小田島恒志のレビュー一覧
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ショーが(後日談での弁明を含めて)この話で言いたかったことをざっくりまとめてみると・・・
①女性(イライザ)にとっての創造主(ピグマリオン=ヒギンズ)は絶対的であり、強い関係性を持つ対象としては続くが、恋愛対象とはなりえない。
②ピグマリオン効果(期待による学習・努力は実る)は存在するが、女性(イライザ)を思うがままにしようとする男性(ヒギンズ)はそれをまるで自分の所有物のように永久に自分の手元に置いておけると勘違いすると最終的に破滅する。
ということなんじゃないかと思う。
なので、舞台版、映画「マイ・フェア・レディ」のようなヒギンズ・イライザのハッピーエンドはショーにとっては「あり得ない結末」。後日談で「あんな暴君のマザコンと誰が結婚したいと思うんだ?」と言っているのはやや後付け説明の感があるが、まあ確かにその通りだと思う。
後日談は丁寧な口調で書かれているが、「馬鹿どもが、なんでもハッピーエンドにしようとしやがって!文章ちゃんと読んでりゃわかんだろ」と心の中で読者に悪態をついていたであろうことが容易に想像できる。それを思うとショー自身の性格がヒギンズにもろに投影されているように思えてきて、個人的にはこの本のオモシロさが倍増した。
ちなみに、ショーがもし生きていたら、「アンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル版オペラ座の怪人こそピグマリオンだ」というかもしれないとふと思った。 -
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お、おもしろかったー!これは良い小説だった!
下町訛りのひどい女性が、二人の学者に美しい言葉遣いを学び淑女になっていく話。1章から4章まではそのようすがコミカルに描かれていて。第5章では淑女となったイライザは…という展開。
そこではイライザが自らの尊厳をかけて、彼女自身の才知をしたたかに駆使して戦うのだけど、その皮肉とひねくれ満載の舌戦がなんとまぁ痺れることか!周りを彩るのは同じく固有の率直さと運で中産階級となった父や、どこまでも紳士な大佐や、優しくも芯の強い母親と、最終的に呵々大笑する学者と、やーな感じの人はまったくいなくて、これで面白くない訳がない!
それだけに後日談はすごく無粋に感じたのが残念。突然三人称記述で言い訳めいた印象もあるのもマイナス。もーそんなのわかってるって!と本を投げ出したくなるような。
あとがきを読むとまぁ背景はわかるけども……。でもやっぱり無粋だと思うなぁ。わかってない輩なんかほっときゃよかったのに。僕は気高く自律した女性であろうとしたイライザが好きでしたよ。 -
ささやかながら信じる心があれば
- カート
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試し読み
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「モリー先生との火曜日」の著者であるミッチ・アルボム氏自身が幼い頃によく通っていたユダヤ教会のラビ(宗教的指導者)との交流を描いた自伝的作品。
いつしか仕事や生活に追われ教会から離れ、信仰から遠ざかっていたミッチが、ある日、ラビより「自分の葬式で君に弔辞を読んで欲しい」と頼まれるも、今の自分に弔辞を述べる事は難しい。かといって断る事もできずに、ジャーナリストらしくラビの取材を始める。ラビに日頃の疑問を投げかけつつ、ラビの生き方や考え方また語らいの応答を通して自らを省み、新たな価値観へと変えられていく。ラビの取材を続けること8年余り、キリスト教の牧師とも出会う。異なる宗教、異なる人種との交流は頑な心を少しずつほぐしていく。
「人はどこからでもやり直すことができる」このことに真に気づく時、人は変われるのだと思わされる。
ラビの説教で農場主が「嵐の中で眠れる人」という推薦状を持った男を雇ったという話しがある。実に深いイイ話しだがここで書くのは避けておこう。 -
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ネタバレ英国の世界トップ大学に入る秀才がどのように選別されているのか、知ってますか?
