日中間の溝の一つに歴史問題がある。日本の『新しい歴史教科書』批判、そして中国側の愛国心を植え付けている歴史教育批判。両者が相手を責める形で、メディアもその内容というよりはナショナリズムをあおる形の報道で相手国へ悪印象植え付けている感じが強い。著者は実際に日本の高校の教師で、中国で歴史教育をしている現場の研修に行った際のことを綴っている。これを読んだ感想としては、日本人が思うほど、歴史教育は愛国心の芽生えを助けているようには思えなかった。なんとなく愛国心教育って怖いと思っている人に読んでもらいたい。