、だいたい「けしからん」です。
あまり建設的なやり取りとは、言えません。
人間の社会は万事、変化があって、その変化のど真ん中にいる若者と、
もう変化できない人達の差異と違和感が、若者論を作り上げる一つの要因だと思います。
この本の著者は臨床医の経験が豊富だけに、若者の心理的観察は、かなり上手です。
もちろん批判をしていますが肯定もしています。
温かいまなざしを向けているという表現が適切かもしれません。
珍しい建設的な若者論になっていると、個人的に思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこどものまま中年化する若者たち
現代の若者はこの二極に分かれる。「植物化する男子」「くらげ化する女子」
「植物化する男子」とは動く範囲が狭く、人とそれなりの距離を取り、木津つくのを恐れ、自分の世界からでようとしないような男子を指す。
「くらげ化する女子は」目の前の相手だけに反射的な反応をし、断片的な関係性で日々いきている若者のこと
「ある程度、情報量が増えてくると、ある部位の脳の活動は活発になるが、さらに情報量を増やしていくと、脳の活動は突然止まってしまう。快い刺激に関しても、量が多すぎると反応しにくくなることがある」
情報疲労症候群:過剰な情報を吸収し処理しようとすることによる心理的ス -
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1970年頃から摂食障害や境界性パーソナリティ障害、不登校が増え始めた。
不登校や引きこもりの若者たちは、エネルギーや理想像を求める思いが低下している。
コミュニケーション能力に問題があると共に、自分の思いをイメージ化して自分の言葉として伝達することができなくなってきている。物語れなさ。(P92、118)
それは自分自身が曖昧になることを意味し、キレやすさにも繋がる。
おすすめ本
田中康夫 なんとなくクリスタル P155
タイトルの意味は
内向的で、将来への努力をせず、変わろうとする意欲がない若者たちが増えている。
良く言えば、あきらめを含んだやさしさのある生き方を選択する者。
青春を失い -
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作者は精神科医。戦後すぐ生まれ。若干作者のバイアスがキツイ印象はある。科学的というよりn=1って感じ。あと、何故かこの本はコピーができないのがクソ。引用できねえ。
『動かず、無理せず、多くを望まず、心優しく、不安を抱きつつ、日常を仕方なく生き、文句を言うこともなく、それなりに満足しながら、淡々とこぢんまりとした空間、乏しい関係性、身近な世界で生き続けている』という若者評だった。作者はそれを『中年化』と主張する。途中の考察がバイアスまみれなのだが、自分の直感としてもあんまり誤ってはいないと思う。自分のバイアスと作者のバイアスは似ているかも。
ところどころ精神病の具体例は出るが、基本的には若 -
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たいてい読んでてムカつく、おっさんが書く「最近の若い者は」論である。
あーハイハイ、おしまい。だと読んだ意味ないから、なるほどな~という新しい視点だけ書き出しておこう。
「時間感覚が断片化しており、長期的なプランがない」この時間間隔の断片化というのは新しい視点だと思った。
確かに、小学生の時の俺は中学生以降を考えなかったし、中学生の俺は高校生以降を、高校生の俺は大学生以降を。
結局、子供のころから将来に何をやりたいかなんか本気で考えたことは無かったのだ。
なんとなく、いい大学に入って、いい会社に入って、結婚して、定年して、のんびり暮らす。
漠然とそう信じていたわけだが、社会