外山恵理のレビュー一覧

聖なる夜に開く薔薇

マーガレット・ウェイ / 外山恵理

ヒーロー、ヒロインがお互いを信じあっていたので、二人の間に
波風を立てようとする人がいても、揺るぐことがなく安心して読めた。サスペンスというにはちょと弱いけど、読後感は良い。

沈黙のシーク

メリッサ・ジェイムズ / 外山恵理

生まれたときからシークの花嫁、王妃となるべく育てられた王女アンバーは婚約者の王が亡くなり、次男である王子と結婚することになった。
しかし、兄とともに事故に遭い、瀕死の重傷を追った彼は怪我が癒えきらない中に、姿を消して別の女性と恋に落ちてしまう。

―私は呪われた花嫁。
落胆と傷心のアンバーは結局、三男の王子と結婚することになる。
実は王子は彼女を以前から好きだったのだが、彼女が兄を好きだと知り、本心を悟られまいと心を閉ざしたたのだった。

哀しい誤解が更にすれ違いを呼び、二人は王と王妃となってからても、うち解けないまま過ごす。
そんな時、二人が誘拐され、監禁される。閉鎖された空間の中で二人は初めて心を通わせ合うことになるのだが―。

なかなか興味深い展開でした。
「この三年間、ハールーンは英雄という言葉の意味を教えてくれた。真のヒーローは派手な舞台もトロフィーも必要としないし、カメラの前でシャンパンを掛け合ったりもしない。豊かさを追いかけたり、歌や詩を作ったり、女性に花を贈ったりするのも違う。自分を顧みず、ただ黙々と、たとえ傷ついても正しい道を選び、大事なものを守ること。見返りは求めず、与えることなのだ。」
アンバーが夫ハールーンの良さを心底から理解したときの述懐がとても印象的です。
ハールーンはきらびやかな兄たちの陰に比べて、物静かな男でしたが、思慮深く行動力に富んだ責任感の強い人でした。驚くべきことに、彼自身が派手ではない自分を兄たと比べてコンプレックスを抱いていたのです。
ラストで彼は自分を理解してくれる女性こそが冷たくしてきた妻だと気づくのですが、実は妻がいまだに兄を愛していると誤解していたから。
本当に強い人はけして自分の強さをひけらかすようなことはしない―。
本当の人間の価値は何なのかを教えてくれるようです。

　

妹の失恋

ルーシー・ゴードン / 外山恵理

波打ち際のシンデレラ I-2223　長男ダリウス
パリがくれた最後の恋 I-2245　次男マルセル
かりそめのガールフレンド I-2257　三男トラヴィス
貴公子と偽りの恋人　I-2307　四男レオニド
関連作品

海と月とプレイボーイ

モーリーン・チャイルド / 外山恵理

豪華客船の社長ヒーローと乗務員だったヒロイン。
一年前に別れた二人。だけど、妊娠したヒロインは出産後、ある計画？を胸にクルーズ船に乗り込んだ。

面白かった！
ヒーローが自分から一方的にヒロインを捨てたくせに、悪女のせいだとヒロインに八つ当たり。でも結局何をしても言ってもヒロインにメロメロなんだなこのヒーロー(笑)

沈黙のシーク

メリッサ・ジェイムズ / 外山恵理

☆４強
ちょっと良いイマージュ
まじめな片想いヒーローがドストライク！
「本物の英雄はひっそりと活躍する」というヒロイン父の言葉通りのヒーローで好印象

遅すぎたキス 恋人たちの宮殿 ＩＩ

メリッサ・ジェイムズ / 外山恵理

ツボ度だけで言えば☆5
あらすじからそんな気はしていたけど、すっごいガマン君。
ようやくガマンしなくてよくなったのに、国の情勢や身分だったり、自信のなさ（ヒーロー、ヒロインそれぞれ）が障害になって二人の恋はなかなか成就しない。でも、同じ問題で延々と悩んでいるわけではなく、次から次へと問題が降りかかるので、良い意味でじりじりしながら最後まで切なさを堪能できた。

恋はスキャンダルから

キャサリン・スペンサー / 外山恵理

学生の頃に愛し合っていたが、ヒロイン親友の悪意から別れてしまったふたり。
その後親友とヒーローが結婚し、数年後に親友はヒロインと一緒に乗っていた車の事故で亡くなる。

親友の嘘からお互いを信じられなくなり別れてしまったけど、それは当時ふたりとも若かったし納得できる。
再会して再び惹かれあっていくけど、終盤にまた拗れる。

親友の嘘が全てだって分かってるのにどうしてヒロインを信じてやれないのか、最後の最後にヒーローの好感度急下落。
ページ稼ぎなのかわからないけどちょっと無理があったなぁ。