日本の大学の様な常識や記憶力メインの学力診断テスト以外に、面接試験では奇抜な質問がされています。
その目的は、受験生の類推力や演繹力、場合によってはユーモア力や人間力を見極めるため。
本書では、こんな風に表現をしています。
「ここに載せた質問に答えるには利口でなければならない。それも、驚くほどに、面白いほどに、刺激的なほどに、苛つくほどに、ずる賢いほどに、有害なほどに、底しれないほどに、素晴らしく利口でなければならない。知識ではない。教養でもない。自分の思考をあらゆる方向に面白くひねり回せるかどうかである。利口になるための最大の障害は、利口ぶることである。」
本書は、オックスフォード大学とケンブリッジ大学(オックスブリッジ)の過去に出た面接問題に、著者が模範解答するという形ですが、問題が問題だけにちゃんとした正解はありません。
例えば、「あなたは自分を利口だと思いますか?」(ケンブリッジ法学部)という問い。
正攻法で昔の哲学者の金言等を引用してペダンティックに答えるのもいいが、ユーモア重視なら「オスカー・ワイルドの様に、私はあまりに利口だから、時として自分が何を言っているのかわからなくなる」だとか、「はい、私は大学側の望む程度には利口です」とスカしてもいい。
続いて、ケンブリッジのコンピューターサイエンス部の問題「棒高跳びの世界記録はなぜ6.5m程度なのですか?」
この問題は、ちゃんとした物理学的知識が必要です。ポールの材質等も若干影響するが、基本的には上に跳ぶ運動エネルギーの大小は跳躍者の助走の速度で決まる。
ちなみに、本書が書かれた2009年時点では、セルゲイ・ブブカの6.14m(1994年7月31日)、現在では、2024年デュプランティスの6.26mが世界記録。理論上では、後20cm位は更新可能だが…
ケンブリッジの獣医学部「牛1頭には世界中の水の何%が含まれているか?」
計算式は、牛1頭の水分量(例えば人間と同じ体重の70%と仮定)を地球上の海水量(地球表面の4分の3が水だと仮定し、海の深さの平均4,000mを使って計算)で割れば良い。そして、この質問は食物連鎖の頂点にいる哺乳類がいかに水を消費しているのかという視点にもつながる。
ケンブリッジの言語学学科「チェーホフは偉大でしょうか?」
この模範回答が素晴らしい。ここだけでも一読をおすすめします。
結果的に、ケンブリッジ大学の問題のみの引用となりましたが、もちろんオックスフォード大学の問題もありますよ。 -
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本書は俗に『オックスブリッジ』と呼ばれるイギリスの2大名門大学の入試問題からえりすぐりの難問奇問を集めたものです。知識だけでもダメ。真面目に答えるだけでもダメ。「インテリジェンス」あふれる問題集です。
本書は俗に『オックスブリッジ』と称されるイギリスの名門大学オックスフォード大学とケンブリッジ大学の難問奇問とされる試験問題を選りすぐって集められたものです。
日本の大学における受験問題は問われているものは基本的に記憶力と反射神経であるのに対し、イギリス、オックスブリッジの入試問題は知識だけでもダメ、真面目に答えるだけでもダメというもので、これを試験官が納得できるように答えるにはある種の「インテリジェンス」の能力が必要であるように思えました。
たとえば
『なぜ世界政府はないのでしょうか?』
や
『なぜ海水には塩があるのでしょうか?』
というものに始まって、
『運命とは何ですか?』
やら
『あなたならリンゴをどう説明しますか?』
といったこれはもはや試験問題というよりは哲学か何かの問答のようなものを読んでいる気がしたというのはきっと僕だけではないと思いました。
本書には設問に対して、それぞれに詳細な回答例が記されており、これはあくまでも『正解』というものではなく、あくまでも『一例』というスタンスを崩していなかったのが読んでいて印象に残りました。
おそらく、すべての問題に正解はないです。恐らく、試験官が問うているのは受験生の『知性』であり『機知』に富んだ切り返しができるかという応用力を試しているのではなかろうかと思いました。
まぁ、こういうのもあるのかとあくまで参考程度にお読みになったほうがよいかと思われます。
※追記
本書は2017年11月3日、河出書房新社より『オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一「考えさせられる」入試問題:「あなたは自分を利口だと思いますか?」 (河出文庫)』として文庫化されました。 -
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ミュージカル・映画「マイ・フェア・レディ」の原作である戯曲。バーナード・ショーの作品は初読。
音声学の教授が街の花売りの娘(二十歳位)の発音を矯正して公爵夫人に仕立てられるかを賭けて遊ぶお話。教授はいつの間にやら変な種類の情を抱くが最初の動機がおかしいので素直に愛せるようになどなる筈もなく、娘の方は愛と恩義を感じつつも、結局は男の筋の悪さを感じ取ってか、手酷く振って物語は終わる。(ミュージカル・映画の方では、よりを戻すようなエンディングだそう。)
教授が熱心に指導している場面では、(30年程前の話だけど)小室哲哉が華原朋美に歌唱指導している場面が頭に浮かんだ。男側の心理状態はかなり近いのではないだろうか。周りから眺めた場合の醜悪さも。
訛りが重要なモチーフなので(しかも百年前のお話)、翻訳家にとっては大変な苦労があったようで、訳者あとがきもおもしろい。
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高校生?に必要な知識ならかなりハイレベル!知識レベルを試したい強者にはおすすめなので、もう少し平均評価は上でもいいように思う。
タイトルにある「考える」(ひねり)よりも、どういう答えが期待されているかを予想し、持ちうる知識(雑学・教養)を総動員して答えを出す質問がほとんど。思い出す事はあっても考えることは少ない。邦題に騙された感は否めない。
面白い設問があるのは確か。自分的に好きなのは「なぜシャーロット・ブロンテはジェーン・オースティンを嫌ったと思いますか?」ジェーン・エアと高慢と偏見を読んでいるだけでなく、2人の育ちの違いや手紙のやり取りの知識も必要になる。 -
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オックスフォードとケンブリッジの入試問題から選ばれた60問が紹介されている。
日本の大学入試とは異なる視点からのユニークな問題ばかりで、正解を求めるというより、柔軟な思考力が問われている。知識は蓄えるものではなく、その先の活用の仕方、頭の働かせ方に重きをおく問題。設問として突拍子もないものもあるが、出題意図を掘り下げることができるか、問題を介しての出題者との対峙に緊張感がある。
それぞれの問題に対し、著者の考えによる回答が付随してくるが、受験者の回答例が知りたかった。
一番気に入った問題は「もし、地面を地球の裏側まで掘って、その穴に飛び込んだらどうなるか?」、スケール感がありすぎで考えさせられる良問だ。 -
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ノンフィクション作家のジョン・ファーンドンによる、大学入試で取り上げられた答えのない問題を紹介する本。ケンブリッジやオックスフォードなど世界有数の大学入試問題を取り上げている。なお、ファーンドン本人もケンブリッジ卒のようである。これを読むことで、タイトル通り考えさせられる問題に出会うことができる。ああ、当たり前だと思っていることだけど、当たり前じゃなかったよな、と。
とはいえ、内容は、要はよく東京で電車に乗っていると見かける、「四角いアタマを丸くする」日能研の中学入試問題の広告と似たような問題である。例えば、「国内の貧困と国外の貧困のどっちの方が重要か」というような問題。要は答えがはっきり決まらない問いに対して、自分なりに答えを出し、説明できるかどうか、ということを問われている。また、60問程度紹介されているこれらの設問に対して、著者は自分なりのいろんな意見を述べているので、読みながら考えてみるのが楽しい。
また、考え方のいろいろなヒントを冒頭で語っているのが面白い。たとえば「水平思考」という思考法についても重要性が語られている。これは情報の信憑性を疑う批判的思考とは違って、ある言葉から斬新な全く違う答えを出す思考で既成概念やよくある筋道に入り込まないという強みがあるという。また立ち止まって質問の意図を考えることもお勧めしている。ここらへんでお勧めされている考え方は今後も頭がこんがらがった時思い出して、発想の手引きとしたい。 -
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火星人に人間をどう説明するのか?
まず人間は何万年の時を経て言語を使って言語化できるようになったしジェスチャーや考えることや想像する力が与えられた。そこでまず火星人はどれくらいの立ち位置にいるのか、人間より能力は劣っているのかそれとも優れているのか、優れているのであれば問題はない。劣っている場合どのように対応すべきなのか、感情?答えではないが伝達によってわたしたちは進化してきた。
なぜ宇宙船の中ではキャンドルを燃やせないのですか?
実際は可能である。しかし、アポロ1号の宇宙飛行士3名はこれで亡くってしまう。当時酸素100%で戦艦の中では設定されていた。酸素パーセントが100%になると火は消えず火の海状態になってしまう。
これ以降、酸素60%窒素40%に保った。今ではキャンドルを燃やすことはできるが安全面においてできない。答えは可能ではあるが安全面のためしないが正解である。
もし全能の神がいるのであるとしたら、神は自分が持つことのできない石を造りそれを持ち上げることができますか?
答えは可能。神は1+1=3にすることができるからだ。そして神は人知を超える力がある。
人間の答えは1+1=2。矛盾が生じる事は許されないがそれを超えられるのが神だから可能である。